

ポートフォリオに目次は必要?載せるべき項目や採用担当者に響く構成の作り方

ポートフォリオ制作を進める中で、「目次を入れるべきか?」「独自の構成で本当に採用担当者に伝わるのか?」と手が止まる瞬間がありますよね。
実際、他人のポートフォリオを見ても目次の形式はバラバラで、「これが正解!」と断言できる基準がなく、かえって混乱しがちです。
作品を並べるだけでは物足りないと感じつつ「自分の強みや意図をどう示せば伝わるのか確信が持てない」そんな悩みを抱える人は少なくありません。
そこで役立つのが目次です。
目次があると、採用担当者はページ全体の構成やストーリーを一目で把握でき、限られた時間でもあなたの意図や強みを迷わず追えます。
この記事では、ポートフォリオ制作する上での、目次と構成の作り方について徹底解説します。
- ポートフォリオの重要性
- ポートフォリオに載せる良い目次の条件
- 目次をデザインする時に意識すべき3つのポイント
- ポートフォリオの質をより良くする目次の作り方
- ポートフォリオに載せる4つの必須項目
ただし、良い構成の「型」が分かっても、「今のポートフォリオで本当に採用されるのか?」「見せ方が的外れになっていないか?」といった不安は付き纏いますよね。
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あなたの作品をどう伝えれば強みに変えられるかアドバイスいたします。


そもそもポートフォリオに目次って必要?
【結論】ポートフォリオに目次は必須!
結論から言うと、採用担当者に見てもらうためのポートフォリオに「目次」は必須です。
目次のないポートフォリオは、表紙のない本や案内板のない商業施設と同じで、「良い作品さえ載せておけば良い」という考えは大きな間違いです。
採用担当者は、あなたが「サイトの訪問者(=採用担当者)のことを考えて情報を設計できるか」を厳しく見ています。
特に未経験からの転職では、完成されたスキルよりも論理的な思考プロセスや伸びしろが重視されるものです。
目次はそのポテンシャルをアピールするための第一歩になります。
採用担当者の時間を節約できる
採用担当者は毎日何十人ものポートフォリオに目を通している、非常に多忙な存在であることをまず認識してください。
分かりやすい目次(ナビゲーション)があれば、彼らが見たい情報(プロフィール、制作実績、スキルなど)にワンクリックでたどり着けるでしょう。
この「相手の時間を奪わない」という配慮自体が、ユーザー視点(UX)を持ったデザイナーであることの何よりの証明になります。
逆に、どこに何があるか分からないポートフォリオは、中身をじっくり見てもらう前に離脱される可能性が極めて高いです。
目次だけで構成力や情報設計スキルをアピールできる
目次の項目名やその順番は、あなたが「何を一番伝えたいか」「情報をどう整理・構造化したか」を雄弁に物語ります。
例えば、「Works」「About」「Skills」「Contact」というシンプルな並び順にも、「まずは実績を見てほしい」という明確な意図が込められていることがわかるでしょう。
これはWEBサイト制作における「情報アーキテクチャ(IA)」という専門スキルそのものです。
目次でその基礎能力を示すことができます。
ポートフォリオに載せる作品のクオリティにまだ自信がなくても、構成がしっかりしていれば「この人は論理的に物事を考えられる人材だ」とプラスの評価につながるでしょう。
ポートフォリオに載せる良い目次の条件
単に項目を並べるだけでなく、あなたの魅力を最大限に引き出し、採用担当者の心を動かすための条件が3つあります。
- 全体像と自分の強みが一瞬で把握できる
- 思考のプロセスや人柄が伝わる項目になっている
- 見たい情報にストレスなくたどり着ける
全体像と自分の強みが一瞬で把握できる
