ポートフォリオは著作権と守秘義務に注意!採用されるポートフォリオの作り方

ポートフォリオは著作権と守秘義務に注意!採用されるポートフォリオの作り方(アイキャッチ)

転職活動用のポートフォリオを作り始めたが、掲載して良い実績の判断基準が分からない
著作権や守秘義務に違反しないか心配

ポートフォリオの著作権や守秘義務についてお悩みの方が多いのではないでしょうか?
実際に、ポートフォリオに掲載していいものといけないものがあり、万が一、権利問題が発生した場合には損害賠償が請求されるリスクさえあります。

そうならないためにも、本記事では権利問題に著作権の侵害に当たらないポートフォリオの例や実際の作り方について解説します。

この記事のまとめ
  • 著作権と守秘義務について
  • ポートフォリオに掲載できる作品・できない作品
  • 著作権の権利問題が発生しないポートフォリオの作り方
  • 著作権や守秘義務に違反した際のリスク
  • 採用されるポートフォリオを作るための重要事項

しかし、専門家にポートフォリオを見てもらわないと安心できない!という人もいらっしゃると思います。

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ポートフォリオは著作権と守秘義務に注意!採用されるポートフォリオの作り方
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目次

そもそも著作権と守秘義務って何?

著作権とは、創作物の著作者(クリエイター)が自ら作り出した作品に対して持つ権利で、著作物の無断使用や複製を防ぐための法的保護です。

著作権は、文学作品、音楽、映画、写真、コンピュータプログラムなど、表現されたアイデアや創作的な活動の成果に適用されます。

著作権には、著作物のコピーや配布、上演、展示、改変などの権利が含まれ、通常は著作者の死後も一定期間(多くの国では死後70年)まで保護されます。

著作権法によって、著作者が作品の商業的利用を管理し、その利益を得ることができるようになります。

著作物を利用するには、著作権者から許可を得るのが原則ですのでポートフォリオに載せる際は著作権が誰に帰属しているかは確認しておきましょう。

ポートフォリオにおける守秘義務とは、過去のプロジェクトやクライアントとの仕事を紹介する際に、機密情報や契約上公開できない内容を第三者に開示しない義務を指します。

特にデザインや開発の仕事において、ポートフォリオは自分のスキルや経験をアピールする重要な手段ですが、過去のクライアントや企業の機密データや知的財産を不適切に公開することは守秘義務違反になる可能性があります。

特にクライアントとの契約で「公開不可」とされたプロジェクトや、その進行中のプロジェクトについては、許可なく情報を掲載してはなりません。

ポートフォリオに掲載できる作品例

ポートフォリオに掲載できる作品は、主に以下の3つです。

ポートフォリオに掲載できる作品例
  • 自主制作
  • 企業やクライアントから明確に掲載許可を得た製作物
  • 著作権フリーの素材や自身で撮影した写真のみで構成された作品

自主制作

権利関係で最も安全なのが自主制作です。
自主制作の場合、全ての権利が自分にあるため、誰の許可も必要なく、自由にアピールできるメリットがあります。

例えば、架空のお店のWEBサイトや、知人のカフェのロゴデザイン(事前に許可を得た上で)などが挙げられます。
自分のスキルやアイデアを存分に表現できるため、積極的に取り組むと良いでしょう。

企業やクライアントから明確に掲載許可を得た製作物

実務経験をアピールする上で最も強力な武器になるのが、許可を得た実績です。
お客さまから明確な掲載許可を得ることで、後ろめたさなく堂々とアピールできます。

これは、あなたのスキルだけでなく、コミュニケーション能力や信頼性も示すことになります。
どうやって許可を取れば良いの?」という疑問については、こちらで具体的な許可の取り方を詳しく解説します。

