SEOのインハウスとは?メリット・デメリットや必要なツールも詳しく解説
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初回公開日:2022年04月07日
更新日:2022年04月07日
SEOのインハウスとは?
SEO対策を実施する場合、自社でSEOを実行するケースと外部のSEO会社などに委託するケースがあります。「インハウス」とは自社で内製することを指すため、自社の内部でSEO対策を行うことを「SEOのインハウス」と呼びます。
近年ではWEBサイトを活用して集客を行うことが当たり前になりつつあることから、企業にとってのSEO対策の重要性も増してきているため、このようなSEO対策を外部に任せたままにしておくことは、事業リスクにもなるでしょう。
そのため、近年では多くの企業がSEOのインハウス化を目指しています。
SEOのインハウスに向いている企業の5つの特徴
SEO対策のインハウスは、企業によって向いている場合と向いていない場合があります。ここでは、SEOのインハウスに向いている企業の特徴を紹介していきますので参考にしてください。
- SEOの重要性を理解している
- SEO対策の専任の人材がいる
- WEBマーケティングを社内運用している
- ITツールを導入している
- 業種の検索ニーズ・商品単価が高い
1:SEOの重要性を理解している
企業の経営者がSEOの重要性を理解している企業は、SEOのインハウスに向いているでしょう。たとえばすでに外部のSEOコンサルタントなどに依頼して、SEO対策を実施し自社サイトの集客に取り組んでいるような企業は、SEO対策に理解があると言えます。
より高い集客を目指している経営者や会社の担当者がSEO対策を学び、インハウス化していくことが有効です。
2:SEO対策の専任の人材がいる
自社にマーケティングやSEO対策担当の専任の人材がいる場合は、SEOのインハウスに向いているでしょう。
外部に委託している場合も、すべてコンサルタントに頼るのではなく、SEOコンサルティング会社との窓口担当者も積極的にSEO対策に取り組んでいくことが大切です。
3:WEBマーケティングを社内運用している
社内でWEBマーケティングの一部を運用しているような企業の場合は、SEOのインハウスに向いていると言えるでしょう。
既に自社内でのWEBマーケティングを進めている場合は、比較的スムーズにSEOのインハウス化を進められます。逆にWEBマーケティングをすべて外部に委託しているような企業は、SEOのインハウス化は厳しいでしょう。
4:ITツールを導入している
自社でITツールを導入し、活用できているような企業はSEOのインハウスに向いていると言えるでしょう。ITツールを活用できている企業であれば、比較的にITリテラシーも高い企業であると言えます。
逆に会社としてのITリテラシーが低い企業の場合は、SEOのインハウス化は難しいと言えるでしょう。
5:業種の検索ニーズ・商品単価が高い
SEOのインハウスに向いている業種は、住宅関連事業や教育関連事業などの検索ニーズが多く商品単価も高い業種です。
このような業種の企業であれば、SEOのインハウス化を行った場合でも費用対効果が得やすい傾向があります。他にも、美容関連事業や健康関連事業、病院関連事業などはSEOのインハウスで効果が得やすい業種だと言えるでしょう。
SEOのインハウスを実現する4ステップ
実際にSEOのインハウスを進めていこうと考えていても、どのような手順で実行していけば良いのか分からないというケースも多いでしょう。
SEOのインハウスを実現するには、基本的な導入手順に沿って実施するだけでなく、当事者が積極的にSEO対策に関わっていくことが大切です。
ここでは、SEOのインハウスを実現する4つのステップを紹介していきます。
1:SEOのコンサルタントを選ぶ
まずは、SEOのインハウス化を目標にSEO対策を支援してくれるコンサルタントを探しましょう。最終目標は自社でSEOを実施し、PDCAを回していくことであるため、SEO対策がコンサルタントにすべて任せきりになってはいけません。
2:SEOのインハウスの知識を蓄積する
コンサルタントによるSEO対策の支援を受けながら、SEOのインハウスの知識を蓄積していきましょう。SEO対策をサポートしてくれるコンサルタントを見つけても、会社の経営者やSEOの担当者などの当事者がSEO対策に消極的では意味がありません。
