検索エンジンに上位表示されるメリット|主要エンジンのアルゴリズムの違いは?
記載されている内容は2022年03月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。
初回公開日:2022年03月25日
更新日:2022年03月31日
検索エンジンが持つ仕組み
普段何気なく検索エンジンを使って検索していますが、サイトが検索エンジンにどのように登録され、どのような基準で順位が決まるのかご存知でしょうか。
ここからは検索エンジンの仕組みについて紹介しますので、サイト運営に役立ててみてください。
クローラーによるクローリング
クローラーとは、インターネット上をクローリング(巡回)し、Webサイトなどの情報を自動で収集するプログラムです。
Googleなどの検索結果で上位表示を狙う場合は、クローラーからみた巡回のしやすさを意味する「クローラビリティ」を向上させる必要があります。
インデックス登録
クローリングされてWebサイトの存在が認識されると、Webサイトが検索エンジンのデータベースに登録されます。これを「インデックス登録される」と言います。
Webサイトが検索結果に表示されるためには、まずはインデックス登録されることが必要です。更新が多いサイトや大規模なサイトは、上手くインデックス登録されない場合があるため、クローラビリティを高めるなどして対策を行いましょう。
検索アルゴリズムによる評価
Googleなどの検索エンジンは、検索を行うユーザーが情報を見つけやすいように、検索アルゴリズムによる評価を行っています。
検索アルゴリズムとは検索結果の表示順位を決めるプログラムのことで、検索アルゴリズムによって各Webサイトは評価され、表示順位が決まる仕組みです。
上位表示を目指すためには、検索アルゴリズムの仕組みやその対策などについてしっかりと知っておく必要があります。
世界で使われている主な検索エンジン
世界中には、様々な検索エンジンが存在しており、国によってよく使われる検索エンジンが異なったり、用途に応じて使い分けたりする人もいます。
検索エンジンで上位表示を狙うためには、主要な検索エンジンの名前やその特徴を把握しておくことが必要です。
ここからは、Yahoo!やGoogleなど世界で使われている主な検索エンジンの特徴について紹介します。
Yahoo!
Yahoo!はGoogleの検索アルゴリズムを使用しているため、検索結果はGoogleと大きな違いはありませんが、知恵袋検索やリアルタイム検索などの独自の機能を付加することで差別化しています。
また、パーソナライズド検索という機能があり、検索履歴などのデータを用いて個々のユーザーに合わせた検索結果が表示されるようになっています。
Googleは多くの人に利用されている検索エンジンです。SEOによるマーケティング施策を実行していくのであれば、まずはユーザー数の多いGoogleに対応する必要があるといえるでしょう。
しかし、多くの企業がGoogleでのSEO対策を行っているため、上位表示させることは簡単ではありません。Googleの検索上位に表示されるように、検索エンジンの仕組みなどについてしっかり学びましょう。
Bing
Bingは、アメリカのMicrosoft社が提供する検索エンジンです。グリッド形式で動画検索の検索結果が表示され、検索結果ページから直接動画を見られるなど、動画検索機能が優れていると言われています。
ユーザーの利用データをもとに広告が表示されますが、ユーザーは自分でそのデータの収集に関する設定を行うことが可能です。
DuckDuckGo
DuckDuckGoは、プライバシー保護を重視した検索エンジンです。他の検索エンジンとは異なり、ユーザーの個人情報を収集・共有しないことが特徴です。
また、「Wikipedia」などの特定のWebサイト内で直接検索を行える機能があり、自分がよく使うサイトと組み合わせて検索することも可能です。
各検索エンジンによるアルゴリズムの違い
日本で検索エンジンとして広く利用されているのはGoogleとYahoo!の2つですが、Yahoo!はGoogleの検索アルゴリズムを導入しているため、根本的な部分でのアルゴリズムは同じであるといえます。
ただし、Yahoo!の場合は、Yahoo!ショッピングやYahoo!ニュースが検索結果の目立つ部分に表示されるなど、Yahoo!独自のサービスと連携していることが特徴です。
検索エンジンに上位表示されるメリット
検索エンジンに上位表示されることに、どのようなメリットがあるのか疑問に思うこともあるでしょう。ここからは、検索エンジンに上位表示されるメリットについて紹介します。
- 長期的には広告や営業のコストを削減できる
- 流入数が増える
長期的には広告や営業のコストを削減できる
通常、製品やサービスの売上を高めるためには、広告や営業を行って自社製品の認知度を高める必要がありますが、検索エンジンで上位表示されるようになることで、ユーザーの目に止まりやすくなり、認知度も向上するでしょう。
上位表示されることにより広告や営業の必要性が薄れれば、それらのコストは長期的には少なく済みます。
流入数が増える
サイトへの流入数が増えると、広告や営業に費用をかけなくても、資料請求や購入などのコンバージョンが発生しやすくなります。
広告や営業にかける時間を抑えつつ、コンバージョンが増加すれば、製品の改善やアフターケアなどにかけられる時間が増えるというメリットがあります。
