PPC広告を運用するメリットは?分類される広告の種類もあわせて紹介
記載されている内容は2022年03月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。
初回公開日:2022年03月25日
更新日:2022年03月31日
PPC広告の仕組み
PPC広告は「Pay Per Click」を略したもので、広告が1回クリックされるごとに広告費を支払う仕組みです。リスティング広告もクリック1回につき費用が発生することから、PPC広告の一種となっています。
PPC広告は広告が表示されただけでは広告費が発生しないため、無駄な費用が発生しにくく少額からでも始めやすいインターネット広告だと言えるでしょう。
PPC広告とCPM広告の相違点
CPM広告とは、表示回数に応じて広告費が発生するインターネット広告です。「Cost Per Mille」を略した言葉で、「広告を1,000回表示するごとに広告費が発生する」という意味になります。
PPC広告は広告が表示されただけでは広告費は発生しませんが、CPM広告の場合は表示回数によって広告費が発生するという違いがあります。
PPC広告に分類される広告の種類
PPC広告は課金形式によって、さまざまな種類の広告があります。
たとえば前述のリスティング広告はPPC広告の中でも代表的な広告ですが、他にもSNS広告やディスプレイ広告などの種類があります。
ここでは、PPC広告に分類される広告の種類について解説していきます。
SNS広告
SNS広告とはTwitterやFacebook、Instagram、LINEなどのSNS投稿の中で表示される広告のことです。Twitterの場合は、タイムライン中にプロモーションとして表示されます。
SNS広告の場合、それぞれのSNSの特徴やアカウント情報に合わせたターゲティングができるというメリットがあります。また、クリエイティブな広告を出稿することでユーザーからシェアされれば、大きな訴求効果が期待できるでしょう。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリなどの広告枠に表示される広告です。テキストだけでなくバナーや動画などで表示することができるため、認知度の向上のためにも効果的です。
また、配信サイトなどを指定することで、コンバージョンにつながりやすいターゲットに絞って広告配信を行うこともできます。
ただし、リスティング広告のように検索キーワードに関連した広告が表示されるわけではないため、関心の低いユーザーに対しても広告が表示されるというデメリットがあります。
リスティング広告
リスティング広告とは、主に検索キーワードに連動して検索結果画面に表示される広告を指します。検索連動型広告のほかにも、Webサイトの内容に応じて表示されるリスティング広告もあります。
リスティング広告の場合はもともとその商品やサービスなどに関心のあるユーザーを対象に広告を表示できるため、コンバージョンに繋がりやすいという点がメリットです。
PPC広告を運用するメリット
PPC広告は1クリックあたりの費用を非常に少ない金額に設定することができるため、インターネット広告の中でも始めやすい広告だと言えます。
PPC広告の運用を検討する場合は、どのようなメリットがあるのか把握しておくと良いでしょう。ここではPPC広告を運用するメリットを紹介していくため、参考にしてください。
- 効果を把握できる
- コストをかけずに運用できる
- 費用対効果を高められる
- 停止や修正が簡単にできる
- データを可視化できる
効果を把握できる
PPC広告であれば、広告を運用したことで発生した効果を測定しやすいというメリットがあります。たとえば、広告をクリックしたことでサイトへ流入したユーザー数やコンバージョン率なども数値で把握することが可能です。
PPC広告を出稿することでサイトへの流入は増えますが、コンバージョンに繋がらなければ意味がありません。そのため、PPC広告は効果を測定しながら適宜調整を行い、コンバージョン率を高めていくことが大切です。
コストをかけずに運用できる
PPC広告の場合は、広告主側で上限クリック単価や予算などを設定することができるため、予算に合わせた運用が可能です。検索連動型広告の場合は広告の品質を高めることで、クリック単価を少なく抑えながら広告運用を行うこともできます。
新聞やテレビなどのマス広告を出そうとした場合、多額の費用が必要になるでしょう。しかし、PPC広告であれば数円から運用を開始できるため、中小企業でも広告運用しやすいというメリットがあります。
費用対効果を高められる
