マーケティングを行うメリット!活動の流れや気を付けることも紹介
記載されている内容は2021年08月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。
初回公開日:2021年08月25日
更新日:2024年05月31日
そもそもマーケティングとは?
マーケティングとは「市場ニーズを汲みとり、ニーズに応えるアプローチ方法を考える」ことです。簡単に言うと「誰に」「何を」「どうやって」提供するのかを考えるのがマーケティングになります。
マーケティングを知ることで、市場のニーズを掴むことができ、そのニーズにそった販売方法を構築することが可能です。少ない人員、予算の中で最大限の結果を出すための手法がマーケティングになります。
営業とマーケティングの違い
営業とマーケティングはどちらも顧客に対し、商品やサービスを提供するために行動を行いますが、仕事内容は異なります。営業は最終的な決断を顧客に促すのが仕事であり、マーケティングは、そこに到達するまでの仕組みづくりが仕事になります。
最終ゴールは同じですが仕事内容が違うため、営業とマーケティングは対立しがちです。しかし本来であれば、営業とマーケティングが連携することで、売上の向上が期待されます。
マーケティングを行うメリット
マーケティングを行うメリットは多々ありますが、簡単に言うと「効率的」「多様化ニーズに対応」「柔軟な軌道修正」という3つのメリットが挙げられます。
マーケティングを行うことで闇雲な営業をせずに、ピンポイントで売上につながる営業を行えるメリットがあるほか、多様化する消費者のニーズにもいち早く対応することが可能です。
そして、戦略を練って展開したにもかかわらず、思ったような結果が出なかった場合には軌道修正を柔軟に行えるという部分もマーケティングのメリットの1つです。
マーケティングを行わないデメリット
マーケティングを行わない場合、デメリットが生じます。現在の簡単に物が売れない時代に、より一層商品が売れなくなることです。
現在の日本は少子高齢化に加え景気の落ち込みにより、昔のように派手な広告や性能だけで商品が売れなくなっています。マーケティングは「市場分析」「市場調査」を行い、安定的に商品の販売に結び付ける手法です。
マーケティングを行わず闇雲に商品を販売することは、販売機会を損なうため大きなデメリットとなりえます。
マーケティング活動の流れ4つ
マーケティングは多様化する消費者のニーズに対応、ニーズを掴むために行います。マーケティングを行うことで商品が売れない時代と言われる現在でも、適切に商品を販売することが可能です。
マーケティングを行う場合、適切な活動が必要になります。ここでは、マーケティング活動の流れを4つに分けて解説を行います。
1:リサーチをする
マーケティング活動には、リサーチが必要です。消費者のニーズや市場の調査を含めてリサーチを行うことで、世の中の流れを掴みます。
「アンケート調査」「訪問調査」「郵送調査」「電話調査」「WEBリサーチ」など、リサーチ方法は多くあります。自社の商品やサービスに適したリサーチ方法を用い、まずはリサーチを開始することがマーケティング活動の第一歩です。
2:商品を宣伝する
マーケティングリサーチを行った後は、商品の宣伝を行います。商品宣伝は、自社商品・サービスの認知度や特徴を広めることが目的です。企業はターゲットを定め、広告費等を使用しながら宣伝活動を行う必要があります。
商品の宣伝方法ですが「テレビCM」「新聞・雑誌」「ラジオ」「インターネット広告」など他種多様な宣伝方法があります。こちらも自社のターゲット層や商品・サービスの特徴に合わせて、宣伝方法を選択していきます。
3:営業や販売後に効果を検証する
マーケティングでは、営業や販売後の効果検証は非常に重要です。マーケティングにおける効果検証はPDCAの手法を利用します。
PDCAは「PLAN(計画・目標設定)」「DO(目標達成のための実行)」「CHECK(成果測定・評価)」「ACTION(問題点や課題点をもとにした改善)」を繰り返し行う手法です。このPDCAを繰り返し行い、効果を検証しながら成果を上げていくことが重要です。
4:マーケティングオートメーションを使う
マーケティングを行う際に、マーケティングオートメーションを使用することも検討してみましょう。マーケティングオートメーションとは、簡単に言うと「新規顧客の獲得・見込み顧客の育成なども含めた施作のサポート」を行うツールやサービスのことです。
