スマホ対応におけるSEOのポイント|トレンドも把握しておこう
記載されている内容は2022年03月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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初回公開日:2022年03月25日
更新日:2022年03月31日
日本におけるスマホからの検索率
スマートフォン(スマホ)の普及率が上昇するにつれて、スマホからの検索率も高まります。
検索対象によって違いはありますが、日本国内におけるスマホ検索の割合は、今や検索利用者の半数を超えると言われています。
PC検索よりもスマホ検索が多くなるのであれば、SEO対策もスマホで表示されたときの見やすさなどを工夫する必要が出てくるでしょう。
Google提唱の「モバイルファーストインデックス」とは
Googleは「モバイルファーストインデックス」を開始しています。
モバイルファーストインデックスとは、検索ページを表示するときの基準や検索順位の位置づけに関する判断などを、PCサイトからではなく、スマホサイトからすることです。
これにより、多くのサイトでスマホサイトの検索インデックスが採用されるようになりました。
Googleがスマホ重視へ方針転換した理由
2015年にGoogleは、スマホ検索がPC検索より上回った結果を受け、スマホ対応への対策の重要性をブログ内で語っています。
ここでは、Googleがスマホ検索へ方針転換した理由について3つにまとめてご紹介します。
出典: AdWordsの内部|Google Blog
参照:https://adwords.googleblog.com/2015/05/building-for-next-moment.html
スマホの利便性を考慮したため
PC検索は立ち上げに時間がかかりますが、スマホであれば場所や時間を選ばず、さまざまなシーンで手軽に検索ができるため、より利便性が高いと言えます。その利便性の高さに伴い、人々のスマホの利用率も高まり、ここ数年でスマホ検索が主流になりました。
Googleは、利便性のあるスマホ検索の需要や満足度が今後ますます高まることを見越して、スマホ検索を基準にしたのです。
検索ユーザーの満足度を考慮したため
パソコンでの表示に比べて、スマホの検索画面は小さいため、PCサイトの表示では全ての内容を表示できないケースが多々あります。
また、PC検索よりもスマホ検索が多いという結果から、検索ユーザーの満足度を上げるには、スマホ検索を優先的に表示させることだとGoogleが判断したのは自然な流れと言えるでしょう。
モバイル検索割合が向上したため
モバイル検索割合において、スマホ検索がPC検索を上回ると言われています。
Googleでは、スマホ利用率の高まりを受けて、ユーザー需要に合わせた形でスマホ検索への対応に重点を置くようになったのです。
インデックスにおけるPCとスマホとの違い
インデックスとは「索引」や「見出し」を意味する言葉です。また、SEO用語で「インデックスされている」と使うことがあります。これは、検索エンジンのデータベースに、ページの分類や記録されている状態のことを指します。
ここでは、このインデックスにおけるPCとスマホの違いについて、それぞれの特徴をもとにご紹介していきます。
従来のPC サイトメインのインデックスの仕組み
従来のインデックスの仕組みでは、検索結果はPCサイトが基準になっているのが特徴です。スマホサイトではモバイルフレンドリー補正という機能で検索順位を調整していました。
フレンドリー補正によって、文字や画像の大きさやレイアウトがスマホ画面用に最適化されていないサイトでは、スマホでの検索順位が落ちる仕組みになっていました。
MFI方針転換後のインデックスの仕組み
MFIとは、モバイルフレンドリーインデックスのことです。この仕組みが適用されるようになると、スマホ対応している検索結果が、スマホでもPCでも表示されるようになりました。
また、キーワードが使われたときの検索結果が表示される基準や、検索順位に対する基準がスマホサイトになったこともMFI方針転換後のインデックスの特徴です。
他にも、ページタイトルやクリック数を上げるディスクリプションタグなどもスマホサイトが基準になりました。
スマホ対策におけるSEOのトレンド