Google検索エンジンで上位表示するための対策
それでは、Google検索エンジンで上位表示するためにはどのような対策を行ったら良いのでしょうか。
ここからは、サイト運営において知っておきたいGoogle検索エンジンで上位表示するための対策について紹介します。
公式のスターターガイドを理解する
Googleは、公式で検索エンジン最適化スターターガイドを公開しています。
このスターターガイドには、検索エンジンに認識してもらいやすくなる方法などが紹介されているため、まずはスターターガイドの内容を理解しましょう。
ユーザーのニーズを把握する
検索エンジンで上位表示させるテクニックは様々ですが、Googleは常に「ユーザーのニーズを満たすこと」を重視しているため、基本はユーザーのニーズを満たすコンテンツ作りをすることが重要です。
ユーザーのニーズを満たし、Googleに高く評価されるコンテンツを作るためには、まず対象とするユーザーのニーズを把握しましょう。
内部リンクを入れる
内部リンクとは、Webサイト内の各ページ間をつなぐリンクのことです。内部リンクが構築されているとクローラーが巡回しやすくなるため、Googleの検索アルゴリズムからの評価が高まりやすくなります。
また、Googleが高く評価しているのは関連度の高いページからリンクされているページです。サイト内の関連性の高いページ同士を内部リンクでつなぐことで、サイトの評価の向上が期待できます。
UIを改善する
UIとはユーザーインターフェイスのことで、Webサイトのページレイアウトやボタンの位置、フォントサイズなどが該当します。
ボタンが小さすぎるなど、ユーザーが使いにくさを感じるUIはユーザーの満足度を下げることになるため、上位表示を狙うにはUIの改善を意識すると良いでしょう。
UXを改善する
UXとはユーザーエクスペリエンスのことで、サイトを利用したときの体験や経験のことを指します。例えば通販サイトの場合は、ボタンの位置やデザイン、表示速度などを最適化し、お客様にストレスなく商品の検索や購入を行ってもらうことが大切です。
Webサイト内をシンプルな構造にする
上位表示されるためには、サイトの構造をシンプルにする必要があります。階層の数が多すぎたり、ページ同士のつながりに規則性がなかったりと、サイト構造が複雑にならないようにしましょう。
サイト構造がシンプルであることは、検索エンジンのクローラーが巡回しやすくなるほか、ターゲットを明確にしたコンテンツ作成が行いやすくなるなどのメリットがあります。
E-A-Tを意識したページ作りを行う
E-A-Tは、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の頭文字を並べたものです。Googleでは以下のような基準に従って、高品質なコンテンツを決めています。
・専門性:○○専門店など
・権威性:医師や専門家による情報など
・信頼性:実在の人物によるレビューなど
コンテンツを見直す
前述したようにユーザーのニーズを満たすためには、ユーザーにとって分かりやすいコンテンツを提供することが重要です。
ここからは、コンテンツを見直す際のポイントについて紹介します。
タイトルの作り方
どれだけ良いコンテンツでも、ユーザーにクリックしてもらえなければ成果にはつながりません。そのため、ユーザーがクリックしたくなるようなタイトルを設定することが重要です。
また、コンテンツ内容と一致しないようなタイトルは、ユーザーの満足度を下げることになりかねないため避けるようにしましょう。
見出しの作成方法
記事内の各項目の題名であり、目次に表示されるのが見出しです。ユーザーは見出しを見て、その記事に自分が求める情報が含まれているかを判断します。
コンテンツの内容を正確かつ簡潔に見出しで伝えられれば、クリック率や滞在時間などの指標が良くなり、検索エンジンからの評価も高まるでしょう。
本文の作成方法
Googleで上位表示されるためには、ユーザーが知りたいと思っている情報を的確に提供する必要があります。
だらだらとした長文を避け、できるだけ最初のほうにユーザーが求めている答えを入れるようにしましょう。また、内容によっては箇条書き形式で作成するなど、可読性の高い本文を作成するのもテクニックの1つです。
Googleの検索エンジンが持つ機能
Googleの検索エンジンは、広告を出したり、画像検索ができたりなど様々な機能を持っています。
ここからは、Googleの検索エンジンが持つ様々な機能について紹介していきますので、参考にしてください。
リスティング広告機能
リスティング広告とは、検索ユーザーの検索結果に応じて表示される広告のことです。広告主が指定したワードで検索がなされた場合にのみ表示され、その広告がクリックされると広告料が発生します。
特定のキーワードで検索したユーザーにのみアプローチできるため、購買意欲の高いユーザーにサイトを訪問してもらいやすくなることがメリットです。
オーガニック検索機能
オーガニック検索とは、検索結果画面のうち広告を省いた部分の検索結果のことです。オーガニック検索結果で表示させるためには、リスティング広告のように広告料を支払う必要はなく、SEOなどの工夫が必要です。
オーガニック検索結果に表示されるようになれば、低コストでサイトへの流入が見込めるというメリットがあります。
バーティカル検索機能
