WEBデザイナーが増えすぎって本当？現役デザイナーが生き残るために必要なスキルと差別化ポイントを伝授！

「WEBデザイナーは増えすぎて稼げない」
「今からWEBデザイナーを目指さない方がいい」

SNSやWEB記事でこんな言葉を目にして、「このまま学習を続けて本当に稼げるようになるのか…」と不安になっていませんか？
WEBデザインスクールに入会して勉強を頑張っているのに、クラウドソーシングでは低単価な案件に驚くほどの応募が集まっている。
そんな現実を目の当たりにして、これまで積み上げてきた努力が無駄になってしまうような気持ちになりますよね。

結論から言うと、WEBデザイナーが「増えすぎ」と言われる中でも、正しい知識と戦略があれば、市場価値の高いデザイナーとして活躍することは十分に可能です。
ただし、そのためには、単に「綺麗なデザインが作れる」だけでは不十分という現実も知る必要があります。

この記事では、増えすぎと言われているWEBデザイナーの中で「その他大勢」に埋もれず、クライアントから選ばれ続けるデザイナーになるための具体的な方法を、現役デザイナーの視点から徹底解説します。

とはいえ、記事を読んで「やるべきこと」がわかっても、「今の自分に何が足りないのか」「どのスキルから、どうやって学べばいいのか」を一人で判断し、計画を立てるのは難しいと感じる方も多いはずです。

そんな人のために、あなたの現在のスキルや目指す働き方に合わせて、最適な学習プランやキャリアパスを一緒に見つける無料カウンセリングをご用意しています。

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WEBデザイナーは本当に増えすぎ？

「WEBデザイナーは増えすぎ」という言葉に、将来性を不安に思うWEBデザイナーも多いことでしょう。
結論から言うと、WEBデザイナーという職業の市場規模や案件数自体は拡大し続けていまがそれ以上にデザイナーの数も急増しており、競争が激化しているのが現状です。

この章では「増えすぎ」と言われる背景を、市場規模・求人数・案件単価の3つの客観的なデータや事実を基に解説します。
データを見ることで、WEBデザイナーという職業を客観的に判断できるようになるでしょう。

国内・国外のWEBデザイナーの市場規模

WEBサイトやアプリの需要は国内外で伸び続けており、それに伴いWEBデザイナーが活躍できる案件の「母数」は確かに増えています。

しかし、その一方でWEBデザイナーを目指す人の数も急増しており、WEBデザイナーの市場は競争の激しい「買い手市場」になっているのが現状です。

厚生労働省が運営する職業情報サイト「jobtag」によると、WEBデザイナーの有効求人倍率は0.18倍（2024年5月時点）と非常に低い数値です。
これは、1人の求職者に対して0.18件の求人しかない、つまり約5人のデザイナーが1つの求人を奪い合う状況を示しています。

ITエンジニアの有効求人倍率が1.0倍を超えていることと比較しても、WEBデザイナーという職種がいかに競争が激しいかがお分かりいただけるでしょう。
単に「WEBデザイナー」を名乗るだけでは仕事を得ることが難しくなっており、製作者のスキルや実績によって仕事の受けやすさが大きく変わる時代になったと言えます。

WEBデザイナーの求人数や案件も増えている

市場の拡大に伴い、WEBデザイナーの求人数や案件数も増加傾向にあります。

実際に「求人ボックス」の統計データを見ると、「WEBデザイナー」の求人件数は全国で約10万件にも上り、膨大な需要が存在することがわかります。
これは正社員や業務委託だけでなく、フリーランス向けの案件も同様です。

しかし、ここで注意すべきなのが「有効求人倍率」です。
厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」によると、WEBデザイナーの有効求人倍率は0.28倍（2024年4月時点）と、他の職種と比較して著しく低い数値になっています。
これは、1つの求人に対して3〜4人の応募者がいる計算になり、非常に競争率が高いことを示しています。

求人や案件の「数」は増えているものの、それ以上にデザイナーの「数」が増えているため、仕事の獲得競争が激化しているのです。
この厳しい環境で「仕事がない」状況に陥らないためには、数多くの競合の中から「選ばれる」ためのスキルが不可欠です。

WEBデザイン全体の価格が下がりつつある

市場や求人が増えている一方で、「稼げない」と言われる最大の理由が「案件単価の下落」です。
特に、クラウドソーシングサイトで見られる「LP制作：5万円以下」などの低単価案件が、そのイメージを強くしています。
価格が下がっている原因は、主に以下の3つです。

