クリックしたいリスティング広告文を作成するコツとは?注意点や運用方法も紹介
記載されている内容は2022年02月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。
初回公開日:2022年02月25日
更新日:2024年05月31日
リスティングにおける広告文の役割とは?
「リスティング広告」とは、GoogleやYahoo!といった検索エンジンの検索結果表示画面の上部にある広告記事のことです。ユーザーの検索キーワードにあわせて表示されるため、「検索連動型広告」と呼ばれることもあります。
リスティング広告には広告の説明文が表示され、ユーザーのクリックを促すような文が記載されます。ユーザーの興味を惹きつける内容であれば、ユーザーのアクションが期待でき、コンバージョン率向上にもつながるでしょう。
リスティング広告文の表示のされ方
リスティング広告文は、ユーザーが検索する内容にあわせて表示されますが、どのように表示されるのか具体的に確認しておきましょう。
ここでは、リスティング広告文の表示のされ方について紹介していきます。
掲載される位置
リスティング広告文が掲載される場所は、主に検索結果表示画面の上部です。タイトルの左下あるいは左上に「広告」の記載があれば、それがリスティング広告です。競合サイトが同じキーワードで広告を入稿した場合、2〜4程度連なって掲載されることもあります。
実際に「SEO対策」「プログラミングスクール」などで検索してみると、リスティング広告文の掲載位置が確認できるため、一度どのような広告スタイルか確認しておくと良いでしょう。
表示される文字数
表示される文字数についてはユーザーのデバイスや広告オプション、また検索エンジンによって前後します。
ここでは、代表的なリスティング広告サービス「Google広告」と「Yahoo!広告」で表示される文字数について解説していきます。
Google 広告の場合
Google広告では検索広告のことを「拡張テキスト広告」と呼び、タイトルは3つまで、それぞれ半角30文字まで使用できます。説明文は2つまで設定でき、それぞれ半角90文字まで使用できます。
日本語や中国語、韓国語テキストは、全角1字で半角2文字カウントとなる点は留意しておきたいポイントでしょう。
出典:拡張テキスト広告について|Google広告ヘルプ
参照:https://support.google.com/google-ads/answer/7056544?hl=ja
Yahoo!広告の場合
Yahoo!広告では検索広告のことを「拡大テキスト広告」呼んでいます。タイトル、説明文の構成数・文字数はGoogle広告と同じです。
タイトルは3つまで設定でき、それぞれ半角30文字まで、説明文は2つまで設定でき、それぞれ半角90文字まで記述できます。
出典:入稿規定(PC・スマートフォン・タブレット)(検索広告)|Yahoo!広告
参照:https://ads-help.yahoo.co.jp/yahooads/guideline/articledetail?lan=ja&aid=1663
リスティング広告文の構成要素
リスティング広告をさらに細かく見ていくと、いくつかの要素で構成されていることが分かります。ここでは、リスティング広告文の主な構成要素である「広告タイトル」「説明文」「パス・ディレクトリ」について紹介していきます。
広告タイトル
広告タイトルには、広告ページの見出しが表示されます。タイトルは3つ設定でき、3つ目のタイトルについては任意設定となっています。ユーザーの使用するデバイスの画面幅によっては、文字が折り返されて表示されることもあるでしょう。
広告タイトルには、ユーザーが求めている検索キーワードを含めるとクリック率が向上するといわれています。
説明文
広告タイトル下には説明文が続きます。説明文は2つまで設定でき、広告ページの内容を分かりやすく簡潔に書くことがポイントです。
ここで分かりにくい広告文にしてしまうと、ユーザーのクリック率の低下に影響してしまうため、タイトルと同様にユーザーにアクションを促すような魅力的な文言で記述しましょう。
パス・ディレクトリ
「パス・ディレクトリ」とは表示されるURLの後方部分を指し、2つまで任意で設定できます。アルファベットで記述しているリスティング広告もありますが、日本語での表示も可能です。
タイトルや説明文以外でユーザーにアピールできる部分でもあるため、ランディングページに見あったパス・ディレクトリを設定しましょう。
クリックしたくなるリスティング広告文を作成するコツ
ここまでリスティング広告の概要について説明してきましたが、実際にどのような広告がユーザーによってクリックされやすいのでしょうか。
ここからは、クリックしたくなるリスティング広告文を作成するコツを紹介します。
- 具体的な数字を含ませる
- 狙うキーワードを入れる
- 顧客から評価された内容を広告文に入れる
- 記号を使って見やすくする
- ひらがな・カタカナ・漢字のバランスを考える
- 訴求したい要素が重複しないようにする
- 広告文とランディングページの内容をあわせる
- 1つの訴求は簡潔にまとめる
- 競合の広告についてもリサーチする