著作権フリーの素材や自身で撮影した写真のみで構成された作品

前職で使った写真の権利が誰にあるかわからない…」という悩みを持つ人もいるでしょう。

そのような場合でも、デザインスキルそのものを見せたいのであれば、中身の素材(写真、イラスト、テキスト)をフリー素材や自作素材に差し替えることで、権利問題をクリアできます。
これにより、著作権や肖像権などの問題を気にすることなく、安心して作品をポートフォリオに掲載することが可能です。

ポートフォリオに掲載できない作品例

ポートフォリオに掲載できない作品は、以下の4つです。

ポートフォリオに掲載できない作品例
  • 企業やクライアントから掲載許可を得られていない製作物
  • 一般公開前の情報を含む作品
  • チームやグループで制作した作品
  • 既存作品の二次創作・模写

企業やクライアントから掲載許可を得られていない製作物

最もよくある失敗例が、企業やクライアントから掲載許可を得られていない製作物を載せてしまうことです。
特に会社員時代の制作物は、契約書で「著作権は会社に帰属する」と定められているケースがほとんどでしょう。

退職したからもう関係ない」という考えは危険です。
無断で掲載すると、著作権侵害にあたる可能性があります。

一般公開前の情報を含む作品

一般公開前の情報を含む作品は、守秘義務違反の典型例です。
例えば、新商品のデザイン、未公開のキャンペーン情報、企業の内部資料などが挙げられます。

採用担当者はスキルだけでなく「情報管理能力」や「信頼性」も見ています。
これを載せてしまうと、一度で「信用できない人材」と判断されるリスクがあるため、絶対に避けましょう。

チームやグループで制作した作品

チームやグループで制作した作品をそのまま載せてしまうと、どこからどこまでが自分の担当範囲か分からず、スキルを誤解されたり、他人の実績を盗用したと見なされたりする危険性があります。

掲載する場合は、必ず担当範囲(例:デザイン担当、コーディング担当)と制作における自身の役割や貢献について明記する必要があります。

これにより、あなたの貢献度を正確に伝えることができます。

既存作品の二次創作・模写

練習で作った模写サイトを載せたい」と考える学習者もいるかもしれません。
これらはあくまで「スキルの学習記録」であり、「オリジナルの実績」ではないことを明確に区別すべきです。

他者の著作権を侵害している状態であるため、選考書類としては不適切と判断される可能性が高いでしょう。
もし載せる場合は、練習課題であることを明記し、URLの限定公開などの配慮が必須です。

著作権の権利問題が発生しないポートフォリオの作り方!

著作権の権利問題が発生しないポートフォリオの作り方を5ステップで解説します。

著作権の権利問題が発生しないポートフォリオの作り方!
  • クライアントや企業から掲載許可を得る
  • 個人情報・機密情報を削除し担当範囲を正確に明記する
  • 画像・フォント・引用元の著作権をクリアにする
  • 限定公開やパスワード設定で情報漏洩リスクに備える
  • 許可が取れない場合は掲載を諦めて自主制作に切り替える

クライアントや企業から掲載許可を得る

最も正攻法で確実な方法は、クライアントや企業から掲載許可を得ることです。
以下の手順で許可を得ることを検討してみてください。

クライアントや企業から掲載許可を得る手順
  • 誰に:当時の上司や責任者、または法務担当者など、許可を出す権限を持つ人に連絡を取りましょう。
  • いつ:退職前がベストですが、退職後でも連絡は可能です。
  • 何を:ポートフォリオへの掲載目的を明確に伝え、どの作品を掲載したいのかを具体的に示します。
  • どのように:メールや書面で依頼し、証拠が残る形が良いでしょう。

