リスティング広告運用における競合分析のコツ|他社の広告が出たときの対策は?
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初回公開日:2022年02月25日
更新日:2022年03月01日
リスティング広告運用において競合分析は重要?
リスティング広告を運用する上で、事前に競合分析をするのとしないのとでは、成果に大きな差が出るでしょう。広告を運用する際には必須事項と言っても過言ではないと言えます。
競合分析が重要とは言え、ただなんとなく競合分析をするだけで終わらせては意味がありません。見るべきポイントをしっかりと押さえ、競合分析していくことが重要であり、これをしっかりと実施することで、自社のリスティング広告に活かすことができます。
リスティング広告運用における競合分析のコツ
競合分析をすることによって得られる情報はさまざまです。その中でも、最大の目的と言えるのは、顧客が自社と競合を比較した結果、自社を選んでもらうためにどのような要素を推し出し、どのようなメッセージを顧客に届ければ良いのかを知ることも挙げられます。
ここでは、競合分析をする上でのコツについて詳しく解説していきます。興味のある方はぜひ参考にしてみてください。
- 分析を行うときは目的を明確にする
- 自社製品やサービスの強みと弱みを把握する
- 3C分析を用いる
- 競合の候補を複数社ピックアップする
分析を行うときは目的を明確にする
リスティング広告において、目的を明確にすることはとても重要だと言っても過言ではないでしょう。
「目的を明確にする」というのは、一見当たり前のことのように思えますが、広告を出している本来の目的を忘れてしまっていることが非常に多いと言えます。
特に広告の出稿が長期化すると、日々行うルーティンワークをこなすことを目的化してしまい、本来はあまり重要ではないことに目が行き、的外れな施策を行ってしまうこともあるでしょう。
しかし、このような状況に陥ってしまうと、広告を出している意義が低下し、無駄に予算だけを消化してしまうという悪い事態になりかねません。
リスティング広告の目的を明確にするというのは、本当に意味のある成果を生み出すために必要と言えるでしょう。
自社製品やサービスの強みと弱みを把握する
リスティング広告はユーザーの目に留まりやすいですが、常に自社の製品を改善していかなければ、その効果を発揮することはできないでしょう。
競合分析をする際には、競争する企業や商品を自社製品と比較し、調査を行う必要があります。比較調査を行うことにより、自社の弱みや強みを改めて発見し把握することで、売り上げにも大きく繋げることができるでしょう。
3C分析を用いる
3C分析とは、商品開発や販売方法などを考え、ビジネスをする上でマーケティングが必要になったときに、最初に行う分析のフレームワークのことです。
3C分析の3Cとは、「Customer(市場・顧客)」「Company(自社)」「Competitor(競合)」を指しています。3C分析を用いれば、ビジネスを成功に導くための情報を知ることができるでしょう。
また、SEO流入増の対策ツールである「Keywordmap」では、契約プランごとの利用料金を支払いアカウントを発行すれば、ブラウザ上で3C分析をすることができます。
顧客分析を行う
顧客分析を行う上で重要なポイントは、「顧客の欲求」「市場の成長率や大きさ」でしょう。
どれほど優れた製品でも、顧客やその市場のことを理解できなければ売ることはできません。サービスは顧客があってこそのものです。まずは顧客や市場を知ることから始めましょう。
自社分析を行う
自社分析を行う上で重要なポイントは、「自社製品で解決できる悩みや欲求」「どのような価値を与えることができるのか」「どのような売り出し方をしているのか」「これまでの実績」「他社にはない特徴や強み」でしょう。
自社製品のアピールポイントや売り出し方などを細かく分析することが大切です。特に強みがないなどの場合は、競合分析の結果から切り口を考えてみるのも良いでしょう。
競合分析を行う
競合分析を行う上で重要なポイントは、「気を付けるべき競合企業はどこなのか」「各競合相手の特徴」でしょう。
顧客分析をしっかりしていないと、正しい競合も選べないため、3C分析の最初は顧客やその市場分析からする方が良いと言えます。
競合会社の選定ができたら、その企業の特徴について分析します。他社の優位性、または逆に劣っているところを分析しなければ、他社に負けない方法を見つけることはできないでしょう。
競合の候補を複数社ピックアップする
自社の「競合」は2社や3社で収まることは殆どなく、多くの企業が存在している場合が多いです。関連するキーワードで検索したときに、類似した商品の広告が多く表示されるか確認してみましょう。
昨今では、ユーザーのネットリテラシーが非常に高くなっており、商品やサービスを購入したり利用したりする前に、さまざまな情報を収集して比較検討を行っている場合が多いと言われています。
他社との比較検討を勝ち抜き、自社の製品やサービスを選んでもらう必要があるため、同じ比較検討の場に挙がってくる可能性のある競合相手の分析は、できるだけ多くしておくべきでしょう。
ツールや公式の機能を活用して行う競合分析の方法
分析する競合相手が決まったら、競合分析で使う調査データの収集を始めましょう。競合調査データ収集をシンプルかつ効率的で、正確に行うためのさまざまなツールや公式の機能があるため、積極的に活用してください。
ここでは、ツールや公式の機能を活用して行う競合分析の方法について解説します。
競争率や入札単価を調べる