重要なのは、この価格下落はあくまで「誰でもできる簡単なデザイン業務」に限った話だということです。
この状況こそが、専門スキルを持つデザイナーの価値をより一層高めているのです。

WEBデザイナーには将来性がない？今後の見通しをプロが解説

「増えすぎ」「単価下落」という事実を踏まえると「WEBデザイナーに将来性はあるのか？」という疑問が浮かびますよね。

結論から言うと「一般的なデザイナー」としての将来性は厳しいですが、「ビジネスに貢献できるデザイナー」の将来性は非常に明るいです。
この章では、今後のWEBデザイナーの需要を左右する3つの大きなトレンドについて、プロの視点から解説します。

DX・EC市場の拡大による需要の増加

経済産業省の調査によると、日本のDX（デジタルトランスフォーメーション）市場とEC市場は、今後も数兆円規模で拡大していくと予測されています。

DXとは、単なるデジタル化ではなく、デジタル技術を用いてビジネスモデルそのものを変革することです。
企業の業務システム、採用サイト、サービスサイトなど、あらゆる場面でUI/UXを意識したデザインが必要です。

EC市場の拡大については、新規ECサイトの構築やリニューアル、商品LP、広告バナーなど、継続的なデザイン需要が発生します。

これらの巨大な市場が成長し続ける限り、WEBデザイナーの仕事がなくなることは考えにくいでしょう。
むしろ、ビジネスの成果に直結するデザインスキルの需要はますます高まっていきます。

AIの台頭とツールの進化による影響

「画像生成AIに仕事が奪われる」という不安を抱く人もいるかもしれません。
確かに、デザインのパーツ制作や一部の単調な作業は、今後AIに代替されていく可能性が高いです。

しかし、AIはあくまで「道具」であり、AIにはできない、人間にしかできないことがあります。

優秀なデザイナーはAIを「優秀なアシスタント」として使いこなし、生産性を劇的に向上させています。
AIを恐れるのではなく、いかにしてAIを使いこなす側に回るかが重要です。

デザイナーの「二極化」が進む

これまでの話をまとめると、今後のWEBデザイナーは以下の2つのタイプに「二極化」していくでしょう。

	オペレーター型デザイナー	課題解決型デザイナー
役割	指示された作業をこなす「作業者」	デザインでビジネス課題を解決する「戦略家」
スキル	ツールの基本操作	マーケティング、UI/UX設計、ディレクションなど
将来性	AIやテンプレートに代替され、低単価の消耗戦に	需要が高まり、高単価で指名され続ける

この二極化の構造を理解することが、今後のキャリアプランを考える上での大前提となります。

増えすぎ時代を勝ち抜く！市場価値の高いWebデザイナーになる4つの方法

上記を受けて、これまでと同じ働き方では選ばれなくなる可能性があるので、以下の4つのスキルを身につけましょう。

デザイナーとしてデザイン力を極める(UI/UX)

まず、純粋なデザインスキルを突き詰める「スペシャリスト」の道です。

単に見た目の美しさ（UIデザイン）だけでなく、ユーザー調査やデータに基づき「なぜこのデザインなのか」を論理的に説明できる体験設計（UXデザイン）が求められます。
UI/UXデザインができる人材は、企業のサービス開発の根幹を担うため、極めて需要が高いです。

「ユーザーの課題解決に喜びを感じる」「とことんデザインを追求したい」という志向の人におすすめのキャリアです。

データとマーケティングを駆使して成果に直接貢献する

デザインをビジネス成果に直結させる「戦略家」「グロースデザイナー」の道です。
「作って終わり」ではなく、納品後の成果にまで責任を持つことで、デザイナーとしての価値は飛躍的に高まります。
「売上〇%アップ」「CVR（コンバージョン率）〇%改善」など、具体的な数字で貢献できるため、高単価を実現しやすいでしょう。

「数字で結果を出すのが好き」「ビジネスの仕組みや戦略に関心がある」という志向の人におすすめのキャリアです。

コンセプト設計、ライティングなど制作全体を統括する

デザインの枠を超えてプロジェクト全体を率いる「アートディレクター」「クリエイティブディレクター」の道です。
お客さまの課題や想いを深くヒアリングし、WEBサイトの骨格となるコンセプト設計といった上流工程から関わることで、質の高いアウトプットを生み出します。