バーティカル検索とは、特定のカテゴリや特定の種類を限定して検索を行える機能のことです。
画像や地図、ニュースといった分野を限定して検索できるため、知りたい情報の種類がすでに決まっている場合などにおいて有効な検索機能です。
アンサーボックス機能
アンサーボックスとは、一部のキーワードで検索を行った際に、通常の検索結果よりも上の位置に、検索ワードに対する答えなどがボックス形式で強調表示される機能です。
単語の意味を検索するときなど、簡潔な回答をユーザーが求めることが多い場合に表示される傾向があります。
通常の検索では、ユーザーは検索結果から更に別のページを開く必要がありますが、アンサーボックスに回答が表示されることで、ユーザーはより早く知りたい情報を得られます。
ローカルパック機能
ローカルパックとは、地域を限定して検索を行った際に表示されることのあるGoogleマイビジネスのリストです。
例えば、「地名+ラーメン屋」などで検索するとその地域のラーメン屋の住所や営業時間、口コミ点数などが表示されます。
地名と合わせて検索する場合、ユーザーがその地域を訪れる予定であったり、すでにその地域に来ていたりするため、集客につながりやすいというメリットがあります。
リッチスニペット機能
スニペットは「切れ端」を意味し、サイトの内容を短い文章で説明したもののことです。また、リッチスニペットは、通常のスニペットよりも更に多くの情報を表示します。
具体的には、レビューの点数や商品の価格などの情報が通常のスニペットに加えて表示され、より多くの情報をユーザーに届けることが可能です。
リッチスニペットが表示されると、サイトの内容がユーザーにとって分かりやすくなるため、クリック率が高まるというメリットがあります。
ナレッジパネル機能
ナレッジパネルは、人物や場所などが検索された際、検索結果に加えて対象についての基本情報をGoogle側が要約して別枠に表示する機能のことです。
例えば、大企業の社長の名前を検索すると、会社名、生年月日、学歴、顔写真などが検索結果の右側の枠内にまとめて表示され、基本情報がひと目で分かるというメリットがあります。
Googleが検索エンジン向けに行ってきたアップデート
Googleは、検索エンジンの機能を改善するため、何度もアップデートを行ってきました。アップデートによって検索結果の表示順位に変動が発生することがあるため、過去のアップデートについて理解しておきましょう。
ここからは、Googleが行ってきたアップデートについて紹介します。
ペンギンアップデート
ペンギンアップデートはGoogleの検索アルゴリズムのアップデートの1つです。
このアップデートにより、ユーザーにとって無意味な被リンク構築を行っているなど、検索順位を上げることのみを目的としたサイトが検索結果で表示されにくくなったり、インデックスから削除されたりするようになりました。
パンダアップデート
パンダアップデートもGoogleの検索アルゴリズムのアップデートの1つで、コンテンツの「品質」に焦点を当てたアップデートです。
他のサイトからコピーしてきただけのページやプログラムで自動生成されたページなど、低品質なコンテンツの順位が下がるようになりました。
MFI
MFIは、Mobile First Index(モバイル・ファースト・インデックス)の頭文字を取ったものです。
Mobile First Indexの導入により、Googleのアルゴリズムによる評価はPCサイトではなくモバイルサイトを基準に行われるようになりました。その背景には、モバイルユーザーの大幅な増加という社会的な流れがあります。
Rankbrain
Rankbrainとは、ユーザーが入力した検索ワードの背景にある検索意図と、コンテンツの合致度を判断する、人工知能による検索アルゴリズムのことです。
例えば、「風呂掃除 やり方」というキーワードで検索が行われた場合に、ユーザーの意図を読み取って「風呂掃除 方法」という語句を含むサイトが検索結果に表示されます。
Passege-Based Indexing
Passege-Based Indexingは、Passege(一節)を対象にして検索ワードとの関連性を評価する検索アルゴリズムです。従来は、検索ワードに上手くマッチする一節が含まれているページでも、その一節以外に別の情報が含まれていると、高く評価されませんでした。
しかし、このアルゴリズムの導入により、たとえページ内の一節であっても、関連性が高いと判断されれば高い評価を受けることになりました。
CWV
CWV(Core Web Vitals)は、ユーザーエクスペリエンス(UX)の向上を目的として導入された指標のことです。コンテンツの表示速度や、クリックやタップの反応速度などを数値化して評価します。
コアアップデート
Googleの検索結果に大きく影響を与えるのがGoogleの検索アルゴリズムで、コアアップデートでは検索アルゴリズムが大規模に改善されます。コアアップデートは年に2〜4回ほど行われます。
サイトのジャンルなどにもよりますが、コアアップデートの度に検索結果の順位が変動することが多い傾向です。
検索エンジンに上位表示されるメリットを把握して対策しよう
ここまで、主な検索エンジンの種類や検索エンジンで上位表示するための対策、検索エンジンの機能などについて紹介しました。
この記事を参考に上位表示のメリットをしっかり把握し、対策を行いましょう。