ポートフォリオを開いた瞬間に、サイトに何が書かれているのか、そして「この人は何が得意な人なのか」が一目で分かることが重要です。
もしUIデザインに強みがあるなら「Case Study」、イラストが得意なら「Illustration」など、自分の武器を項目名に反映させるのも有効な戦略になります。
訪問した採用担当者が「次どこを見れば良いか」一瞬でも迷わない、明確な道しるべとして機能していることが絶対条件です。
思考のプロセスや人柄が伝わる項目になっている
良い目次は、スキルだけでなく「あなたという人間」の魅力を伝える役割も果たします。
例えば、ただ「About」とするのではなく「About -私について-」と少しパーソナルな表現を加えたり、「Blog」や学習記録を付けている「Note」へのリンクを入れたりする方法です。
デザインへの考え方や学習プロセスを発信していることが伝われば、技術力だけでは測れない熱意や主体性をアピールできるでしょう。
未経験からのキャリアチェンジという、ユニークな背景やストーリーを伝える入り口として目次を設計する視点を持つことが大切です。
見たい情報にストレスなくたどり着ける
ユーザビリティ、UIデザインの基本であり、WEBデザイナーとしての最低限のマナーです。
目次は常にページ上部に固定し、どのページを見ていても常に他のページに移動できるように設計しましょう。
クリック(タップ)領域が小さすぎないか、文字の色は背景色に対して十分なコントラストがあり見やすいかなど、細部への配慮が求められます。
もちろん、パソコンでもスマホでもレイアウトが崩れず、同じように快適に操作できるレイアウトや表示サイズの調整は必須項目です。
目次をデザインする時に意識すべき3つのポイント
目次をデザインする時に意識すべきポイントは以下の3つです。
- 伝えるべき情報をすべて洗い出す
- 相手の視点で情報を「厳選」し「並べ替える」
- 魅力が伝わる「言葉」に変換し、グループ化する
伝えるべき情報をすべて洗い出す
まずは質や順番を考えず、ポートフォリオに載せたい、載せるべきだと思う情報を付箋やメモ帳に全て書き出しましょう。
プロフィール、スキル、制作実績(大小問わず)、自分の長所、将来の目標、連絡先、SNSアカウントなど、思いつく限り全てです。
この段階では「こんなこと書いてもいいのかな?」とフィルターをかけず、とにかく頭の中にあるものを全てアウトプットすることが重要になります。
相手の視点で情報を「厳選」し「並べ替える」
洗い出した情報の中から、「採用担当者が知りたい情報は何か?」という視点で、載せるべき情報を厳選します。
「自分の言いたいこと」ではなく「相手が知りたいこと」を優先するのが最大のポイントです。
厳選した情報を「プロフィール → 実績 → スキル → 連絡先」のように、相手が見たいであろう順番に並べ替えると良いでしょう。
この順番が目次の骨子になります。
作品数が少ない場合でも、自信のある2〜3点に絞り、その分プロセスを詳しく見せるなど、量より質を重視する戦略をとることをおすすめします。
魅力が伝わる「言葉」に変換し、グループ化する
並べ替えた情報に、それぞれ「目次の項目名」となるタイトルを付けていき、グルーピングの作業を行います。
「プロフィール」と「経歴」をまとめて「About」にしたり、「HTML/CSS」「JavaScript」「Figma」をまとめて「Skills」にしたりします。
「制作実績」を「Works」や「Projects」にするなど、あなたの個性や伝えたいニュアンスに合わせて、最も魅力が伝わる言葉を選ぶようにしましょう。
良い目次の具体例
ポートフォリオにおける目次は、単に「作品名を並べるだけ」では不十分です。
では、採用担当者に伝わる見やすい目次とはどのようなものでしょうか。
以下に、良い例と一般的な例を比較しながら、その違いを解説します。