広告がクリックされれば費用は発生しますが、確実にサイトへの流入が行われるため、費用対効果が高いというメリットがあります。
特に検索連動型広告の場合は、もともと商品やサービスに関する興味関心の高いユーザーに絞って広告を配信できるため、流入からコンバージョンにも繋がりやすいでしょう。また、ディスプレイ広告の場合も認知度アップに繋がりやすいというメリットがあります。
停止や修正が簡単にできる
雑誌や看板などの広告の場合、掲載期間の途中で広告をストップしたり、広告の内容を修正したりすることは難しいですが、PPC広告であれば、管理画面から簡単に広告の停止や出稿が行えます。
すでに出稿している広告の内容を変更したい場合でも、管理画面から簡単に修正対応できます。そのため、効果を測定しながら臨機応変に対応することができるでしょう。
データを可視化できる
PPC広告であれば、広告を出稿したことによる費用対効果やユーザーの動向などを可視化することができます。
前述の「効果を把握できる」というメリットと重なりますが、PPC広告であれば広告運用に必要なデータを簡単に収集できるため、効率的な運用が可能です。PPC広告を運用することで、市場調査などにも役立てることができるでしょう。
PPC広告で考慮すべきデメリット
ここまで紹介したとおり、PPC広告にはさまざまなメリットがあります。しかしその一方で、考慮しなければならないデメリットがあるのも事実です。
PPC広告の運用を検討する場合は、メリットだけでなくデメリットについても把握した上で検討する必要があるでしょう。ここでは、PPC広告で考慮しなければならないデメリットについて解説していきます。
配信停止によって流入がストップする
PPC広告は簡単に広告の配信や停止を操作できますが、配信停止を行うとサイトへの流入もストップするというデメリットがあります。本来であれば、SEO対策のように継続的に集客できている状態の方がマーケティング対策としては好ましいでしょう。
そのため、PPC広告を運用する場合は広告のみに頼らず、同時にSEO対策を実施することで自然な集客を増やせるようにすると良いでしょう。
PDCAを回せる十分なリソースが必要になる
前述のとおり、PPC広告は実際の効果を測定しながら適宜調整を行い、運用していくものです。PPC広告を出稿したまま適切な運用を行わずに放置していると、効果が出ないケースも多いでしょう。
しかし、PPC広告の運用でPDCAサイクルを回すには、十分なリソースが必要になります。自社にリソースがない場合、外部の運用代行会社に依頼することで余計な費用がかかってしまう可能性もあります。
キーワードによってはクリック単価が高いものがある
PPC広告は人気のあるキーワードほど競合が増えるため、クリック単価も高くなっていく傾向があります。クリック単価を高く設定するほど広告も優先的に表示できますが、予算の少ない中小企業などの場合はPPC広告を運用することが難しくなる可能性があるでしょう。
また、競合に合わせてクリック単価を設定すると予算を超えてしまう可能性もあるため、注意が必要です。
PPC広告を効果的に活用できるシーン
PPC広告は、特定の商品やサービスのコンバージョンを狙う場合に活用できます。検索連動型広告であれば、もともと興味があるユーザーが流入することになるため、無駄な費用を使わずに集客することができるでしょう。
PPC広告で費用対効果を高めるためのコツ
PPC広告で費用対効果を高めるためにはいくつかのコツがあります。コツを押さえた運用を行うことで、PPC広告のメリットを最大限に活かすことができるでしょう。
ここではPPC広告で費用対効果を高めるためのコツについて解説していくため、参考にしてみてください。
- 広告の品質を高める
- 広告文を魅力的にする
- 除外キーワードを設定する
- コンバージョンを得られる効果的なキーワードを選ぶ
- ランディングページのCVRを向上させる
- 他社の広告も確認する
広告の品質を高める
PPC広告は広告ランクによって掲載順位が決定します。実際に検索結果に表示される広告は広告主同士のオークションによって決定しますが、広告ランクはオークションでの比較要素となります。
広告ランクは入札単価のほかに広告やランディングページの品質によって決定されるため、広告の品質を高めることで広告ランクを向上できるようにしましょう。
広告文を魅力的にする
PPC広告はユーザーにクリックされることで集客につながるため、クリックしたくなるような魅力的な広告文を作成することが大切です。広告文は広告主自身で作成できるため、できるだけ情報量が多く、サービスの魅力を訴求できる広告文になるように工夫します。