現在の世の中、消費者の興味や関心は分散化しており、自社企業だけでの分析やコンテンツ提供は難しくなってきています。マーケティングオートメーションを利用することで、適切な営業・売り込みができる可能性が高まるでしょう。
マーケティング活動の種類とその特徴3選
マーケティングには多くの種類があります。マーケティングは商品やサービス、企業がターゲットとしている市場に応じて使い分けていく必要があります。戦略別や手法別、仕事別の観点からマーケティングの種類について解説を行っていきます。
1:ダイレクトマーケティング型で行う
マーケティング手法の一つが「ダイレクトマーケティング」です。ダイレクトマーケティングは、顧客と直接的にコミュニケーションをとって行います。顧客のニーズや悩みを確認し、細かく対応することで顧客満足度や購買率を上昇させることが可能です。
デメリットとして、企業自ら個々の顧客を相手に直接対応を行うため、費用や時間、手間などがかかります。また、対応を誤ることで顧客からの信用を失う危険性もあるでしょう。
2:マスマーケティング型で行う
マーケティングの手法に「マスマーケティング」があります。マスマーケティングは、テレビやラジオを通じ、一度に大量の人に宣伝を行う手法です。
高度経済成長期によく使用されていたマーケティング手法で、大量生産・大量消費の時代には効果的な手法になります。しかし、現在のような消費者のニーズが多様化している時代には効果が薄くなっている手法といえるでしょう。
3:インバウンドマーケティング型で行う
インバウンドマーケティングは、自社の商品やサービスに興味のある顧客を集客し、情報を提供したり必要性を教育したりして購入に繋げる手法です。顧客の購買意欲を高めることで、自らの意思で購入してもらう手法になります。
WEBサイトやSNSを使用して展開ができ、低コストで行えるのが特徴的なマーケティングです。ターゲット層を把握し、ニーズを見つけ、適切な情報を発信し、教育していくことがポイントになります。
マーケティングを行う時に重要なこと
消費者の興味やニーズが細分化されている現在において、マーケティングは重要な活動です。商品開発や販売は、すべてマーケティングから始まるといっても過言ではないでしょう。
企業がマーケティングを行う場合、重要なことはデータ分析を確実に行うことです。マーケティングはただやるだけでは意味がなく、データ分析をしっかりと行い、分析の結果を検証し続けることで結果に結び付けることができます。
マーケティングの流行4つ
マーケティングは19世紀に誕生したと言われています。マーケティングは産業革命時代、大量生産・大量消費の時代を迎えたイギリスやアメリカで活用されはじめます。
マーケティングは効率よく大量生産を行い、確実に消費者に届ける必要性から戦略として誕生しています。ここでは、時代と共に変化していくマーケティングの流行について解説を行っていきます。
1:製品をメインとしていた時代
製品をメインとしていた時代のマーケティングでは、多種多様なマーケティングの手法を合わせたマーケティング・ミックスが広まった時代です。現在のマーケティングでも利用される「4P分析」が誕生した時代になります。
4P分析はどのような製品(Product)を、どう流通 (Place) させ、どんな価格 (Price) で、どのように宣伝 (Promotion) するかを分析するマーケティング手法です。
製品をメインとしていた時代は、4P分析を主軸とするマーケティングが主流となった時代です。
2:顧客をメインとしていた時代
顧客をメインとしていた時代のマーケティング では、似たような商品が溢れかえる中で消費者は自分のニーズを満たす商品を選択しはじめます。
この時代では、売り手だけの考えでは商品は売れず「顧客にとって必要な物は何か?」という顧客ニーズの分析が重要視される時代です。
3:価値をメインとしていた時代
価値をメインとする時代のマーケティングでは、価格のみでは商品は売れず、消費者がこのお店で買うことや、この商品を買うことに価値を見出すような価値提供が重要です。
1本100円で売っているような飲み物でも、落ち着いたお洒落な空間で提供されるのであれば、1000円で売れるようなイメージです。
価値をメインとしていた時代ではただ商品を作ったり、単純に値段を安くしたりするのではなく、商品そのものよりも商品に付随した価値が重要となった時代と言えます。
