マーケティングチャネル3つの種類|戦略におけるチャネルの長さ
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初回公開日:2021年08月25日
更新日:2024年05月31日
マーケティングチャネルとは?
マーケティングチャネルとは、商品が生産者側から消費者側に届くまでの経路、媒体のことを指します。商品が消費者の手元に来るまでには、問屋や卸売業者、小売業者などを経由することになりますが、これもマーケティングチャネルの一部です。
また、マーケティングチャネルは「流通チャネル」「販売チャネル」「コミュニケーションチャネル」といった3つの種類にわけることができます。
インターネットによって変わるチャネル
これまで消費者が商品を購入するには、中間業者や卸売業者などを介した小売店などを利用するのが一般的でした。
しかし、インターネットの普及によって、直接生産者から商品を購入したり、SNSなどから商品情報を得てから購入したりと、マーケティングチャネルも多様化しています。
ここではインターネットによって変わるチャネルについて解説します。
インフルエンサーの影響が大きい
多くの人がインターネットを利用するようになったことで、新しいマーケティングチャネルとしてインフルエンサーの影響が大きくなりました。
インフルエンサーとはYouTubeやSNSなどで大きな影響力を持つ人のことで、インフルエンサーが商品やサービスを紹介することによって、マーケティングチャネルとしての大きな効果が期待できます。
そのため、インフルエンサーを使ったマーケティングも、近年では有効な手段となっているのです。
オムニチャネル
オムニチャネルとは、実店舗だけでなくECサイトやSNSなど、さまざまなチャネルによって消費者と接することです。「オムニ」とは「すべての」という意味の言葉で、すべてのチャネルを統合した状態を指します。
近年ではスマートフォンの普及によって、顧客は常にインターネットを利用しています。そのため、WebサイトやSNS、イベントなど、さまざまなチャネルでオムニチャネルを構築し、消費者とコミュニケーションを取ることが可能となりました。
マーケティングチャネル3つの種類
マーケティングチャネルには、販売に関するプロセスである「販売チャネル」、流通しているルートを示す「流通チャネル」、消費者へ商品の情報を提供する「コミュニケーションチャネル」の3つの種類があります。
ここではマーケティングチャネルの種類についてそれぞれ紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
1:販売チャネル
販売チャネルとは、消費者に対して製品やサービスの販売を行うチャネルのことです。消費者が商品を購入する場所や販売方法のことを販売チャネルと呼びます。
具体的な販売チャネルとしては、スーパーなどの店舗や小売業者だけでなく、ネットショッピングができるeコマースなどが挙げられます。
2:流通チャネル
流通チャネルとは、消費者に製品やサービスを見せたり届けたりするための経路や、流通手段を指す言葉です。流通チャネルとしては、配送や輸送などを行う流通業者や、問屋、卸売業者、小売業者などが挙げられます。
また、流通チャネルにはメーカーや生産者が直接販売する「直接流通チャネル」と、中間業者などを介する「間接流通チャネル」の2つにわけることができます。さらに、間接流通チャネルは消費者までのチャネルの長さによって、3段階にわけることができます。
3:コミュニケーションチャネル
コミュニケーションチャネルとは、消費者へ製品に関する情報を知らせたり、消費者からメッセージを受け取ったりするためのチャネルです。
コミュニケーションチャネルには、テレビや雑誌、新聞、ラジオなどのマスメディアや、手紙電話、チラシ、広告、WebサイトやWeb広告、SNSなどがあります。
戦略における4つのチャネルの長さ
前述のとおり、マーケティングチャネルの中でも流通チャネルはチャネルの長さによって4つの種類にわけることができます。メーカーや生産者のもとで製品やサービスが作られてから、消費者の手元に届くまでの長さにより「0段階」「1段階」「2段階」「3段階」があります。
ここでは戦略における4つのチャネルの長さについて紹介していきます。
1:0段階
0段階は、メーカーなどが直接消費者に商品を販売する直販形式の流通構造です。生産側が自社から直接消費者へ販売することで、訪問販売や通信販売、建売住宅などのビジネスモデルがあります。
