リスティング広告で効果を得るには?9つのポイントや向いている商材も紹介
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また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。
初回公開日:2022年02月01日
更新日:2022年03月01日
リスティング広告の特徴
リスティング広告とは、ユーザーが検索したキーワードに連動して検索エンジンの検索結果画面に掲載される広告のことを指します。
「検索連動型広告」や「Pay Per Click」とも呼ばれており、日本ではGoogle広告やYahoo!広告などが代表的です。ここでは、リスティング広告の特徴について解説していきます。
- リスティング広告の費用
- リスティング広告の掲載項目
リスティング広告の費用
リスティング広告でかかる費用には、「クリック課金制」と「オークション制」の2種類の仕組みがあります。
クリック課金とは、広告がユーザーにクリックされた際に費用が発生する仕組みです。ユーザーが広告をクリックしてはじめて費用が発生する仕組みになっているため、表示された時点では費用を支払う必要はありません。
オークション制とは、広告主が設定したキーワードとクリック単価によって競合とのオークションが行われ、実際に広告が表示されるという仕組みです。オークションの結果により、表示順位や広告を表示するかどうかが決まります。
リスティング広告の掲載項目
リスティング広告の掲載項目は、「広告見出し」「説明文」「表示URL」の3つです。なお、広告フォーマットはテキスト主体となっており、検索結果の画面ではオーガニックサーチとほぼ同じように表示されます。
掲載項目にはそれぞれ使用できる記号や文字制限などがあるため、ユーザーに効果的に訴求するためにも、表示内容に関してよく検討する必要があります。
オーガニックサーチ(SEO)との違い
オーガニックサーチとは、ユーザーが検索を行った際に検索アルゴリズムによってサイトが表示される自然検索のことです。
SEO対策はオーガニックサーチによって検索順位を上位表示させるための施策であり、表示されたサイトがクリックされても費用は発生しません。一方、リスティング広告は費用をかけて行う施策であるため、有料検索とも呼ばれています。
リスティング広告は表示内容や検索語句などをコントロールでき、さらに即効性がありますが、SEOはこれらをコントロールすることが難しく、効果が出るまでに時間がかかるといった違いがあります。
リスティング広告のメリット
リスティング広告は設定したキーワードでユーザーが検索を行った際に、キーワードに連動した広告を表示するものです。そのため、リスティング広告はターゲット層にアプローチしやすいといったメリットがあります。
ここではリスティング広告のメリットについて解説していきますので、参考にしてみてください。
- 購買意欲が高いターゲットにアプローチできる
- リアルタイムで効果的な運用ができる
- 安価に始められる
- 掲載までに時間がかからない
購買意欲が高いターゲットにアプローチできる
前述のとおり、リスティング広告は特定のキーワードで検索を行ったユーザーに対して広告を表示できます。そのため、購買意欲が高いターゲットに対して直接アプローチしやすいというメリットがあります。
また、広告を見るユーザーは一定以上のニーズを持っていることから、商品の購入などのコンバージョンにもつながりやすいです。
リアルタイムで効果的な運用ができる
リスティング広告は、管理画面からリアルタイムに広告の効果をチェックできます。
クリック数や広告の表示回数、コンバージョン率、LPを訪れたユーザー数などがリアルタイムに確認できることから、効果を確認しながらいつでも必要に応じて調整が行えます。
従来のチラシなどの紙媒体の広告では効果検証を行うことが困難でしたが、いつでもリアルタイムな効果検証ができる点はリスティング広告の大きなメリットだと言えるでしょう。
安価に始められる
リスティング広告には最低出稿金額が設けられていないため、広告主は自分で設定した上限金額の範囲で広告を出稿することができます。
テレビや新聞などにマス広告を出そうと思うと、高額な予算が必要になります。しかしリスティング広告であれば数百円からでもスタートできるため、予算の限られている中小企業でも始めやすいでしょう。
掲載までに時間がかからない
リスティング広告を出すために必要なものは、広告媒体のアカウント、キーワード、広告文、ランディングページ、入札単価の5つのみです。これらが用意できていれば、後は広告が審査に通り次第すぐに出稿することが可能です。
マス広告などの場合は担当者との打ち合わせや準備に何か月もの時間が必要になるため、広告主側で広告を出したい時にすぐに掲載できる点は大きなメリットだと言えます。
リスティング広告のデメリット
ここまで紹介したとおり、リスティング広告には多くのメリットがありますが、一方でいくつかのデメリットも存在します。
リスティング広告の運用を検討する場合は、メリットとデメリットについてしっかりと把握して比較することが大切です。
