レスポンシブWebデザインはSEO上有利?メリットやデメリットも解説
記載されている内容は2022年02月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。
初回公開日:2022年02月25日
更新日:2022年03月01日
デザイン手法である「レスポンシブWebデザイン」とは
レスポンシブWebデザインとはパソコンやスマートフォン(スマホ)、タブレットなど、どのデバイスから見ても適切に調節され、見やすく・使いやすくなっているデザインのことです。
レスポンシブWebデザインでは、Webサイトの情報であるHTMLは1つですが、デザインを設定するCSSはデバイスによって表示を変える仕組みになっています。そのため、内容は同じでもデバイスによって見せ方が変わっています。
レスポンシブWebデザインにするメリット
近年ではレスポンシブWebデザインになっているWebサイトは多く、ユーザーは異なるデバイスからアクセスしてもサイトを閲覧しやすくなっています。ユーザーにとって利便性が高いレスポンシブWebデザインですが、運営側としてはどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここではレスポンシブWebデザインにするメリットについて解説していきます。参考にしてみてください。
- レイアウトを最適化できる
- 表示速度が速くなる
- アクセス解析しやすくなる
- サイトを管理しやすくなる
レイアウトを最適化できる
通常のWebサイトの場合、パソコンやスマホなどのデバイスに合わせてHTMLやCSSを調整して最適化する必要がありますが、レスポンシブWebデザインの場合はデバイスごとにファイルを分ける必要がありません。
レスポンシブWebデザインであれば、パソコンからアクセスしてもスマホからアクセスしても、デバイスに合わせて最適化されたレイアウトを表示することができます。
表示速度が速くなる
レスポンシブWebデザインの場合、パソコンから見てもスマホから見ても同じURLで統一されるため、パソコン用サイトからモバイル用サイトへのリダイレクトを行う必要がありません。
そのため、リダイレクト方式に比べてページの表示速度が速くなるというメリットがあります。
アクセス解析しやすくなる
レスポンシブWebデザインであれば1つのURLに対してさまざまなデバイスからアクセスされるようになるため、アクセス解析を行う場合でも閲覧履歴が管理しやすくなります。
一方、同じ内容のサイトをパソコン用サイトとモバイル用サイトに分けて管理している場合、アクセスログもデバイスごとに記録が残ることになります。そのため、どのページにどれだけのアクセスがあるのか分析するのが難しくなるでしょう。
サイトを管理しやすくなる
パソコンやスマホなどデバイスごとに異なるHTMLがある場合、サイトの修正や更新時の作業もHTMLの数だけ行わなければいけなくなります。
しかし、レスポンシブWebデザインの場合はHTML自体は1つなため、サイトの管理が簡単です。Webサイトをデバイスの数だけ用意しているわけではないため、サイトの情報を更新する際にも作業は一度で完了します。
レスポンシブWebデザインにするデメリット
ここまで紹介したとおり、レスポンシブWebデザインにはさまざまなメリットがあります。自社サイトなどをレスポンシブWebデザインにする場合には、メリットだけでなくデメリットについても把握しておく必要があるでしょう。
ここでは、レスポンシブWebデザインにするデメリットについて解説します。
スマホでの読み込みが重くなることがある
レスポンシブWebデザインの場合、パソコンでもスマホでもHTML自体は同じです。スマホから見る場合でもパソコンと同じ量のデータを読み込まなければいけないため、読み込みが重くなることもあります。
一方、スマホ用サイトを別に用意する場合、画像サイズなども小さくなるため、レスポンシブWebデザインのサイトよりも速く表示できるでしょう。なお、スマホでの表示にどのくらいの時間がかかるのかは、PageSpeed Insightsなどを使って測定することができます。
対応していないブラウザがある
CSSプロパティによっては対応していないブラウザがあるため、必ずしもレスポンシブWebデザインが適応できるわけではありません。ブラウザに対応していないプロパティを使用した場合、レイアウトが崩れてしまう可能性もあります。