また、近年ではメーカーや生産者が自社でネットショップを運営しており、インターネット上で消費者に直接商品を販売するケースも多いです。0段階チャネルであれば中間マージンを支払う必要がなく、自社で販売活動の方向性を管理できるといったメリットがあります。
2:1段階
1段階は、自社から小売業者を通じて消費者へ商品を販売する流通構造です。メーカーが小売の実店舗を通じ、流通チャネルが1つ介在した状態で販売を行う形態を1段階チャネルと言います。
近年では直販が増えたことにより、低価格販売が一般的になってきているため、大型小売業者でも卸売業者を通さず、直接メーカーから取引を行うケースが多くなってきています。
3:2段階
2段階チャネルとは、自社から卸売業者を介して小売業者に卸し、消費者へ商品を販売することです。生産者と顧客の間に流通チャネルが2つ介在する流通構造を2段階チャネルと言います。
主に消費財を販売するケースに多くみられる流通構造で、さまざまな種類の商品を扱っている量販店などの場合は、販売する商品のカテゴリーごとに異なる卸売業者から入荷しているケースが多いです。
また、2段階チャネルは小売店にとって、少数取引ができるというメリットがあり、メーカーにとっては広範囲での販売拡大ができるといったメリットがあります。
4:3段階
3段階チャネルとは、自社から卸売業者と二次卸売業者、および小売業者を介して消費者へ商品を販売することです。生産者と消費者の間に流通チャネルが3つ介在している流通構造を3段階チャネルと言います。
3段階チャネルは主に製品単価が低く購入頻度が高い製品や、小売店の数が多い製品などにおいてよく見られる流通構造です。例としては、食料品や日用雑貨品などがあります。
マーケティングチャネル活用のステップ
どのような層の消費者をターゲットにするのかによって、最適な販売チャネルは異なります。
そのため、マーケティングチャネルを活用するためには、まず自社製品やサービスのターゲットの正確な見極め、さらに顧客へ確実に製品やサービスを届けられるチャネルの選択が必要になるでしょう。
ここではマーケティングチャネル活用のステップを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
ターゲットを見極める
まずはどのような顧客層をターゲットにするのか見極めましょう。マーケティングチャネルは消費者へ製品やサービス、それらに関する情報を届けるためのものです。
そのため、このような消費者と深くかかわるチャネルを考えるうえで、適切な消費者のターゲティングは非常に重要な工程となります。
顧客にあったチャネルを選ぶ
ターゲットとする顧客に合ったチャネルを選択しましょう。たとえばBtoCの販売チャネルの場合、主婦層をターゲットとする場合はスーパー、ビジネスマンをターゲットとする場合はコンビニなどのチャネルが適切です。
また、BtoBの場合は展示会や営業の商談、テレセールスなど、ターゲットに合わせて適切なチャネルを選択することで売上向上につながるでしょう。
Webマーケティングで活用したいチャネル
Webにはさまざまなチャネルが存在しているため、Webマーケティングではチャネルを活用することで、効果的に多くの消費者にアプローチすることができます。
ここでは最後にWebマーケティングで活用したいチャネルを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
SNS
自社の商品やサービスに合ったSNSを活用することで、効果的なWebマーケティングが可能になります。しかし、SNSは一般的なWeb広告よりも拡散効果がありますが、TwitterやFacebook、インスタグラムなど、SNSの種類によっても拡散されやすさに違いがあるのです。
たとえばTwitterであれば若年層のユーザーが多く、Facebookはビジネス利用や高齢のユーザーが多いので、これらの違いを把握したうえでSNSを選ぶことが、効果的なマーケティングの実現につながるでしょう。
ECサイト
ECサイトとは、ネットを通じてモノやサービスを販売するサイトのことです。ECサイトにはAmazonや楽天市場などのモール型と、自社で運営する自社サイト型があります。
SNSやオウンドメディアなどをECサイトと連携することで、商品やサービスに興味を持った顧客を誘導し、成約へつなげることが可能になります。
顧客にあったマーケティングチャネルを選ぼう!
マーケティングチャネルとは、商品が消費者に届くまでの経路のことです。
ぜひ本記事で紹介したマーケティングチャネルの種類や、戦略における4つのチャネルの長さなどを参考に、ターゲットに適したマーケティングチャネルを選択して、効果的な施策を実施できるようにしましょう。