ここではリスティング広告のデメリットについて解説していきますので、参考にしてください。
- 手間がかかる
- コンスタントにコストがかかる
- ユーザーに避けられることがある
手間がかかる
リスティング広告を出すだけであれば、それほど手間はかかりません。しかし実際に成果につなげるためには継続的な改善が必要であるため、運用の手間がかかります。
コンスタントにコストがかかる
リスティング広告は少ない費用から始めることができますが、継続的に費用がかかります。また、一度広告の配信を辞めれば効果がなくなるため、成果を出すためにはコンスタントに費用を支払って広告を出す必要があります。
費用が全く必要ないSEOと比較すると、コンスタントにコストがかかる点はデメリットだと言えるでしょう。
ユーザーに避けられることがある
リスティング広告は表示されるエリアが決まっており、さらに「広告」という文言も表示されているため、一定数のユーザーには避けられてしまうことを考慮する必要があります。
たとえターゲットを絞って広告を出稿していても、広告であるという理由からクリックされない可能性がある点はおさえておきましょう。
認知拡大の効果は期待できにくい
リスティング広告は、設定したキーワードで検索を行うユーザーがいることが前提です。ほとんど認知されていないような商品やサービスの場合、広告が表示されるユーザー自体が少なくなるため、認知拡大を目的としたマーケティングには適していません。
また、インターネットを利用しない層にもアプローチできません。
リスティング広告の掲載する5つの手順
実際にリスティング広告の運用を始める場合には、まずは市場や競合、自社の分析を行い、広告戦略を練るところから始める必要があります。
ここからは、リスティング広告の掲載する手順について解説していきます。
- 広告戦略を練る
- 専用アカウントを取得する
- キーワードの設定をする
- キーワードの入札額を決める
- 広告を作成する
1:広告戦略を練る
リスティング広告を出稿するためには、まずは分析と行って広告戦略を練りましょう。分析を行う際にはターゲットの性別や年齢、住んでいる地域や、競合他社の強みや弱み、自社の強みや弱みなどを中心に分析します。
さらに分析結果をもとに広告戦略を練り、競合との差別化や優位性の確保などを行いましょう。
2:専用アカウントを取得する
広告戦略を練ったら、広告運用の専用アカウントを取得しましょう。リスティング広告はGoogle広告とYahoo!広告が代表的ですが、どちらもアカウントを取得して同時に運用するのがおすすめです。
媒体によってアカウント開設までにかかる時間は異なりますが、基本的にはアカウント作成の申請を行い、審査に通れば作成完了となります。なお、Yahoo!の場合は先にビジネスIDを取得しておきましょう。
3:キーワードの設定をする
広告戦略をもとに、広告を配信するキーワードを設定しましょう。設定したキーワードによってどのようなユーザーに広告が表示されるかが決まってくるため、キーワードプランナーなどのツールを活用してキーワードを選定すると良いでしょう。
また、広告条件にはキーワードの設定の他に、広告文や広告配信ページなどがあるため、順に決めていく必要があります。
4:キーワードの入札額を決める
キーワードの入札額を設定しましょう。前述のとおりリスティング広告ではキーワードとクリック単価によってオークションが行われ、ユーザーに広告が表示される仕組みになっています。
入札単価は「最高いくらまで支払うのか」という形で入札を行うため、上限金額を設定することになります。
5:広告を作成する
キーワード、広告文、ランディングページ、入札額が決まり、用意できたら、広告を配信しましょう。実際にリスティング広告を出稿した後は、定期的に効果測定を行いながら、広告文、ランディングページ、入札額の調整を行います。
リスティング広告を効果的に運用する9つのポイント
リスティング広告は出稿して広告を出すこと自体は簡単ですが、効果的に運用するにはスキルが求められます。リスティング広告で成果を出すには、ターゲット設定や広告文の書き方など重要なポイントをおさえる必要があるでしょう。
ここからは、リスティング広告を効果的に運用するポイントを紹介していきます。
- ターゲット設定を考える
- 適切なキーワードを設定する
- 除外ワードを設定する
- 広告文は自社の強みをアピールする
- 広告表示オプションを設定する
- ランディングページはユーザビリティにこだわる
- リンク先ページに関連性の高いページを設定する
- 適切な入札額を検討する
- PDCAサイクルを回す
1:ターゲット設定を考える
リスティング広告のターゲットは、配信先地域やオーディエンスカテゴリなどから設定することができます。ターゲット地域であれば、「すべての国と地域」「日本」「別の地域を入力する」の3種類から選べます。
ターゲット設定によって広告を表示するターゲットを絞り込めるため、広告のターゲットに合わせて適切な設定を行いましょう。
2:適切なキーワードを設定する