個人情報・機密情報を削除し担当範囲を正確に明記する

許可は得たものの、「一部非公開で」と条件が付いた場合の対処法を解説します。

個人情報や機密情報が含まれる場合は、クライアントのロゴをダミーに差し替えたり、具体的な数値をぼかす、関係者の個人名を削除するなどの加工方法を検討しましょう。

また、チーム制作の場合は、担当範囲を図で示すなど、視覚的に分かりやすく伝える工夫も有効です。

画像・フォント・引用元の著作権をクリアにする

デザインそのものだけでなく、構成する「パーツ」の権利にも目を向けるよう注意が必要です。
以下の3点をチェックリスト形式で確認しましょう。

画像・フォント・引用元の著作権クリアチェックリスト
  • 画像:自分で撮影した写真であるか?フリー素材サイトの規約を読み、商用利用可能か、クレジット表記は必要かなどを確認したか?
  • フォント:パソコン標準搭載のフォントであるか?ライセンス購入済みの有料フォントである?WEBフォントの場合、利用規約を確認したか?
  • 引用:ルールを守り、必ず引用元を明記したか? 引用の範囲は適切か?

限定公開やパスワード設定で情報漏洩リスクに備える

どうしても掲載したいが完全な許可は得られなかった、というグレーな実績に対する「次善の策」として、限定公開やパスワード設定があります。

メリットとしては情報漏洩リスクを低減できる点が挙げられますが、デメリットとして採用担当者に手間をかけさせてしまう可能性があります。

そのため、最終手段と位置づけるのが良いでしょう。
パスワードは応募書類に明記することを忘れないように注意してください。

許可が取れない場合は掲載を諦めて自主制作に切り替える

ダメ元で聞いたら、やっぱりNGだった…」という状況もあるかもしれません。
その際は、潔く諦める勇気も大切です。

その実績で得たスキルや経験を活かして、よりクオリティの高い自主制作を作れば良いでしょう。
ポートフォリオはあなたのスキルをアピールする場であり、過去の実績だけにこだわる必要はありません。

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著作権や守秘義務に違反したらどうなる?知っておくべきリスク

著作権や守秘義務に違反したら、どのようなリスクがあるのかご存知でしょうか?
ここでは、著作権の規定に違反した際、起こりうるリスクを3つ紹介します。

著作権や守秘義務に違反したらどうなる?知っておくべきリスク
  • 前職やクライアントからの警告・損害賠償請求
  • 採用選考で「信用できない」と判断され内定を取り消される
  • ポートフォリオサイトの公開差し止めや、制作物の削除要求

前職やクライアントからの警告・損害賠償請求

実際に起こりうる金銭的・法的なリスクです。

契約書に「損害賠償」の条項がなくとも、著作権侵害や守秘義務違反によって発生した損害に対して請求される可能性があります。
これにより、多額の金銭を支払う事態に発展することもあるため、安易な行動は避けるべきです。

採用選考で「信用できない」と判断され内定を取り消される

最も現実的で避けたいリスクは、採用選考で「信用できない」と判断され内定を取り消されることです。
企業はスキルだけでなく、コンプライアンス意識が高い人材を求めています。

スキルはあっても、コンプライアンス意識が低い人は採用できない」と判断されると、一度失った信頼を取り戻すのは非常に難しいでしょう。

ポートフォリオサイトの公開差し止めや、制作物の削除要求

クライアントからだけでなく、利用しているレンタルサーバーやポートフォリオサービスから規約違反として警告を受け、最悪の場合、アカウント停止につながるケースもあります。

これにより、せっかく作ったポートフォリオが閲覧できなくなる事態も起こりえます。

採用されるポートフォリオを作るための重要事項

採用されるポートフォリオを作るための重要事項を4つ紹介します。

採用されるポートフォリオを作るための重要事項
  • ポートフォリオに載せる作品数を適切な個数にする
  • 作品を制作するときの思考過程を記載してデザインの再現性をアピールする
  • そもそも製作物のクオリティーが十分か見直す
  • 目次のクオリティーをあげて全体を見やすくする

