BtoC企業とBtoB企業の違い|特徴や類似用語もあわせてご紹介
用語・フレームワーク
BtoC企業とBtoB企業の違い|特徴や類似用語もあわせてご紹介

Share

Facebook
Twitter
はてな

BtoC企業とBtoB企業の違い|特徴や類似用語もあわせてご紹介

記載されている内容は2021年08月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

初回公開日:2021年08月25日

更新日:2024年05月31日

BtoCは私たち消費者にとって特に馴染みのあるビジネスモデルです。ビジネスモデルは多種多様で、それぞれ特徴や違いがあります。この記事では、BtoC企業の特徴、BtoB企業との違い、類似用語などについて紹介していきます。ぜひ、参考にしてください。

BtoC企業とは?

BtoC企業とは、ビジネスモデルの1つである「BtoC(企業と消費者との取引)」を行う企業を指します。

BtoCは「Business to Consumer」の略称であり、消費者向けに商品やサービスを提供している企業はBtoC企業に区分されます。

BtoC企業には、アパレルやスーパーなどの小売業、飲食業、サービス業などがあります。Amazonや楽天市場などのECサイトもBtoC企業に含まれます。

BtoC企業の5つの特徴

BtoC企業とBtoB企業の違い|特徴や類似用語もあわせてご紹介
※画像はイメージです

BtoCは、複数あるビジネスモデルの1つです。ビジネスモデルとは、利益を得るための仕組みや事業戦略のことをいいます。

ビジネスモデルによって様々な特徴があるでしょう。ここでは、BtoC企業の特徴を5つご紹介します。

1:広く認知されている

BtoC企業は一般消費者との取引をしているため、世間に広く認知されています。

CMや広告で企業名を目にしたり、実際にその企業の商品を購入したりする方が多く、誰もが一度は聞いたことのある企業も多く存在します。

このようなBtoC企業は、事業内容が明確でネームバリューもあるため、就職活動における応募が集中しやすい傾向にあります。

2:消費者とのつながりを感じやすい

消費者と取引するBtoC企業は、消費者とのつながりを感じやすいという特徴があります。

近年では、生産者である企業と消費者とのつながりが重要視されています。ものが豊富な時代において、商品やサービスを一度提供して終わりではなく、リピート顧客を増やしたり、消費者に長く利用してもらったりすることが大切です。

消費者の声をダイレクトに聞ける、世の中に貢献しているという実感が湧きやすい点から、やりがいやモチベーションアップにつながるメリットがあります。

3:企業や商品のイメージが重要である

BtoC企業は、企業や商品のイメージが重要です。

イメージの定着や向上のために、コンセプトを反映させたブランドロゴを作成したり、イメージに合ったタレントや好感度の高いタレントを起用したりします。

企業や商品のイメージが良いと、消費者による購買の選択肢の1つになりやすく、商品やサービスを試してもらう可能性が高くなります。

提供する商品やサービスが素晴らしくても、企業・商品イメージや従業員の対応が悪ければ消費者は離れていくでしょう。

4:競争が激しい

BtoC企業は、競合他社との競争が激しいという特徴があります。

例えば、洋服は季節に合わせて着るものが変わるため、アパレルメーカーでは年に何度か新作を発売します。その年のトレンドに合わせ、各メーカーで類似したデザインやカラー、素材の服が販売されることも多々あります。

このような状況を勝ち抜くためには、付加価値による差別化、ECサイトによる販路拡大など、様々なマーケティング戦略が必須となります。

5:トレンドの影響を受けやすい

BtoC企業は、トレンドの影響を受けやすいビジネスモデルです。

テレビや雑誌で紹介されて売り切れが続出したり、企業や商品のHPへのアクセス数が急増したりするケースも多く見られます。

近年では、特にSNSによる影響が大きいとされています。SNSは年代にかかわらず情報が拡散されており、SNSで話題になることで商品やサービスの人気に火が付くこともあります。

リアルタイムで幅広いユーザーに情報を発信できるため、SNSマーケティングに力を入れる企業が増えています。

BtoC企業とBtoB企業の7つの違い

BtoC企業とよく比較されるものとして、BtoB企業が挙げられます。

BtoBは、「Business to Business」の略称であり、企業から企業へ商品やサービスが提供されるビジネスモデルです。一般消費者を相手にマーケティングを展開するBtoC企業とは異なる特徴があります。

ここでは、BtoC企業とBtoB企業の違いを7つご紹介します。

1:サービスを提供する相手が違う

1つ目の違いは、サービスを提供する相手です。

BtoC企業は、消費者個人に向けて提供するのに対し、BtoB企業の取引先は企業です。BtoB企業は、電子部品や化学製品、情報システムやネットワークシステム運用など様々な分野があり、市場規模が大きいという特徴があります。

著名なBtoB企業として、電子部品・電気機器メーカーの「京セラ株式会社」や総合化学メーカーの「旭化成株式会社」などが挙げられます。

2:商品を売り込むポイントが違う

2つ目の違いは、商品を売り込む際のポイントです。

BtoC企業の場合は、消費者の共感を呼び込むような売り込みが有効とされています。「売上No.1」や「○○さんもオススメ!」といったキャッチコピーを目にしたことがある方は多いのではないでしょうか。

流行っているものや売れているものは消費者の購買意欲を掻き立てる効果があるでしょう。こういったキャッチコピーをはじめとするアピールポイントを参考にしている消費者は一定数見られます。消費者心理をついた売り込み方がポイントです。