- 広告ポリシーを把握しておく
具体的な数字を含ませる
広告文には「期間限定!20%OFFキャンペーン実施中」「50万食!大好評の宅食サービス」のように数字を含めることで、具体性とともに信頼性も改善されるでしょう。
ただし、具体的な数字を使用する際は、必ず事実に基づいた情報を掲載しましょう。虚偽のデータを提示すれば、トラブルに発展する恐れがあります。
また、虚偽のデータであることがユーザーに知られてしまうと、コンバージョン率にも影響を及ぼしてしまうでしょう。
狙うキーワードを入れる
ユーザーは説明文よりも広告タイトルを見て直感的にクリックする傾向にあるため、狙っているキーワードは広告タイトルに上手に取り入れるようにしましょう。
しかし、無理やりキーワードを詰め込んでしまうと、不自然な日本語になってしまう場合もあるため注意が必要です。
顧客から評価された内容を広告文に入れる
広告文を作成する際、自社のおすすめしたいポイントやサービスを推しがちですが、顧客から評価されている内容を広告文に入れると良いでしょう。つまり、企業目線で広告文を考えるのではなく、ユーザー目線での言葉選びを意識することが重要です。
ユーザーが何を見たいのか、何を求めているのかを理解し、見た人の心に響く広告文を作成しましょう。
記号を使って見やすくする
「!」「?」といった記号を適切に使って見やすい広告文を考えましょう。記号を用いることで文言に変化をつけることができます。ほかにも括弧や「|」といった文章を区切る記号はアクセントにもなります。
ただし、過度な記号の使用は、伝えたいことが伝わりにくくなる可能性もあるため、避けるようにしましょう。
ひらがな・カタカナ・漢字のバランスを考える
ひらがなだけで構成された文は幼稚な印象を受けやすく、カタカナのみ場合は文字として認識が難しくなるため、可読性の乏しい広告文になりやすいでしょう。また、漢字だけの文も文章の区切りが分かりにくいため、判読性が低下する可能性があります。
大切なのは広告文を見るユーザーであるため、ユーザーが直感的に内容を把握できるよう、それぞれの文字体系のバランスにも気を配るようにしてください。
訴求したい要素が重複しないようにする
広告タイトルや説明文で内容が重複してしまうと、その分の文字スペースに無駄が生じてしまいます。せっかくお金を払って広告を出すからには、限られた文字スペースを上手に活かしていく工夫が大切です。
広告文とランディングページの内容をあわせる
ランディングページとはユーザーが訪れる最初のページを指します。広告文とランディングページの内容が一致していないと、ユーザーの離脱率が高くなる可能性があります。
広告文に誘われて訪問してきたユーザーに対して、広告文の内容と異なるランディングページを見せても広告の意味をなさず、ユーザーはすぐに別サイトへ離脱してしまうでしょう。
1つの訴求は簡潔にまとめる
広告文の文字スペースには制限があるため、数十文字のなかにできるだけ訴求力のある文言を複数入れ込みたくなりますが、本当に伝えたいことが見えなくなってしまう恐れがあります。
ユーザーに効果的に伝えるためには、1つの文に1つの訴求を簡潔にまとめるよう意識してみましょう。
競合の広告についてもリサーチする
競合サイトの広告がどのような広告文で配信されているかをあらかじめチェックしておけば、自社のものと似通った内容になるのを回避しやすくなります。また、文言のなかで参考になる点があれば、自社の広告にも活かすのも良いでしょう。
配信後にもリサーチは続け、新しい切り口で広告が出せないかを検討しましょう。
実際の表示結果を確認する
広告の表示確認を行いたい場合は、Google広告ならば「広告プレビューと診断」、Yahoo!広告ならば「広告プレビューツール」を活用するようにしてください。
また、配信後に表示結果をチェックする際には、検索エンジンから直接検索しないようにしましょう。直接検索してしまうとインプレッションが発生してしまうため、広告分析に悪影響を与える可能性があります。
広告ポリシーを把握しておく
広告ポリシーに抵触していると広告掲載ができなくなるため、必ず目を通しておくようにしてください。また、定期的に改定される場合もあるため、広告ポリシーに関する情報が日頃からアンテナを張っておくと良いでしょう。
出典:Google 広告のポリシー|Google 広告ポリシー ヘルプ
参照:https://cms.gg-media.jp/admin/topics/1130368/edit
出典:広告掲載基準:もくじ - ヘルプ|Yahoo!広告
参照:https://ads-help.yahoo.co.jp/yahooads/guideline/articledetail?lan=ja&aid=1491
リスティング広告文を作成する際に注意すること
広告文の作成のコツは分かりましたが、作成するうえで特に注意しておきたいことが2点あります。トラブルにもつながる要素であるため、十分に把握しておきましょう。
ここでは、リスティング広告文を作成する際に注意することについて解説します。
景品表示法に抵触しないように注意する