広告文の情報量が少ないとターゲットユーザー以外のユーザーもクリックしてしまう可能性があるため、見込み顧客のみがクリックするような内容で広告文を考えましょう。
除外キーワードを設定する
除外キーワードとは、検索連動型広告において検索語句に含まれていた場合に広告を表示しないようにするキーワードのことです。
PPC広告を運用する場合は、広告を表示したくないキーワードを除外キーワードに設定することで、コンバージョンに繋がらないような無駄なクリックを減らすことができます。
コンバージョンを得られる効果的なキーワードを選ぶ
PPC広告を効果的に運用するためには、ターゲットとするユーザーの検索意図を想定してコンバージョンに繋がるようなキーワードを選定することが大切です。
PPC広告は人気のあるキーワードほど競合が多く、クリック単価も高騰する可能性があります。クリック単価が高すぎると感じる場合は、競合の少ないニッチなキーワードを探して出稿することで、クリック単価を下げることができるでしょう。
ランディングページのCVRを向上させる
PPC広告がクリックされるとランディングページに推移します。ランディングページでのコンバージョン率が低いと広告費ばかりが無駄に使用されてしまうため、ランディングページのコンバージョン率を上昇させるようにしましょう。
他社の広告も確認する
PPC広告の費用対効果を向上させるためには、上位表示されている他社の広告もチェックすることが大切です。他社の広告を確認することで、自社にはない魅力や強みなどを把握することができるでしょう。
また、他社の強みやトレンドなどを自社の広告にどのように取り入れられるか検討することも大切です。
PPC広告を始めるためのステップ
実際にPPC広告の運用を行うためには、まずはGoogleやYahoo!などPPC広告の運営元のアカウントを作成する必要があります。
ここでは最後に、PPC広告を始めるためのステップを紹介していきます。PPC広告の運用を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
アカウントを開設する
PPC広告を運用するためにはアカウントを開設する必要があります。Googleの場合は「Google 広告」、Yahoo!の場合は「Yahoo!広告」でそれぞれアカウントを作成する必要がありますが、ここではGoogle広告を例として説明していきます。
アカウントを作成したら、PPC広告の出稿を速やかに行えるように事前に支払情報などの設定も行っておきましょう。
キャンペーンを新規作成する
新しいキャンペーンを作成しましょう。Google広告の場合はキャンペーンの下に広告グループがあり、その下にキーワードや広告文があるという構造になっています。
キャンペーンの中で広告を作成して管理することになるため、キャンペーンタイプを選び、目標などを設定してキャンペーンを新規作成しましょう。
キャンペーンの設定を行う
キャンペーンの基本設定を行っていきましょう。キャンペーンの設定では、キャンペーン名やターゲティング、オーディエンス、予算、広告表示オプションなどの設定を行っていきます。
なお、キャンペーンの設定は後からでも変更可能です。
広告グループの設定を行う
広告グループの設定を行っていきましょう。広告グループはキャンペーンの中で複数設定でき、キーワードや広告文、表示URL、リンクURLなどをまとめるカテゴリーのようなものとなっています。
広告グループを設定する際には、PPC広告を運用する上でもっとも重要な「検索キーワード」を設定することになります。
広告グループごとにキーワード設定を行う
広告グループを複数設定したら、広告グループごとに出稿するキーワードを設定していきましょう。キーワードはできるだけ効果が高いと考えられるキーワードを設定することが大切です。
広告文の作成を行う
最後に広告文を作成します。広告文はユーザーがクリックするかどうかに大きく影響するため、必要な情報を盛り込みつつ見込み顧客に訴求できるように工夫しましょう。
広告文を作成する場合は、プレビュー画面をチェックしながら行動換気を促すようなキーワードを盛り込むようにします。
PPC広告のメリットを理解しよう
PPC広告はクリックされることで広告費が発生する、課金方式のインターネット広告です。
本記事で紹介したPPC広告の仕組みやPPC広告に分類される広告の種類、PPC広告を運用するメリットやデメリットなどを参考に、PPC広告を運用する場合はメリットとデメリットをよく把握した上で効果的な運用を行えるようにしましょう。