BtoBtoCビジネスとは?BtoBとの違いや成功事例についても紹介
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BtoBtoCビジネスとは?BtoBとの違いや成功事例についても紹介

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BtoBtoCビジネスとは?BtoBとの違いや成功事例についても紹介

記載されている内容は2021年09月24日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

初回公開日:2021年09月24日

更新日:2024年05月31日

BtoBtoCビジネスとは、どのようなビジネスモデルなのでしょうか。本記事では、BtoBtoCビジネスの概要やBtoBtoCビジネスの成功事例、BtoBtoCビジネスを成功させるポイントなどを紹介していきます。ぜひ、参考にしてみてください。

BtoBtoCビジネスとは?

BtoBtoCビジネスとは、「Business to Business to Consumer」を略した言葉で、企業が消費者にモノやサービスを提供するまでの間に企業を介するビジネスモデルのことです。

BtoBtoCビジネスの例としては、素材メーカーがアパレル会社に商品を販売し、アパレル会社が消費者へ商品を販売するという商流が挙げられます。

従来であれば、素材メーカーはアパレル会社に商品を販売するのみでしたが、近年ではメーカーが消費者ニーズを調査し、「自社の素材を使用することで売り上げが上がる」といった提案をアパレル会社に行うケースも多くなっています。

また、企業と消費者の間に問屋や流通業者が介在するようなケースも、BtoBtoCビジネスと呼ばれることが多いです。

BtoB

BtoBビジネスとは、「Business to Business」を略した言葉で、企業が企業に対してビジネスを行うビジネスモデルです。BtoBビジネスの場合は法人を顧客としてモノやサービスの販売を行うため、受注単価が大きいという特徴があります。

また、一度取引関係を結ぶことで長期的な取引になる可能性も高いため、BtoBビジネスには、安定した収益を上げていきやすいという特徴があります。

BtoC

BtoCビジネスとは、「Business to Consumer」を略した言葉で、企業が消費者に対してビジネスを行うビジネスモデルです。BtoBビジネスと比較すると受注単価は低くなるケースが多いため、モノやサービスをどれだけ多く売り上げるかがポイントとなります。

消費者が直接品物を購入するビジネスがBtoCビジネスであるため、一般的にイメージしやすい形態のビジネスであると言えるでしょう。

BtoBtoCが増加している背景

BtoBビジネスは、消費者に直接モノやサービスを提供しないため、消費者のニーズを理解することが難しいです。

また、消費者ニーズを理解しなければモノが売れないという時代になってきたこともあり、近年では、BtoBtoCビジネスで消費者ニーズを踏まえたうえでビジネスを行う必要性が増しています。

このような事情から、企業と消費者の間にマーケティング支援会社やECサイト制作会社などが介在するケースが増えています。

BtoBtoCとBtoBの違い6つ

個人消費者を相手にモノやサービスを販売することを手伝うBtoBtoCビジネスと、BtoBビジネスには具体的にどのような違いがあるのでしょうか。

ここからは、BtoBtoCとBtoBの違い6つを紹介していきます。

1:エンドユーザーの違い

BtoBtoCビジネスの場合のエンドユーザーは消費者、BtoBビジネスの場合は法人になるという違いがあります。BtoBtoCビジネスも、メーカーなどから企業に一度販売されていますが、最終的には企業から消費者へ直接販売されることになります。

そのため、BtoBtoCビジネスの場合のエンドユーザーはBtoCビジネスと同様に消費者となります。

2:意思決定者の違い

BtoCビジネスの場合の意思決定者は消費者個人ですが、BtoBビジネスの場合は、複数の担当者が取引にかかわるため、組織的な意思決定が行われるという違いがあります。

つまり、BtoCビジネスでは、消費者のニーズを考えて商品を販売する必要があります。しかし、BtoBtoCビジネスの場合は、toBとtoCが含まれていることから、一概に法人と消費者で切り分けることはできません。

3:検討期間の違い

BtoCビジネスの場合の検討期間は比較的短期志向、BtoBビジネスの場合は短期から長期の視点になるという違いがあり、BtoBであっても、総額の安いモノやサービスの場合は検討期間が短くなる傾向にあります。

また、BtoCビジネスでは短い検討期間になるケースが多いものの、家や保険などを購入する場合は検討期間は長くなることもあります。そのため、BtoBtoCの場合も検討期間は短期~長期までさまざまなケースがあると言えるでしょう。

4:商品やサービスに対する理解度の違い

マーケティング戦略において、モノやサービスに関する価格と理解度は重要なポイントとなります。

一般的に、BtoBの商材では価格が高い場合、システムやソリューションなど、顧客の理解度が低い傾向にあります。また、BtoCの商材では価格が高い場合において、車や不動産など、顧客の理解度が高い傾向にあります。

一方で、価格が低いものはBtoB、BtoCが混在しており、理解度が低いものから高いものまでさまざまなものがあります。

そのため、BtoBtoCの商品やサービスにおいても、さまざまなものがあると言えるでしょう。

5:価格に対する考え方の違い

BtoBの商材に多い、価格が高く理解度が低いモノやサービスの場合は、「真剣に調べたい」という考え方になるでしょう。また、BtoCの商材に多い、価格が高く理解度の高いモノやサービスの場合、「好きなものだから本気で」という考え方になります。