どのようなキーワードを選定するかによって成果も大きく変わってくるため、適切なキーワードを設定することが大切です。効果的なキーワードを選定する、キーワードプランナーなどのキーワード調査ツールを活用するのがおすすめです。
また、運用しながら定期的に集客に繋がりそうなキーワードがないかどうか調査し、効果がありそうなキーワードは適宜追加していくと良いでしょう。
3:除外ワードを設定する
設定したキーワードに部分的には一致していても自社との関連性が低いような語句で広告が表示されても、コンバージョンには繋がりません。そのため、このようなキーワードでの検索を防ぐために除外ワードの登録を行いましょう。
除外ワードを設定すれば、そのキーワードで検索された場合に広告が表示されなくなります。コンバージョンに繋がらないキーワードで広告がクリックされるとそれだけ予算が無駄になってしまうため、対象キーワードを絞り込むためにも除外ワードを設定しておきましょう。
4:広告文は自社の強みをアピールする
広告文の内容によってもクリック率は大きく変わってきます。リスティング広告では広告主で広告文も設定できるため、自社の強みをアピールできるような魅力的な広告文を設定するようにしましょう。
また、具体的な数字を盛り込んだり、わかりやすく短い言葉で広告文の内容を強調したりすると、ターゲットの目を引きやすくなります。
5:広告表示オプションを設定する
広告表示オプションが多いほど広告ランクが高まりやすくなるため、広告表示オプションを設定するようにしましょう。広告表示オプションには、「サイトリンク表示オプション」「コールアウト表示オプション」などさまざまな種類があります。
広告表示オプションを追加するとユーザーに伝わる情報も多くなるため、できるだけ多くのオプションを利用するのがおすすめです。
6:ランディングページはユーザビリティにこだわる
ランディングページとは、広告クリック後にユーザーが遷移するページです。ランディングページのクオリティによりコンバージョンに至るかどうかも大きく変わってくるため、ユーザビリティにこだわったランディングページを作成しましょう。
ランディングページの作成は技術が求められるため、場合によってはアウトソーシングするのも良いでしょう。
7:リンク先ページに関連性の高いページを設定する
広告をクリックしたリンク先のページは、広告と関連性が高いページを設定しましょう。ユーザーは広告文に興味を引かれてクリックしているため、リンク先にユーザーが期待しているような内容がなければ離脱してしまうでしょう。
8:適切な入札額を検討する
入札額は広告の掲載順位を決定する要素の1つです。入札価格を下げると掲載順位も下がりますが、予算の中で多くのクリックを獲得できる可能性もあります。
しかし検索結果の2ページ目以降になると、今後はクリック率が下がり過ぎる可能性もあるでしょう。そのため、管理画面の平均掲載順位をチェックしながら適切な入札額になるように検討することが大切です。
9:PDCAサイクルを回す
リスティング広告を運用する上で、PDCAを回してブラッシュアップしていくことは必要不可欠です。PDCAで特に重要視するべき指標として、「クリック率」と「コンバージョン率」が挙げられます。
PDCAサイクルを回す際には、この2つの指標を重視して改善していくことが大切です。
クリック率の改善
クリック率は、広告が表示されたユーザーの中で広告をクリック割合のことです。リスティング広告を運用する目的なコンバージョンの獲得ですが、コンバージョンを獲得するためにはクリック率を上げる必要があります。
キーワードや広告文の見直しなどを行い、クリック率を改善していきましょう。
コンバージョン率の改善
コンバージョン率は、クリックされた中でのコンバージョン数の割合のことです。コンバージョン率では、ランディングページまで誘導したもののコンバージョンを達成できなかった理由を分析できます。
コンバージョン率が低い場合、ランディングページを最適化する必要があるでしょう。
リスティング広告に向いている商材
リスティング広告に向いている商材は、不動産やコンサルティングサービスなど客単価が高く粗利が高い商材です。このような商材はクリック単価が高くても利益が出るため、費用対効果が合わせやすいでしょう。
また、単価は低くてもリピートが見込める商材の場合も、継続購入につながるため費用対効果が合います。
リスティング広告に向かない商材
客単価や粗利が低く、さらに継続購入が見込めないような商材はリスティング広告に向いていません。前述のとおり、客単価も粗利も高い商材は1回の購入で費用対効果が合います。
客単価や粗利が低くてもリピートされる商材も、繰り返し購入されることで費用対効果が合うようになります。しかしどちらの特徴も持っていない商材は、リスティング広告では費用対効果が合わない場合が多いでしょう。
リスティング広告のポイントをおさえて効果的に運用しよう
リスティング広告で成果を出すには、ポイントをおさえた運用を行うことが大切です。
本記事で紹介したリスティング広告のメリットやデメリット、リスティング広告を効果的に運用するポイントなどを参考に、リスティング広告を運用してみてはいかがでしょうか。