左の目次は、レイアウトやビジュアル面で工夫が施された「伝わる目次」の好例です。
一方で右側のようなテキストのみの目次は、全体の構成意図が伝わりにくく、視認性にも乏しい印象を与えてしまいます。
特に注目したいのは、「どのような作品がどのようなテーマで構成されているか」が、サムネイルやアイコンの力で視覚的に伝わっている点です。
これにより、閲覧者は全体像をスムーズに把握でき、自然と次のページに進みたくなる導線が生まれます。
情報設計力や構成スキルをアピールする上でも、目次は絶好のポイントです。
内容を整えるだけでなく、「見せ方」にもこだわることで、ポートフォリオ全体の印象を大きく向上させることができます。

目次と同様に重要!ポートフォリオに載せる4つの必須項目【全体構成】
良い目次(ナビゲーション)を作っても、そのリンク先のコンテンツが充実していなければ意味がありません。
ここでは、ポートフォリオサイト全体を構成する上で、最低限載せるべき4つの必須項目を解説します。
- プロフィール
- 制作実績
- スキル
- 連絡先
- 番外編(ブログ/SNS/お客様の声)
プロフィール
あなたが「何者」で「何ができて」「何をしたいのか」を伝える最重要項目です。
顔写真、氏名、簡単な自己紹介(肩書き)、スキル、経歴、今後のビジョンなどを記載しましょう。
特に未経験からの転職の場合、「なぜWEBデザイナーになりたいのか」という熱意やストーリーを語ることで、人柄をアピールすることが可能です。
制作実績
制作実績は、ポートフォリオの心臓部であり、あなたのデザインスキルと問題解決能力を証明する場所です。
作品のスクリーンショットだけでなく、「担当範囲」「制作期間」「使用ツール」そして最も重要な「制作の意図やプロセス」を必ず記載してください。
なぜそのデザインにしたのか、どんな課題をどう解決しようとしたのか、という思考の過程を示すことで、実績の価値は何倍にもなるでしょう。
スキル
自分が扱える言語やツールを一覧で分かりやすくまとめます。
HTML/CSS、JavaScript、jQuery、React、PHP、WordPress、Figma、Photoshop、Illustratorなど、習得しているものを記載しましょう。
「実務レベル」「基本的な操作は可能」など、スキルの習熟度を自己評価とともに記載すると、採用担当者があなたのレベル感を把握しやすくなります。
連絡先
採用担当者が「この人に会ってみたい」と思ったときに、すぐに連絡が取れるようにするための項目です。
メールアドレスの記載や、Googleフォームなどを利用したお問い合わせフォームを設置しましょう。
フォームを設置する場合は、正常に動作するか必ずテストを行うことが大切です。
番外編(ブログ/SNS/お客様の声)
必須ではないですが、他の応募者と差別化を図るために有効な項目です。
学習過程やデザインに関する考察を発信しているブログやSNSアカウントがあれば、学習意欲や人柄をアピールできます。
もしクラウドソーシングなどで実績があれば、「お客さまの声」として掲載することで信頼性が増すでしょう。
ポートフォリオ提出前のチェックリスト
ポートフォリオが完成したら、提出前に必ず最終チェックを行ってください。
基本的なミスが原因で、あなたの評価が不当に下がってしまう事態だけは絶対に避けるべきです。
以下の4つの項目を、指差し確認するつもりで厳しくチェックしましょう。
- 企業の求める人物像と制作物の方向性は合っているか?
- 誤字脱字、リンク切れ、フォントの不統一など基本的なミスはないか?
- スマホで見た時にレイアウトは崩れていないか?
- そもそも作品のクオリティは十分か?
企業の求める人物像と制作物の方向性は合っているか?
応募する企業の事業内容やデザインテイスト、求人情報に書かれている「求める人物像」を再確認しましょう。
BtoB向けの堅実なデザインを求める企業に、ポップで奇抜なデザインの作品ばかり見せても響きにくいです。
可能であれば、企業の特性に合わせて、プロフィール文やアピールする実績を微調整するのが理想と言えるでしょう。
誤字脱字、リンク切れ、フォントの不統一など基本的なミスはないか?
WEBデザイナーは細部への注意力も問われる仕事です。
誤字脱字やリンク切れは「仕事が雑な人」という印象を与えかねません。
文章は声に出して読み返し、全てのリンクを実際にクリックして確認しましょう。
CSSの指定漏れによるフォントや余白の不統一がないか、ブラウザのデベロッパーツールも使ってチェックすることが大切です。
スマホで見た時にレイアウトは崩れていないか?
採用担当者が移動中などにスマホでポートフォリオを確認するケースは非常に多いです。
スマホで見たときにレイアウトが崩れていたり、文字が小さすぎて読めなかったりするのは致命的です。
レスポンシブ対応は完璧か、パソコンとスマホの両方で全てのページを隅々まで確認することをおすすめします。
そもそも作品のクオリティは十分か?
クオリティのチェックは最も重要で、最も自分では判断が難しい項目です。
今の自分の全力が出せているか、過去の自分より成長できているかを問いかけてみましょう。
自信が持てない、客観的なレベル感が分からない場合は、一人で悩まずにプロの視点を借りるのが最善の策です。
完璧なポートフォリオ作成やスキルの学び直しがしたい方はWEBCOACHがおすすめ
ここまで読んで、「目次や構成の作り方は分かったけど、果たしてこのまま転職活動を進めて本当に採用されるのだろうか」と不安を感じていませんか?
「独学で作ったポートフォリオが通用するのか分からない」「どこを直せばもっと良くなるのか判断できない」そうしたキャリアの不透明さこそが、今あなたが抱えている一番の壁かもしれません。
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よくある質問に回答
紙のポートフォリオって必要?
最近では面接がオンラインで行われることがほとんどであるため、webポートフォリオだけで十分です。
しかし、紙のポートフォリオが必要と言われた場合には、webポートフォリオのPDFを印刷して対応しましょう。
紙のポートフォリオが作りたい方は以下の記事を参考にしてください。
ポートフォリオの作品数はどれくらいがいい?
ポートフォリオに載せる作品数は、少なくとも10個、目安として20個程度が理想です。
クライアントに多様なスキルや経験をアピールするためには、一定数の作品が必要です。
具体的にどのような作品を載せるべきかについては、以下の記事を参考にしてください。

ポートフォリオに著作権は関係ある?
案件や前職で作った作品の著作権は、自分に属していない場合があります。
個人でポートフォリオに利用する場合にはほとんど問題はありませんが、著作権を気にする場合は自主制作の作品を利用しましょう。
著作権に関して詳しく知りたい方は、以下の記事を読んでみてください。