また、BtoBとBtoCが混在している、価格も理解度も低い商材の場合は「とりあえず調べてみる」、価格が低く理解度が高い商材の場合は「価格優先」という考え方になります。BtoBtoCの場合も、このような基本的なマトリクスに当てはまるでしょう。

6:マーケティングに使用するツールの違い

BtoBビジネスの場合、法人が顧客となることから、理解度が低く価格の高い商材の導入事例が、マーケティングにおける必須のツールになります。課題解決事例や導入事例がわかりやすく解説されていれば、それだけ売り上げにもつながるでしょう。

一方、BtoBtoCの場合は、BtoBのようなツールは必須とまでは言えないでしょう。理解度が高く、価格も高い商材の場合はマスプロモーション、価格が低い商材の場合は、選び方ガイドなどのコンテンツが有効になります。

BtoBtoCビジネスの成功事例4選

BtoBtoCビジネスとは?BtoBとの違いや成功事例についても紹介
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実際のBtoBtoCビジネスにはどのような成功事例があるのでしょうか。ここからは、BtoBtoCビジネスの成功事例4選を紹介していきますので、参考にしてみてください。

1:マーケットプレイス型ECサイト

インターネットが急速に普及したことによって、多くの消費者がスマホやパソコンからいつでもインターネットを利用できるようになっています。

このような環境によって生まれたAmazonや楽天市場のようなマーケットプレイス型ECサイトが、BtoBtoCビジネスでの成功事例だと言えるでしょう。

このようなマーケットプレイス型ECサイトは、インターネット上の商店街となっており、EC市場でのプラットフォーマーとして成長し続けています。

2:飲食店の経営サポートを行う食品卸売り店

会員制の食品卸売り店のメトロでは、飲食店の経営サポートを行うことで自社の売り上げにもつなげています。メニューの相談や提案といった経営サポートを行うことで飲食店の売り上げが伸びれば、結果的にメトロの売り上げにもつながる仕組みになっています。

3:ブームを仕掛ける製菓メーカー

現在では当たり前のように販売されているキシリトールガムも、ブームを仕掛けた製菓メーカーの緻密なマーケティング戦略によって根付きました。

当時、知名度がなかったキシリトールガムを予防型の歯科医院に置いてもらい、虫歯予防にはキシリトールというPRを行ったことによって、消費者の認知度を上げて大きな市場に成長させることに成功しました。

また、この成功は「虫歯予防」という歯科医の新しいビジネスモデルの創出にも役立ったことでしょう。

4:環境に配慮した新素材の開発企業

TBMが開発した新素材であるLIMEXは、世界各地に埋没されている石灰石を原料としていることから、環境問題の解決につながることが期待されています。

LIMEXは、紙やプラスチックの代わりとなる素材として注目されており、素材として使用することで、自社のブランディングに役立つでしょう。

5:美容室専売品のECサイト開設

美容室向けヘア化粧品で大手のミルボンでは、美容室専売品を購入できるECサイトを開設しました。このECサイトでは、顧客は自分が通うサロンから商品を購入しているような流れとなり、実際にサロンに売り上げが計上されるようになっています。

そのため、美容室と顧客双方の課題を解決できるようになりました。

BtoBtoCビジネスを成功させるポイント3つ

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BtoBtoCビジネスを成功させるためには、BtoBビジネスにはない、いくつかのポイントを押さえる必要があります。ここからはBtoBtoCビジネスを成功させるためのポイント3つを紹介していきます。

1:BtoBビジネスとの違いを理解する

BtoBビジネスは法人を顧客にするビジネスですが、BtoBtoCビジネスでは、その先にいる消費者のことを考える必要があります。消費者が商品やサービスを購入することで、自社の売り上げが上がるということを押さえておくようにしましょう。

2:消費者のニーズを探る

BtoBtoCビジネスでは、エンドユーザーである消費者のニーズを知ることが重要です。最終的に消費者に売れなければ自社の売り上げにもつながらないため、消費者のニーズを探り、マッチした商品を提供することが大切です。

3:ウィンウィンの関係を目指す

BtoBでもBtoCでもウィンウィンの関係を築くことが重要です。しかし、BtoBtoCビジネスの場合は、三方よしの関係性を目指すことが重要でしょう。自社だけでなく、販売相手の企業と最終的な消費者すべてにとっての利益を求めることが、結果的に自社の利益につながります。

BtoBtoCビジネスを理解しよう

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※画像はイメージです

BtoBtoCビジネスは、企業から消費者へ商材を販売する過程でもう1つ企業が介在するビジネスモデルです。

本記事で紹介したBtoBtoCビジネスの概要やBtoBtoCビジネスの成功事例・BtoBtoCビジネスを成功させるポイントなどを参考に、BtoBtoCビジネスを理解し、成功を目指してみましょう。

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