自身でも積極的にSEO対策に関わるようにして、何か分からないことがあればコンサルタントに質問するようにしましょう。
3:SEO対策の一部を社内で内製する
SEO対策のノウハウを学んだら、自社でSEO対策の一部を内製で実施していきましょう。いきなりすべてのSEO対策を自社で取り組むことは難しいため、少しずつコンサルタントの手から離れてインハウス化していくことが大切です。
4:SEO対策を完全にインハウス化する
最終的にはすべてのSEO対策を自社で対応できるようにして、SEOのインハウス化をしましょう。SEO対策は単に実施するだけでなく、問題点を見つけて改善していくことが大切であるため、自社内でPDCAサイクルも回していきましょう。
SEOのインハウスのメリット
たとえ経営者にSEO対策に対する理解があり、マーケティング専任の担当者が社内にいたとしても、SEOのインハウス化には時間も労力もかかります。しかし実際にSEOのインハウス化に成功すれば、会社として多くのメリットが得られるでしょう。
ここではSEOのインハウスのメリットを紹介していくため、どのようなメリットがあるのか参考にしてみてください。
- 知識やコツを蓄積できる
- 人材育成ができる
- 外注費を低減できる
- 時間の無駄を削減できる
- 社内ならではの効果が狙える
1:知識やコツを蓄積できる
社内で試行錯誤をしながらSEO対策を行うことで、SEOの知識やコツなどのノウハウを社内に蓄積できるでしょう。
SEO対策は結果を出すことも重要ですが、その過程で得た知識や情報は、今後自社でSEO対策を実施していくうえで役立つものとなるでしょう。このようなノウハウは、SEO対策を外部に委託したままでは得られない貴重な財産となります。
2:人材育成ができる
SEOのインハウス化を行うことにより、自社のSEO対策を任せられるマーケティング人材が育成できるでしょう。様々なWEBマーケティングがある中でも、SEOは集客マーケティングとして重要だと言えます。
そのようなSEOを任せられる人材が育成できるということは、SEOを足掛かりにWEB広告などの他のWEBマーケティングもインハウスで実施し、効果を出していくきっかけになるでしょう。
3:外注費を低減できる
SEO対策やWEBマーケティングを外部のコンサルティング会社などに委託していると、常に外注費が発生します。たとえSEO対策に効果があり売り上げに繋がっていたとしても、継続的に発生する支払コストは決して安い金額ではありません。
SEOのインハウスができるようになれば、これまでかかっていた外注費を削減できるでしょう。
4:時間の無駄を削減できる
SEO対策を外部のコンサルティング会社に委託する場合、多くの関係者が関わることになるためコミュニケーションコストがかかります。しかしSEOをインハウス化できれば社内で完結することになるため、時間の無駄を削減できるでしょう。
社内でSEOを実施する場合でも様々な部署が連動しながら実行していくことになりますが、社内での調整のみで対応できるようになるため、スピーディで効果的な施策が実施できます。
5:社内ならではの効果が狙える
SEO対策を外部に委託する場合、まずは自社の商品やサービスを理解してもらう必要があります。しかしSEOをインハウス化できれば、社内で実施することになるためその必要はありません。
自社の社員だからこそ自社の商品やサービス、強みなどを熟知したマーケティングを実施できるため、社内ならではの効果が狙えるでしょう。
SEOのインハウスのデメリット
SEOのインハウス化を行うことには様々なメリットがありますが、一方でデメリットも存在しています。
場合によってはインハウスを諦めなければいけないケースもあるため、SEOのインハウスを目指す場合はどのようなデメリットがあるのか具体的に把握しておく必要があるでしょう。
ここでは、SEOのインハウスのデメリットについて解説していきます。
- 専任の人材確保が必要になる
- コストがかかる
- 時間がかかる
- 作業量が増える
- 最新の情報更新が難しい
- 社内の理解共有が難しい
1:専任の人材確保が必要になる
SEOのインハウス化のためには社内にSEO専任の人材が必要になりますが、人材の確保は簡単ではありません。社内で担当者を育成する場合も新規で採用する場合も、いずれにしてもコストが必要になるでしょう。
また、時間を掛けて担当者を育ててSEOのインハウスができる土壌を整えたとしても、担当者が退職した場合は、改めて人材を確保しなければならなくなります。