実際に導入する前に使用するCSSのバージョンを確認し、レスポンシブWebデザインが適用できるかどうか確認しておく必要があります。
パソコンとスマホでデザインを変えづらい
レスポンシブWebデザインはHTML自体は1つのため、サイトの構成自体はパソコンから見てもスマホから見ても同じです。そのため、スマホから見た場合にパソコン版とコンテンツの順番を変更するといった大幅なデザイン変更はできません。
また、もともとパソコン用サイトを基準にしたサイトの場合、スマホから見るとコンテンツが縦長で読みにくくなるケースもあります。
レスポンシブWebデザインがSEO上有利と言われる理由
レスポンシブWebデザインそのものはSEO対策というわけではありません。しかしレスポンシブWebデザインのサイトにすることで、SEOにも効果があると言われています。
ここでは、レスポンシブWebデザインがSEO上有利と言われる理由について解説していきます。
クローラーが巡回しやすくなるため
レスポンシブWebデザインはURLが統一されているため、クローラーもサイト内のWebページをクロールしやすくなります。
一方、デバイスごとにWebページを用意している場合、同じ内容のWebページが複数存在する状態になるため、クロールするために多くのリソースが必要になります。
クロール効率が高いほどサイト内の多くのコンテンツがインデックスに登録されるため、レスポンシブWebデザインのほうがSEO効果が高くなると言えるでしょう。
被リンク数の分散を防ぐ効果があるため
検索エンジンは、被リンクが多く集まっているWebページを高く評価します。レスポンシブWebデザインに対応している場合、サイトのURLは統一されているため、被リンクの分散を防ぐ効果があります。
一方、デバイスごとにWebページを用意している場合は被リンクが分散してしまい、被リンク数による評価も下がってしまう可能性があるでしょう。
モバイルフレンドリーに対応しているため
現在のGoogleのアルゴリズムでは、サイトがモバイルフレンドリーであるかどうかを重要視しています。レスポンシブWebデザインに対応していれば、スマートフォンから閲覧した場合もサイトが最適化されているため、SEO効果があるということです。
SEO対策におけるレスポンシブWebデザインのコツ
SEO対策のためにも自社サイトをレスポンシブWebデザイン対応することを検討しているケースは多いでしょう。それでは、サイトをレスポンシブWebデザインに対応するためにはどのような方法があるのでしょうか。
最後に、SEO対策におけるレスポンシブWebデザインのコツを解説します。
- 対応するテンプレートを使う
- 「meta viewport」タグを設置する
- タブレットにも考慮して設計する
- 外注依頼する
対応するテンプレートを使う
CMSの中にはレスポンシブWebデザインに対応したテンプレートを提供しているものもあります。このようなレスポンシブWebデザイン対応のテンプレートを利用すれば、簡単にサイトをレスポンシブ対応にできます。
「meta viewport」タグを設置する
サイトのヘッダーに「meta viewport」タグを設置することで、WebページをレスポンシブWebデザインに対応させることができます。このタグはユーザーが利用しているデバイス情報を読み取るものです。
このタグを追加することにより、ユーザーのデバイスに合わせてパソコン用ページとモバイル用ページを切り替えられるようになります。
タブレットにも考慮して設計する
レスポンシブWebデザインはスマートフォンだけでなくタブレットも考慮した設計を行いましょう。たとえばタブレットの場合は縦向きでも横向きでもサイトを表示することができるため、どちらの向きでもレイアウトが崩れないように考慮する必要があるでしょう。
外注依頼する
レスポンシブWebデザインに対応したWebサイトの制作を、システム開発会社に外注することもできます。
デバイスに合わせて最適なデザインを実現するにはソースコードの細かい調整が必要になるため、自社でレスポンシブWebデザインに対応することが難しい場合はアウトソーシングしてみると良いでしょう。
レスポンシブWebデザインがSEO上有利とされる理由を知ろう
WebサイトをレスポンシブWebデザインに対応することで、ユーザーにも運営側にもさまざまなメリットがあります。
本記事で紹介したレスポンシブWebデザインにするメリットやレスポンシブWebデザインがSEO上有利と言われる理由などを参考に、自社サイトをレスポンシブWebデザインに対応させてみましょう。