「全体像を把握して物事を進めたい」「多様な専門家とコミュニケーションを取りながら一つのものを作り上げるのが好き」という人におすすめのキャリアです。

HTML/CSS、JavaScriptの開発業務をエンジニアと連携して提供する

デザインと実装（開発）の橋渡し役となる「フロントエンドデザイナー」の道です。
技術的な制約を理解しているため、実装可能なデザインを作り、開発プロセス全体を効率化できる価値があります。
エンジニアとのコミュニケーションが円滑になるだけでなく、動きや演出といった高度なデザイン表現も可能になります。

「ロジカルに物事を組み立てるのが好き」「自分の手でアイデアを形にすることに喜びを感じる」という志向の人におすすめのキャリアです。

WEBデザイナーとして活躍できない人の特徴

これまでの章で、WEBデザイナー市場の競争が激化していること、そしてAIの台頭により単純な作業の価値が相対的に下がっていることを解説しました。

ここでは「デザイナー増えすぎ時代」において、市場で生き残れない可能性が高い人の特徴を5つ解説します。

もし一つでも当てはまっていたら、今すぐ意識を変える必要があるかもしれません。

見た目の美しさばかりを追求しビジネス上の成果を意識していない

見た目が美しいだけのデザインは、今やAIでも生成可能です。
そのため、成果を意識しないデザイナーの価値は相対的に低下しています。

一方で、データに基づき「なぜこのデザインが成果につながるのか」を論理的に説明し、クライアントのビジネス成長にコミットできるデザイナーの需要は、むしろ高まっています。
AIには真似できない、経験に裏打ちされた戦略的なデザインを提供できるのであれば、増えすぎ時代でも十分に活躍できるでしょう。

お客様からの指示を待つだけで自発的な提案をしない

競争の激しい市場において、指示されたことだけをこなすデザイナーの価値は著しく低下しています。
なぜなら、その役割はより安価な競合や海外のデザイナー、さらにはAIに簡単に取って代わられるからです。

クライアントはデザインの専門家ではないため、その要望が必ずしもビジネス成果につながる最適解とは限りません。
市場で選ばれ続けるデザイナーは、クライアントの要望の裏にある「真の目的」を汲み取り、成果を最大化するための代替案や追加施策を自発的に提案します。

AIにはできない「課題発見力」と、経験に裏打ちされた「提案力」こそが、この時代を生き抜くデザイナーにとっての強力な武器となるのです。

学習終了と同時に学習が止まり知識やスキルが陳腐化している

WEB業界は技術やトレンドの変化が非常に速く、特に近年はAI関連ツールの進化が凄まじいスピードで進んでいます。

「スクールを卒業したから」「就職したから」とインプットを止めてしまえば、せっかく身につけたスキルや知識はあっという間に陳腐化し、市場価値は下がる一方です。
FigmaのAI機能、新しいCSSの仕様、UI/UXのデザイントレンドなどは常に進化しており、学習の停止はキャリアの停滞、ひいては後退を意味します。

活躍するデザイナーは、学習に終わりがないことを知っています。
海外のデザインサイトや技術ブログなどから常に最新情報を収集し、自身のスキルをアップデートし続ける姿勢を身につけましょう。

お客様へのレスポンスが遅い

数多くのデザイナーがひしめく中で、クライアントが誰を選ぶか、その重要な決め手の一つが「信頼感」です。
そして、レスポンスの遅さは、この信頼を最も簡単かつ致命的に損なう要素と言えます。

スキル以前のビジネスの基本ですが、リモートワークが主流の現代において、その重要性は増すばかりです。
返信が遅いと、クライアントは「忘れられていないか」「プロジェクトは大丈夫か」と不安になり、それはすぐに「もっと信頼できる他のデザイナーに頼もう」という判断につながります。

常に迅速で誠実なコミュニケーションを心がけ、クライアントに安心感を与えられるデザイナーは、数多くの競合の中から「またこの人にお願いしたい」と思わせる強力な付加価値を持つことになります。

フィードバックを素直に受け入れられずデザインを修正できない

プライドが先行し、クライアントからのフィードバックを拒絶するデザイナーは成長の機会を自ら放棄しているのと同じです。

デザインは一人で作るものではなく、多くの視点を取り入れることで質が高まります。
フィードバックをデザインを昇華させるための貴重なヒントと前向きに捉え、柔軟に改善を重ねられる素直さを持つデザイナーは、チームから重宝され、より質の高い成果物を生み出し続けることができます。

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