「キーワードプランナー」というツールが、Googleから無料提供されています。
自社でこれから出稿しようと考えているキーワードに対し、「毎月どれくらい検索されているか」「上位に表示させるためのクリック単価はどれくらいかかるのか」という情報を確認できるツールです。
自社の製品やサービスに関連する語句を検索すると、自社のビジネスと特に関連性の高いキーワードを見つけることができ、そのキーワードの競争率や入札単価などを調べることができます。
広告配信開始後はオークション分析機能を行う
Google広告に「オークション分析」という機能があります。広告を配信した結果を元に、競合会社がどういった動きをしているのかを知ることができます。
オークション分析レポートを使い、自社と同じオークションに参加している競合会社の掲載結果を比較できます。この分析情報により、自社が成功している分野と掲載のチャンスを逃している分野を把握し、入札単価や予算を戦略的に決定することができるでしょう。
レポートに表示する情報に応じ、「キャンペーン」「広告グループ」「キーワード」のページメニューをクリックし、各アイテムの横にあるチェックボックスをオンにすれば、特定のキャンペーン、広告グループ、キーワードを選択することができます。
そして、「オークション分析」をクリックすると、オークション分析レポートが生成されます。
プレビューツール機能で配信地域ごとの競合広告を調べる
リスティング広告を既に実施している場合、「Google広告」「Yahoo!広告」の管理画面にあるプレビューツールを利用することで、配信地域ごとで、出稿されている競合会社の広告の確認や、自社広告の掲載位置の確認をすることができます。
Google広告の場合は、アカウントにログインし、ツールアイコンをクリックして、「 広告プレビューと診断」をクリックしてください。
そして「ツール」タブをクリックし、「広告プレビューと診断」を選択して、キャンペーンに含まれているキーワード、またはそれに関連するキーワードを入力し、最後に「プレビュー」をクリックすると表示されます。
Yahoo!広告の場合は、広告管理ツールの「検索広告」タブをクリックし、「ツール」タブの矢印をクリックして、「広告プレビューツール」をクリックします。
そして地域設定で都道府県を選択し、検索結果で表示するページの番号を入力後、広告の表示を確認するデバイスを選択し、広告の表示を確認する検索キーワードを入力、最後に「プレビュー」ボタンを押すと表示されます。
トラフィック情報を調べる
トラフィック情報とは、外部からのアクセス数や接続要求数、またはサイト内のWebページを移動する閲覧者の流れのことです。
「Similarweb」を使えば、キーワード検索をするだけで、トラフィック情報とエンゲージメント情報をベンチマーク比較でき、競合他社のマーケティング戦略に基づき、自社にとっての成長のヒントを得ることができます。
自社のサービス検索時に他社の広告が出てしまう要因
ここでは、自社のサービス検索時に、他社の広告が出てしまう要因について2つ解説していきます。
多くの関連ワードをキーワードに設定している場合と、意図的に広告を出している場合があるため、それについて詳しく見ていきましょう。
関連ワードが多い
広告表示をさせるキーワードに関連ワードを多く設定してしまうと、リスティング広告の学習により、他社の製品やサービス名が効果のあるキーワードと認識されて表示してしまう場合があります。
このように、意図しない形で他社の製品やサービス名に自社の広告が表示され、それに気づかないケースも多くあります。
自社の顧客へ取り込むために意図的に行っている
他社の製品やサービスを検討している顧客を、自社に取り込むという明確な戦略から、他社の広告に自社の製品やサービス名を意図的に出している企業もあります。
遷移先のランディングページでそのサービスとの比較を打ち出して、いかに自社の製品やサービスが魅力的か伝え、導している場合もあるため注意が必要です。
しかし、広告を出されている企業からすれば、自社の製品やサービスを検索した顧客が他社の広告を見て混乱を招くリスクもあり、決して見過ごすことではないためトラブルになりやすいでしょう。
そのため、意図的に他社の製品やサービスを広告に出すことは避ける企業が多いとされています。
自社のサービス検索時に他社の広告が出たときの対策
自社の製品やサービス検索時に他社の広告が出たときに、GoogleやYahoo!などで制限できない場合、どのようにしたら良いのでしょうか。
自社名や製品、サービス名を広告掲載しないように一方的に申し入れるのではなく、お互いの企業名や製品、サービス名を表示しないように協力し合うという姿勢で臨むことがポイントです。
広告主企業への連絡
広告主の企業と繋がりがあれば、まずはその担当者に連絡をし、繋がりがなければ企業のホームページから問い合せをしましょう。
広告主が意図的に広告表示をしていると決めつけず、あくまでも丁寧に進めていくことが重要でしょう。
「公式」表記の明記
広告主が対応をしない場合や、対策を十分に行いたい場合には、「公式」表記を広告文に入れると良いでしょう。公式であることを表記させることで、他広告への流出を抑制することができます。
入札単価の引き上げ
入札単位の引き上げは、リスティング広告の専門的な方法になります。入札単価を引き上げて自社の広告を表示させる機会を強化させることで、他社よりも上位に広告表示されるようになります。
リスティング広告は競合分析が重要!
リスティング広告をする上で、競合分析が重要である理由や運用におけるコツを詳しくお伝えしてきました。本記事をしっかりと読み、ぜひリスティング広告を出す際の参考にしてください。