イノベーター理論とは何か?5つの層や効果的な理由も解説
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イノベーター理論とは何か?5つの層や効果的な理由も解説

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イノベーター理論とは何か?5つの層や効果的な理由も解説

記載されている内容は2021年09月24日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

初回公開日:2021年09月24日

更新日:2022年03月03日

新製品や新サービスを普及させるために役立つイノベーター理論について、ご存知でしょうか。イノベーター理論は消費者を5つの層に分類して分析しています。この記事では、イノベーター理論の5つの層や効果的な理由などについて、解説します。

イノベーター理論とは何か?

イノベーター理論とは何か?5つの層や効果的な理由も解説
※画像はイメージです

マーケティング理論のひとつとして、「イノベーター理論」があります。イノベーター理論とは、アメリカのスタンフォード大学の教授エベレット・M・ロジャースが提唱した理論で、新製品や新サービスなどの市場への普及率を表しています。

その普及の過程を5つの層として分類し、検討するマーケティング理論です。

イノベーター理論の5つの層

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消費者が購入するタイミングによって分類するイノベーター理論は、5つの層に分けられます。

「【革新者】イノベーター」、「【初期採用者】アーリーアダプター」、「【前期追随者】アーリーマジョリティ・オピニオンリーダー」、「【後期追随者】レイトマジョリティ」、「【遅滞者】ラガード」という5つの層です。

ここでは、イノベーター理論の5つの層について、ご紹介します。

1:【革新者】イノベーター

イノベーター理論で、商品やサービスを最初に購入する層が、「【革新者】イノベーター」です。最新の技術、新しいモノを積極的に求めるグループのことを指します。

イノベーターは、商品やサービスが流行る前に最初に積極的に導入する層になります。

2:【初期採用者】アーリーアダプター

流行に敏感で、最新だからというだけではなく、その商品やサービスがどのようなメリットがあるのかということなどを検討した上で採用する層が、「【初期採用者】アーリーアダプター」です。

イノベーターの次に、新しい商品やサービスを取り入れるグループで、影響力のあるインフルエンサーに近いイメージになります。

3:【前期追随者】アーリーマジョリティ・オピニオンリーダー

インフルエンサー的な存在の意見を聞いてから動く層が、「【前期追随者】アーリーマジョリティ・オピニオンリーダー」です。新商品や新サービスに興味があっても、利益があるかどうかを慎重に見極めて動き出す方たちです。

この層が商品やサービスを購入すると、これらの商品やサービスが市場に浸透すると言われています。アーリーアダプターよりは慎重派ですが、早い段階で行動を起こすグループです。

4:【後期追随者】レイトマジョリティ

新製品や新しい技術に抵抗感があり、慎重に採用する層が、「【後期追随者】レイトマジョリティ」です。周りの多くの方々が採用しているのを確認してから採用するグループになります。

レイトマジョリティは、新製品や新しい技術が本当に便利か、安全なのか、必要なのかということを検証、確認します。

5:【遅滞者】ラガード

イノベーター理論の中でより保守的な層とされているのが、「【遅滞者】ラガード」です。基本的に新しいモノを受け入れない、流行にほとんど関心がないというグループになります。

世の中でその製品やサービスが一般化するまで採用することはないと言われています。

イノベーター理論はマーケティング戦略に効果的

イノベーター理論は、新製品や新しい技術を導入するときなどのマーケティング戦略にとても効果的です。イノベーター理論を活用すると、ターゲット層ごとのニーズやメリットなどを把握した上でマーケティングを行えるからです。

ここでは、イノベーター理論がマーケティング戦略に効果的な理由について、ご紹介します。

5つの層はそれぞれ異なる価値観を持つ

イノベーター理論は5つの層に分類されていて、それぞれ異なる価値観を持っているのが特徴です。たとえば、イノベーターは新しいことに価値を感じていて、新しい製品やサービス、革新的な技術に興味があるため、「新しい」ということをアピールします。

同じようにアーリーアダプターには製品やサービスのメリットや恩恵、アーリーマジョリティの場合は流行に乗り遅れたくないという部分、レイトマジョリティには安心感のある製品、サービスであること、ラガードには定番的、伝統的であることをアピールするようにします。

5つの層の割合は明確になっている

イノベーター理論は、1962年頃にスタンフォード大学のエベレット・M・ロジャースが「Diffusion of Innovations(イノベーション普及学)」という著書で提唱した理論です。

これによると、5つの層の割合は明確になっています。イノベーターは市場全体の約2.5%、アーリーアダプターは約13.5%、アーリーマジョリティは約34%、レイトマジョリティも約34%、ラガードが約16%という割合です。

5つの層の割合を理解した上で、ターゲットを明確にしてマーケティング戦略を練るようにしましょう。

商品普及の分かれ道のカギとなるアーリーアダプター

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商品を普及させるためには超えなければならないとされている「カギ」があります。最初に商品やサービスを導入するイノベーターに続くアーリーアダプターはオピニオンリーダー的な役割があり、今までにはなかったようなメリットに着目します。

このような存在が市場にフィットする商品価値を見いだしてくれるということです。ここでは、商品普及の分かれ道のカギとなるアーリーアダプターについて、ご紹介します。

キャズム理論って何?

初期市場としてイノベーターとアーリーアダプター、メインストリーム市場としてアーリーマジョリティ、レイトマジョリティ、そしてラガードとする考え方があります。さらに、この2つの市場の間には深い溝があるということです。

この深い溝「キャズム」を超えることが市場を開拓する上で重要としているのが「キャズム理論」です。

キャズムが発生する理由

イノベーターとアーリーアダプターからなる初期市場とアーリーマジョリティ、レイトマジョリティ、ラガードからなるメインストリーム市場の間になぜキャズムが発生するのでしょうか。

キャズム理論では、初期市場の価値観とメインストリーム市場の価値観が全然違うということでキャズムが発生するようになっています。新しさを重要視する初期市場から安心感を求めるメインストリーム市場を開拓する段階になると、「新しい」というだけでは開拓できません。

これがキャズムを発生させています。

イノベーター理論を理解しマーケティング戦略に努めよう

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イノベーター理論はマーケティング戦略に活用できます。マーケティング戦略によって、すべての層に届けることが可能なため、的確な施策を考えて実施してみてください。

イノベーター理論ではキャズムを乗り越えることが重要なポイントになりますが、5つの層をしっかりと把握し、アプローチしましょう。

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