「景品表示法」とは「不当景品類及び不当表示防止法」の通称であり、商品・サービスの品質や価格、あるいは内容などにおける虚偽表示を取り締まる法律です。消費者が自主的、かつ合理的に良い商品・サービスを選択できる環境を構築するのが目的とされます。
広告文で「期間限定」「追加料金不要」「お買い得」といった文言を使用する場合には、消費者に誤認を与えるような事実とは異なる言葉の使い方はしないようにしてください。
出典:景品表示法とは|消費者庁
参照:https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/#introduction
出典:「こんな表示を見かけませんか」|消費者庁
参照:https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/assets/representation_cms201_220112_01.pdf
効果・効能の記載には注意する
「薬機法」は、医薬品や医療機器の品質・安全性・有効性を確保する法律です。医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器、再生医療等製品が対象で、これらの効果・効能に関する記載には十分に注意してください。
また、健康食品やサプリメント、健康・美容器具の広告に医療・薬品のような効果・効能をアピールしてしまうと、薬機法に抵触してしまいます。
広告文を考える際は効果・効能に関して大げさな広告、虚偽を含む広告、あるいは医師が保証したと誤解を与えるような広告にならないようにしましょう。
出典:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律|e-Gov法令検索
参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335AC0000000145
出典:医薬品等の広告規制について|厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/koukokukisei/index.html
リスティング広告文を見直して運用していく方法
広告を入稿し配信までいったら、広告文の見直しと改善の期間を設けるようにしましょう。作って終わりではなく、改善しながら運用していくことが大切です。こうすることで、リスティング広告に磨きがかかり、より効果的な広告運用につながるでしょう。
ここでは、リスティング広告文を見直して運用していく際のポイントについて紹介していきます。
ABテストを使って修正する
広告を運用する際、複数の広告パターンを用意しましょう。ABテストで比較検討しながら、「クリック率が高い広告パターン」「コンバージョン率が高い広告パターン」を炙り出していきます。
成果を出している広告パターンから優先的に残していき、成果が出ていない広告パターンは修正、あるいは削除を検討しましょう。そして、最終的に厳選された広告が配信できるように運用していきます。
管理者やWebサイトにもよりますが、ABテストは1ヶ月から1年ほどの期間を費やしてデータを集めていきましょう。多くのデータを集積することで、より正確度の高い合理的な分析結果が導きやすくなります。
広告文の検索クエリを確認して見直す
Google広告やYahoo!広告の検索クエリを活用し、ユーザーが検索したキーワードを確認しましょう。もし、表示回数やクリック率の高い検索キーワードが広告文に含まれていない場合、文言の変更を検討してみてください。
キーワードにはトレンドがあり、季節ごとに急上昇するものもあるため、毎月検索クエリを活用し広告文を修正していくと良いでしょう。
広告文の切り口を変えながら配信する
リスティング広告を複数配信する際は、広告文の切り口を意識するようにしてください。数字や語尾を少し変えたり、言い回しを変えたりする程度の違いでは、広告文が似通ってしまい広告分析が行いにくくなる可能性があります。
多角的な切り口で作成された広告文は運用の差が顕著に出やすく、ユーザーの動向データを十分に集めやすくなります。その結果、効果的な分析も行いやすくなり、今後の広告運用への改善にもつながるでしょう。
ランディングページも定期的に見直す
広告文だけに力を入れすぎると、リンク先のランディングページの運用が疎かになりがちです。
立派な広告文を作成しても、ランディングページとの関連性が低いと離脱率上昇とコンバージョン率低下が懸念されます。キーワード・広告文・ランディングページのつながりを十分意識するようにしましょう。
また、ランディングページの質自体も定期的に見直すようにしてください。ページ内のコンテンツ構成、レスポンシブ対応の有無、ページ表示速度など改善余地があるところは早めに修正していきましょう。
リスティング広告文の作り方を押さえよう
この記事ではリスティング広告の作成時のコツや注意点、広告配信後の運用方法について紹介しました。リスティング広告の適切な使用は、自社のコンバージョン率に貢献し、売り上げ向上、顧客獲得、さらなるビジネスチャンスにつなげることができるでしょう。
この記事を参考にリスティング広告の扱い方を学び、自社のビジネス展開へ活かしてみてください。