これまで解説してきた著作権や守秘義務の知識は、予期せぬトラブルを避け、デザイナーとしての信頼を守るための重要なの知識です。

しかし、ルールを守るだけでは、数多くの応募者の中からあなたを選んでもらうことは難しいでしょう。

この章では、あなたのスキルとポテンシャルを最大限にアピールし、採用を勝ち取るためのポートフォリの作り方について解説します。

ポートフォリオに載せる作品数を適切な個数にする

「たくさん載せれば良いわけではない」ということを理解しておきましょう。

採用担当者は忙しいため、多すぎると全ての作品を見てもらえないリスクがあります。
目安として10〜15作品程度に厳選し、「量より質」を意識して自信作を厳選することの重要性を強調します。

WEBサイト、バナー、ロゴなど、応募する職種に合わせて作品のジャンルに幅を持たせると、「対応範囲の広さ」をアピールできるでしょう。

作品を制作するときの思考過程を記載してデザインの再現性をアピールする

完成品だけでは「たまたま上手くできただけかも?」と思われる可能性があります。

そこで、「なぜこのデザインにしたのか?」という思考プロセスを言語化することで、「どんな案件でも論理的にデザインを組み立てられる」ことを証明できます。

そもそも製作物のクオリティーが十分か見直す

テクニック以前の、最も根本的で重要なポイントは、そもそも製作物のクオリティーが十分か見直すことです。
自分では良いと思っているけど、プロの目から見たらどうなのか?」と客観的な視点を持つことの重要性を忘れてはいけません。

今の自分のスキルレベルで、本当に行きたい企業レベルに達しているか、一度立ち止まって考えてみることをおすすめします。
必要であれば、スキルアップのための学習や練習も検討してみましょう。

目次のクオリティーをあげて全体を見やすくする

採用担当者という「ユーザー」への配慮が、デザイナーとしての素養を示すポイントになります。
見たい作品にすぐ飛べる、自己紹介やスキルセットがどこにあるか一目でわかる、といった「使いやすい」目次は評価されるでしょう。

ポートフォリオは、あなたのスキルを伝えるだけでなく、ユーザーへの配慮ができるかどうかも見られています。

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WEBCOACHは完全オンラインの女性用スクールで、基礎的なWebデザインから実践的なポートフォリオの作り方まで、計47のスキルを学ぶことができます

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ポートフォリオの添削や方向性の相談に加え、「自分の強みの見つけ方」「採用担当に伝わる見せ方」といった就職・転職に直結する視点でサポートを受けられるのが特長です。

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興味のある方は、ぜひ一度無料カウンセリングを受けてみてください!

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よくある質問に回答

紙のポートフォリオって必要?

面接は現在、ほとんどオンラインで行われるため、Webポートフォリオだけで十分です。

紙のポートフォリオが必要と言われた場合には、PDF形式で作成したポートフォリオを印刷するのが簡単で効果的です。

これにより、デジタルとアナログの両方で対応できる準備が整います。

実績が少ない場合はどうすればいい?

実績が少ない場合でも、自主制作の作品を充実させることでアピールできます。

架空のサービスのWEBサイト制作や、リデザイン(既存のWEBサイトを自分なりに改善する)なども良い練習になります。
重要なのは、ただ制作するだけでなく、どのような意図で制作したのか、どのような課題を解決しようとしたのかを明確に伝えることです。

練習のために作った「模写」や「トレース」作品は載せてもいい?

練習のために作った模写やトレース作品は、そのままメインの実績として載せるのは避けるべきです。

もし載せる場合は、「模写作品であること」「学習目的で制作したこと」を明記し、著作権侵害にならないよう、限定公開やパスワード設定を行うなどの配慮が必要です。
できれば、模写で得たスキルを活かして、オリジナルの自主制作に繋げることが望ましいでしょう。

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この記事を書いた人

WEBCOACH は、WebデザイナーやWebマーケターなどさまざまなWebに関する職業へのキャリアチェンジまでの全てを学び理想の”収入と働き方”、どちらも叶えるためのマンツーマンWEBスクールです。当メディアでは、WebデザイナーやWebマーケターに必要なスキルの身につけ方から、転職に関するノウハウ、ちょっとしたTipsまで幅広いコンテンツを発信しています。

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