現在のSEOのトレンドとは、スマホ対策であるとも言えるでしょう。
Googleの適用しているMFIのように、検索エンジンでのSEO対策のポイントは、スマホ検索を優先的な基準とするものになっています。また、クロールでもインデックスでも、評価されるものは、現在スマホが基準となっています。
ここではSEO対策を考える人が押さえておきたい、スマホ対策におけるSEOトレンドについてご紹介します。是非参考にして、SEO対策に役立ててみて下さい。
スマホ特有のマイクロモーメント検索の把握
マイクロモーメントとは、スマホを使って検索する瞬間のことです。検索したいと思い立ったときにすぐにスマホを手に取って調べることができるという特徴があります。また、この検索行動が購買行動にもつながることがわかっています。
Googleは、このマイクロモーメント検索を「知りたい瞬間」「行きたい瞬間」「やりたい瞬間」「買いたい瞬間」に分類することを提唱しました。
スマホSEOで重要とされる、マイクロモーメント検索について把握しておくのも重要なポイントです。
ECサイトへの対策
ECサイトでは、多くのユーザーが検索のときに使う、適切なキーワードを選定することが、まず重要になる部分です。
複合キーワードを使う、競合の少ないキーワードを利用する、キーワードと組み合わせて使われる共起語を利用する、などの対策も重要になるでしょう。
エリアのターゲティングへの施策
スマホに位置情報の機能が搭載されていることもSEO対策のポイントになります。位置情報の活用により、スマホを持っているユーザーの場所に合わせてGoogleが最適な情報を提供することができます。
この機能を活用すればエリアのターゲティングへの有効なSEO施策が可能になるでしょう。
表示速度や操作性への対策
スマホ検索における表示速度や操作性への対策についてもGoogleは重視しています。Googleは検索ランキングの指標として、「Core Web Vitals」(コアウェブバイタル)を提唱しました。
ユーザー体験を向上させるための取り組みが「Web Vitals」ですが、「Core Web Vitals」は、ページの読み込みにかかる速度、ユーザーのアクションや反応するまでの時間、見やすさの3つの基準を、SEO対策のポイントとして重視しています。
MFI移行後に重要なスマホファーストの考慮
MFI移行後の現在、SEO対策で重要になるのは、スマホファーストのコンテンツ構築になると言えます。
従来のようなPC中心の構築ではなく、スマホ表示が見やすいか、素早く表示されるか、スマホ検索での結果に全ての情報が掲載されているか、などがSEO対策の鍵になるでしょう。
UXの向上
UXとは、ユーザーエクスペリエンスの略で、サービスを通して得られるユーザー体験のことです。SEO対策とも密接につながっており、UXを改善すればSEOに関わる要素も改善されるのです。
SEO改善のためには、スマホ特有の小さい画面に適した表示の仕方や、タップやスクロールといった操作性の向上が必要になるため、スマホ画面での表示に対する理解が重要になるでしょう。
スマホ対応におけるSEOのポイント
Googleが提唱するMFIの内容からもわかるように、検索エンジンの判定基準はスマホ中心の基準に切り替わりました。スマホ対応していないとさまざまな悪影響を受ける可能性も高まっています。
スマホ対応のSEO対策を万全にしたいと考えるなら、ポイントを絞って取り組むことが効果的な対策になるでしょう。
ここではスマホ対応におけるSEOのポイントを8つにまとめてご紹介します。
全ページをスマホ対応させる
これからの時代は、PCサイトを含む全てのページをスマホ対応にする必要があります。
対策を怠れば、モバイルファーストインデックスの適用による悪影響を受けてしまうこともあるため、速やかに全ページをスマホ対応にすることが重要です。
コンテンツは削除せず対応させる
スマホ最適化のために、コンテンツを削除する必要はありません。レスポンシブの手法を使って、Webページのスタイルを決めるCSSですが、パソコンやスマホなどのデバイスごとに切り替えることでスマホ表示への対応が可能です。
レスポンシブ化によって、デバイスの違いに関係なく、同じURLでそれぞれのデバイスの幅に合った表示ができるようになります。
パソコンサイトのみの場合は早急にスマホサイトを作る