そのため、社内で担当者を確保する場合は複数人に知識を学ばせることも大切になるでしょう。
2:コストがかかる
SEOのインハウスは、人件費や対策費用などのコストがかかります。
実際にどこまでの範囲のSEO対策を実施するのかによってコストは変わりますが、たとえば自社でWEBサイトを管理するのであればドメイン代やサーバー代、画像素材の費用、ライセンス費用、コンテンツ作成費用などが必要になるでしょう。
3:時間がかかる
SEO対策は基本的に効果が表れるまでに時間がかかります。特に自社でSEO対策を実施していく場合、SEOのプロであるSEO対策会社やコンサルティング会社に任せるよりも長い時間がかかることになるでしょう。
4:作業量が増える
SEOのインハウス化を行う場合、自社の社員が業務を行うことになります。担当者になった社員はこれまでの自分の担当業務の他に作業が増えるため、業務負荷が増すことになってしまうでしょう。
そのため、本来のその社員の業務が遅延する、SEO対策に時間を割けなくなるといった事態に陥る可能性もあります。
5:最新の情報更新が難しい
Googleでは検索エンジンのアルゴリズムを定期的にアップデートしています。そのため、SEOのプロであるコンサルティング会社などは常にその動向を掴んでおり、最新のアルゴリズムに対応できるSEO対策を実施しています。
しかしSEOのインハウスではSEO対策の情報を社内で集めることになるため、最新の情報にアップデートすることが難しいでしょう。インハウスで最新の情報を常に押さえておくには、勉強会の実施や社内で情報共有できる仕組みなどを整えていく必要があります。
6:社内の理解共有が難しい
前述のとおり、SEO対策は基本的に成果が出るまで時間がかかります。その事をよく理解している経営者でない場合、会社によっては社内で理解を得ることが難しいでしょう。
SEO対策会社に丸投げする場合と自社で取り組む場合を比較した場合も効果が出るまでのスピードには差があるため、SEOのインハウスを成功させるためには社内での理解共有が必須になります。
SEOのインハウスの業務内容
SEOのインハウスの具体的な内容としては、SEO対策のキーワードの検討や検索順位チェック、WEBサイトのコード修正やコンテンツ作成などが挙げられます。
さらにアクセス解析などによって実施したSEO対策の効果を測定し、PDCAを回して改善を続けることになります。
SEOのインハウスに必要なツール
SEOのインハウスでは様々なツールを利用することになります。無料で利用できるものも多いため、ぜひ活用してみてください。
ここでは、SEOのインハウスに必要なツールを紹介していきます。
Google Search Console
Google Search Consoleとは、Googleが提供している無料の解析ツールです。WEBサイトの検索順位のチェックや流入キーワードのチェック、表示回数や検索クエリの調査などに役立ちます。
また、スパムを発見した場合にはアラートで教えてくれるため、SEO対策を行う上では必須のツールだと言えるでしょう。
Googleアナリティクス
GoogleアナリティクスはGoogleが提供している無料のアクセス解析ツールです。高機能なツールであるため、SEO対策を行うのであれば導入しておくと良いでしょう。
SEOチェキ!
SEOチェキ!は無料で利用できるSEOツールです。サイトのURLを入力してボタンをクリックするだけで、内部タグや発リンク数、最終更新日時といったSEO対策で役立つ情報が調べられます。
GRC
GRCはインストール型の検索順位チェックツールです。GoogleやYahoo!、Bingでの検索順位を一括調査できます。
GRCは基本的に無料で利用できますが、ライセンスを購入すればURL数やキーワード数を無制限まで増やせます。
SEOのインハウスの注意点
SEOのインハウスでは、施策をまとめてやり過ぎないように注意しましょう。短期間にまとめて実施してしまうと、どの施策によって効果があったのかが分からなくなってしまいます。
SEO対策でインハウス化しよう
SEO対策を内製化することにより、ノウハウの蓄積やコスト削減など多くのメリットがあります。
本記事で紹介したSEOのインハウスに向いている企業の特徴やSEOのインハウスを実現するステップなどを参考に、SEOのインハウス化を目指してみてはいかがでしょうか。