企業を相手に取引するBtoB企業は、実用性やコスト面などを中心に売り込みます。設備やシステムなどの長く使用するもの、メンテナンスが必要なものについては、導入時からアフターフォローにいたるまでの手厚いサポート体制をアピールすることも重要です。

3:ブランドイメージに対する扱いが違う

3つ目の違いは、ブランドイメージに対する扱いです。

BtoC企業はブランドイメージを重視しており、ブランディングに力を入れる傾向にあります。ブランディングとは、商品や企業のイメージアップを図り、独自の価値を生み出すことです。

消費者は、認知度が高く評判の良い企業の商品やサービスに安心感や信頼感を持つため、BtoC企業ではブランド力を押し出したマーケティングが有効とされています。

BtoB企業の場合、近年ではブランディングの重要性が注目されているものの、BtoC企業と比較するとブランド力を重視したマーケティングは少ない傾向にあります。

4:購入時の意思決定方法が違う

4つ目の違いは、購入時の意思決定方法です。

BtoC企業の場合、購入の意思決定者は消費者個人です。基本的に、本人が欲しいと思ったら購入にいたるパターンが多く見られます。

BtoB企業では、意思決定のプロセスに複数の担当者がかかわります。他社の商品やサービスと比較したり、金額によっては稟議で決裁をとったりと購入にいたるまでに時間がかかることがあるでしょう。

5:購入のタイミングが違う

5つ目の違いは、購入のタイミングです。

BtoC企業では、消費者が欲しいタイミングで購入することが多々あります。衝動買いのように、消費者が欲しいと思ってから購入するまでの期間が短いケースもあります。

BtoB企業の場合は、消費者のように衝動買いすることはほぼなく、企業が欲しいと思ってから購入するまでの時間がBtoC企業よりも長い傾向にあります。

6:取引のスパンが違う

6つ目の違いは、取引のスパンです。

BtoC企業の場合は、定期購入のように一定期間サービスを受ける取引もありますが、基本的に単独の取引が多いといえます。リピート購入する場合も、消費者の好きなタイミングで行われます。

BtoB企業では、取引金額が大きい上に意思決定のプロセスが複雑であり、信頼できる相手と継続した取引を行う企業が多く見られます。そのため、一度契約すれば取引のスパンが長くなる傾向にあります。

7:採用時の競争率が違う

7つ目の違いは、採用時の競争率です。

BtoC企業は、消費者の認知度が高い分、採用選考への応募が集中しやすく、競争率が高い傾向にあります。BtoB企業は消費者に馴染みが少ないため、BtoC企業と比較して競争率は低めです。

BtoC以外のビジネスモデル類似用語6つ

BtoC企業とBtoB企業の違い|特徴や類似用語もあわせてご紹介
※画像はイメージです

ビジネスモデルの種類は多岐にわたります。

ここでは、BtoC以外のビジネスモデルを6つご紹介します。それぞれのビジネスモデルの定義や特徴をしっかりと押さえておきましょう。

1:BtoBについて

「BtoB(Business to Business)」は、企業間における取引を指します。

消費者へ商品・サービスを提供するBtoCよりも受注単価が高く継続的な取引になることが多いため、一度契約すると安定した収益が見込めるのが特徴です。

2:CtoCについて

「CtoC(Consumer To Consumer)」は、個人間で行われる取引です。

代表的なものとして、フリマやハンドメイドなどが挙げられます。

近年では、フリマアプリの「メルカリ」や「ラクマ」、ハンドメイドマーケットの「Creema(クリーマ)」や「minne(ミンネ)」など、個人間取引のプラットフォームを提供するCtoCのEC市場が急成長しています。

3:BtoEについて

「BtoE(Business to Employee)」は企業と従業員間の取引を指します、

従業員は、自社だけでなく他社の従業員も該当します。食堂やケータリング、社割など、福利厚生の一環と考えられている場合もあります。そのほかにも、社内教育や研修もBtoEの1つとされています。

4:BtoGについて

「BtoG(Business to Government)」は、企業と行政の間で行われる取引です。

BtoGで取引されるものは公共工事をはじめ、消耗品や情報コンサルティングまで多岐にわたります。

BtoGの特徴は、一般的に入札によって受注が決まる点です。広く公募して条件や資格を満たす企業が入札できる「一般競争入札」、行政が選んだ企業の中から決定する「指名競争入札」があります。

5:GtoCについて

「GtoC(Goverment to Consumer/Goverment to Ctizen)」は、行政と消費者(市民)の間で行われる取引です。

行政のサービスや手続きを電子化したものであり、国税電子申告・納税システム「e-Tax」を利用した申告、住民票や戸籍謄本の電子申請などが挙げられます。

窓口業務を電子化することで、経費削減や利便性の向上といったメリットが見られます。

6:DtoCについて

「DtoC(Direct to Consumer)」は、メーカーが自社製品を直接消費者に販売するビジネスモデルです。

インターネットの普及により、問屋や小売業者といった中間業者を介さずにECサイトで消費者へサービスを提供できるようになりました。中間マージンが発生しないためコストを抑えられる、消費者の声を拾いやすいといったメリットがあります。

BtoC企業の特徴を理解しよう

BtoC企業とBtoB企業の違い|特徴や類似用語もあわせてご紹介
※画像はイメージです

近年では顧客ニーズの多様化やIT技術の発達などにより、様々なビジネスモデルが構築されています。既存の業種や企業も、社会の変化に合わせてビジネスモデルを変えています。

この記事では、BtoCをはじめとするビジネスモデルについてご紹介しました。特に消費者に馴染み深いBtoCの特徴を理解しましょう。

Share

Facebook
Twitter
はてな

RELATED