中小企業などは、パソコンサイトのみのホームページも少なくないと言われています。しかし、スマホ画面が見づらいと、顧客獲得などにも影響を与えてしまう可能性があります。
こうしたデメリットを防ぐためにも、早急にスマホサイトを作ることが大切になるでしょう。
デベロッパーツールでPCからスマホサイトを確認する
デベロッパーツールとは、Googleクロームに標準搭載されている機能のことです。このツールを使えば、PCからスマホサイトの通信状況の他、サイトの構成や表示速度も確認ができます。
デベロッパーツールを使って、自社サイトがどのような状況にあるのかチェックをすることで、見やすいサイトになっているか確認してみることも大切です。
モバイル フレンドリー テストを活用する
自社サイトがモバイルフレンドリーとして評価を受けているかを確認することのできるテストがモバイルフレンドリーテストです。Google公式サイトでは、モバイルフレンドリーテストツールが公開されています。
テストを活用すれば客観的な視点でサイトを確認できるでしょう。確認したいページのURLを記入すれば、手軽にチェックすることができるため、一度確認してみましょう。
モバイル ユーザビリティレポートを活用する
スマホなどの小さい画面に、求めているサイト表示がきちんとできているか確認するためには、モバイルユーザビリティレポートの活用も推奨されています。
Googleサーチコンソールのメニューから、「拡張」「モバイルユーザビリティ」を選択し、レポートを確認することが可能です。
また、最新の状態を、モバイルユーザビリティレポートに認識させる方法としては、「Fetch as Googleからインデックスへ送信すること」、「サイトマップを送信すること」の2つがあります。
見やすく、使いやすく、モバイルの違いにかかわらずスムーズに表示されるかをチェックすることができます。
アプリコンテンツがある場合はWebと連携させる
アプリコンテンツとウェブサイトを連携させることによって、効果的なSEO対策が可能になります。
例えば、写真加工アプリを使ってSNS上で集客に効果的な画像を表示させることができれば、拡散の効果が高まるでしょう。
こうしたアプリコンテンツとの連携は、商談、接客、プレゼンなどにも効果的と言われています。
将来に備えてタブレット端末のSEO対策も考えておく
今のところ、Googleはモバイル検索とタブレット検索を分けて表示しています。そのため、今のところタブレット端末でのSEO対策はそれほどする必要はありません。
しかし、将来的にはタブレット端末でも対策が必要になってくるため、今のうちにある程度のSEO対策を考えておくと良いでしょう。
SEOにおけるスマホ対策を行わない場合のリスク
ご紹介してきたように、スマホ対策をしないでPC対応サイトの基準のままにしておくと、さまざまなリスクがあるでしょう。ここではどのようなリスクがあるのか、具体的に3つにまとめてご紹介します。
評価されるコンテンツが減る
例えば、スマホでもPCでも同じURLでスムーズに見ることのできるレスポンシブ化されたサイトの場合、Googleはサイトに対して、発見しやすく、効率的なサイト構築がされていると評価するでしょう。
反対に、Googleの基本方針であるモバイルファーストへの対策をしていない場合、Googleからの評価されるコンテンツが減る可能性が高まるでしょう。
離脱率が上がる
スマホサイトがなかったり、しっかりとスマホ対応していなかったりする場合、モバイルフレンドリー補正が行われることがあります。
この場合、ユーザーが検索しているときに表示されなくなるなど、離脱率が上がることが予想されます。そのため、しっかりとスマホ対策することが重要です。
人材獲得面でも影響する
企業では人材獲得の面でも、スマホ対応していないと悪影響を受けるおそれがあります。最近はスマホでの企業のホームページ検索が主流になっているため、就活生や転職希望者などが見やすいスマホサイト作りをしておく必要があります。
PCサイトの対応をしているだけでは、スマホサイト対応している企業に後れをとってしまうでしょう。
WebサイトのSEO対策にはスマホ対応させることが重要
Googleのモバイルファーストインデックスの基準を満たすことは、SEO対策には必須と言えるでしょう。スマホ対応していないと、表示されにくくなるなどのデメリットが多くあります。
是非この機会にWebサイトをスマホ対応させて、効果的なSEO対策に取り組んでみましょう。