4:自己実現をメインとしていた時代
自己実現をメインとしていた時代には、商品やサービスそのものではなくそれらを購入することで得られる「自己実現」が重要視されています。
自己実現とは、例えば特定の商品を購入することで環境問題に対応できる、といったことや、社会奉仕が実現できるといった商品を購入することで「ありたい自分・あるべき自分」を実現できることを指します。
自己実現をメインとしていた時代では、商品やサービスだけではなくその商品やサービスが消費者の自己実現を後押しできるのかが重要となっています。
マーケティングをする時に気を付けること3選
マーケティングを行う場合、特に気を付けるべきことは3つあります。それは「目的設定」「ゴール設定」「戦略立案」です。この3つがなければ、地図を持たずに航海に出るようなものでしょう。
マーケティングを行う場合には、まずはこの3つをしっかりと定めていくことが重要です。ここではマーケティングで気を付けるべき3つのことを解説していきます。
1:目的を決めておく
マーケティングでは、まずは目的をしっかりと決めておきましょう。目的のないマーケティングは失敗する可能性が高いです。何のためのマーケティングかを明確にし、その目的に向かって行動を起こすことが重要になります。
「売上を上げるのか」「利益を増やすのか」「市場シェアを増やすのか」「認知度を上昇させるのか」など、目的によってマーケティングも変わってきます。マーケティングを行う際には、まずは目的をしっかりと決めておきましょう。
2:ゴールを定める
ゴールのないマーケティングは、結果的に労力を無駄にしてしまったり、無意味な方向性になってしまったりなど失敗のリスクも高くなります。
マーケティングを行い「何を達成したいのか」「そのために何をすべきか」を明確にしたうえで開始することが重要です。
3:戦略をしっかり立てる
マーケティングにおける戦略は市場・顧客の分析、サービスのアプローチ方法をしっかりと決めることです。
マーケティング戦略を立てる場合には上記の分析のほか、自社の長所はどこで、市場においてどのようにしたら優位性を発揮できるのかも分析することが必要です。
顧客の絞り込み
マーケティングでは顧客の絞り込みは重要です。マーケティングは限られた自社の経営資源を使用することで、効果的な利益を出すことが目的になります。
闇雲に売り込みをするのではなく、想定顧客を絞り込みターゲットに「自分に必要な商品だ」と思わせるような戦略が必要です。
ターゲットの決め方
マーケティングでターゲットを決める方法は、いくつかありますが「STP分析」「ペルソナ分析」がおすすめです。「STP分析」は市場全体を分析し、商品が必要な消費者を絞り込んでいく方法になります。
「ペルソナ分析」は、商品を必要としている「ひとり」を決め、同一属性の消費者に向けてアピールを拡大していく方法です。
自社の特性にあったターゲット選定を行っていきましょう。
ベネフィットの決め方
ベネフィットとは「利益」を意味しますが、ここで言うベネフィットは「顧客が商品やサービスを利用することで得られる利益」になります。
「この商品を使用することで、このような結果が期待できます」といった、商品を使用することで期待できる未来の姿を想像させるということになります。
ベネフィットの決め方は、まずは商品のスペックを分析します。分析したスペックからメリットを抽出し、抽出したメリットからベネフィットを決めていく流れです。
競合他社との差別化
現在は情報も溢れ、さらには似たような商品も溢れている時代です。商品や情報がありすぎて、逆に商品を選ぶことができないという事態もおきています。このような事態を避けるためにも、差別化が必要となります。
競合他社との差別化ができていれば、スペック的には似ている商品でも消費者に選択されやすくなります。差別化戦略の方法として「自社製品の独自性を打ち出し、自社製品しか提供できない価値を顧客に提案する」ことが重要です。
企業にとって重要なマーケティング活動をしよう
マーケティングの理想は、販売を不要にすることであると言われています。販売が不要になれば営業コストが減り、顧客も売り込みをされるのではなく自然と自分が必要な商品を購入する流れになり、互いにとって有益になります。
マーケティングは企業にとって重要な武器になります。今回の記事を参考に、マーケティング活動に力を入れていきましょう。