マーケティングにIMCを活用するメリットとは?確立するためのポイント
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マーケティングにIMCを活用するメリットとは?確立するためのポイント

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マーケティングにIMCを活用するメリットとは?確立するためのポイント

記載されている内容は2021年08月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

初回公開日:2021年08月25日

更新日:2022年03月03日

IMCとは統合型マーケティングコミュニケーションのことで、マーケティング戦略の一つです。独立した個々のチャネルが発信するメッセージやコンセプトを統合することでマーケティング効果の最大化を目指します。IMCを活用するメリットや確立するためのポイントを解説します。

IMCはどのようなマーケティング戦略なのか?

マーケティングにIMCを活用するメリットとは?確立するためのポイント
※画像はイメージです

IMC(Integrated Marketing Communication)とは、統合型マーケティングコミュニケーションの略語で、マーケティング戦略の一つです。

店舗やWebサイト、チラシ、オンライン広告、ソーシャルメディアなど消費者との窓口となるチャネルを統合的に管理し、ブランドイメージや施策を統合する戦略です。

これにより、ターゲットに認知されやすくなったり、ブランドイメージに一貫性を持たせ、ブランド価値の最大化につなげます。IMCは、実店舗とチラシのみといった限定的なチャネルしか持たない企業も取り入れることができます。

IMCが重要視されている背景とは

IMCが重要視されるようになったのは、インターネットやスマートフォンの急速な普及によりマーケティングのチャネルが多様化、および複雑化したことが大きな要因です。

従来からある実店舗やチラシ、テレビや新聞などのマスメディアだけでなく、Webサイトやソーシャルメディア、オンラインカスタマーサポートなどが拡充されるにつれて、マーケティングコミュニケーションが変化しました。

特に、ソーシャルメディアの普及は、企業が一方的に発信、訴求するのみならず、消費者同士のコミュニケーション内からもたらされる情報によって発展する可能性を広げました。

IMCを活用する3つのメリットとは

IMCの方法論は、近年インターネットの普及とともに重要視されるようになりました。従来のマーケティング手法ではなく、IMCが優先されるべき理由について考えていきましょう。それには、IMCに取り組むメリットやIMCがもたらす恩恵がポイントとなります。

1:正確なイメージを伝えられる

企業と消費者の接点、つまりチャネルが多いほど、イメージにばらつきが発生しやすくなります。たとえば、ある企業のテレビCMやWebサイトを見た消費者がその企業の実店舗を訪れた際に、テレビCMやWebサイトと同様の印象を持つとは限りません。

しかし、ICMを取り入れて広告の内容や店舗の対応を一元的に管理することで、こうしたリスクを避けることができます。そして、意図したとおりの適切なイメージを伝えられ、ブランドイメージに対する信頼を維持できます。

2:企業やブランドを認知させられる

多くのチャネルを持つということは、企業やブランドをより広く認知させられるということです。特に、インターネットやスマートフォンの普及によってWeb検索やSNSなどで、従来のチャネルだけではないアプローチが容易になりました。

IMCを導入・確立してアプローチが成功すれば、企業や商品、ブランドを認知する人が増え、興味や理解がより深まります。なお、IMCを導入することで各々のチャネルで重複している営業活動(戦略会議やマーケティング資料作り)を削減できるため、経費の節約にもつながります。

3:多くのターゲットにリーチできる

まず、IMCの大きなメリットの一つとは、企業と消費者との接点、つまりチャネルを増やしても意図したとおりのイメージや価値を届けることができることです。そのため、単純にチャネルの数だけ多くのターゲットにリーチすることができるでしょう。

しかも、成熟し情報過多な現代の市場において、IMCを取り入れて消費者目線の戦略を打ち出すことにより、消費者同士のコミュニケーション形成が進みます。すると、それが購買意欲を刺激し、より多くのターゲットにリーチすることが可能となります。

IMCを確立するための8つのポイントとは

IMCを成功に導くカギとは、企業本位ではなく、消費者の思考を的確に捉えて関係性を築くために、統合した戦略をどのように施策に落とし込むかです。IMCを確立し、効率よくマーケティング戦略を推進していくためのポイントを紹介します。

1:個々で発信している情報を統合的に管理すること

IMCではその名のとおり、各チャネルによって発信している情報やメッセージを統合的に管理することを目指します。

前述したとおり、消費者との接点・窓口は、店舗やWebサイト、マスメディアなど多くのチャネルがあります。この各チャネルにおいて戦略と戦術を統合することで、発信するメッセージやコンセプトを統一させ、イメージの一貫性につなげ、消費者の混乱を防ぐことができます。

2:情報など戦略的に統一感を持たせること

メッセージやイメージを消費者に伝える方法としては、商品コンセプトや商品デザイン、商品名、キャッチコピー、イメージキャラクターなどがあります。

IMCを確立するためには、先に述べた戦略を統合し、それら商品コンセプトやデザインなどが発信する情報やメッセージに統一感を持たせることが必要です。そして、それは消費者ニーズに基づいて一貫した事業戦略として統一することが重要です。

3:メッセージやコンセプトを明確にすること

IMCの原点とは、企業理念やブランドイメージなどを基にしてメッセージやコンセプトを明確にすることです。これらが曖昧では、統一感のある情報を消費者に伝えることはできません。

商品やチャネルをとおして消費者にどんなイメージを持ってほしいか、どんな価値を提供したいかを明確化し、それを念頭において商品開発から販売まで実践していくことが必要です。

それにより、一貫したメッセージ性を持った訴求が可能となり、ブランドイメージの維持につながります。

4:社内への周知の徹底

商品開発から販売、広告、さらにはカスタマーサービスまで、消費者との接点のどの段階においても、一貫したイメージを維持するためには、明確化したメッセージやコンセプトをすべての社員が正確に共有する必要があります。

そのためには、メッセージやコンセプトはシンプルにすることや全社員に浸透させる環境を作ることが必要です。

5:メッセージに合う情報の発信方法を考えること

マーケティングのチャネルが多様化した現在、企業は多くのチャネルを持つことができます。ただし、企業が伝えたい情報の内容や、目的、ターゲットによって発信方法を考える必要があります。

情報を伝えるには、Webサイトや動画配信、マスメディア、SNS、チラシなど、多くの媒体がありますが、効率よくターゲットに届けるためには、いつ、だれに、どんな内容を伝えたいかで、選択する媒体を変えましょう。

6:発信内容のズレを修正すること

IMCに基づいて商品をリリースしたり、広告などの施策を打ったりしたあとは、ブランドイメージが消費者に正しく届いているか、発信の内容や方向性がズレていないかを確認し、定期的に修正していく必要があります。

最初からすべてのメッセージが消費者に正確に伝わったり、各チャネルでの訴求効果が一律に現れたりするわけではありません。また、消費者や社会のニーズも変化していきます。それらに応じた改善方法を立案し、実際に運用していきましょう。

7:ソーシャルメディアによるコミュニケーションとして活用すること

インターネットやスマートフォンが急速に普及し、活発に利用されるにしたがって、ソーシャルメディアによるコミュニケーションも大きく発展してきています。

企業の多くは、従来のアナログ的なコミュニケーションから、ソーシャルメディアによるコミュニケーションを導入しています。

ソーシャルメディアを活用すると、双方向コミュニケーションの設計や、率直な意見・反応のリアルタイム収集が可能となり、それが商品開発や改善に役立ちます。

また、情報の拡散など消費者間におけるコミュニケーション形成の可能性もあり、上手に活用すれば広告費の節約にもつながります。

8:戦略的ビジネスプロセスとして捉えること

IMCの方法論がアメリカで生まれ、日本でも注目されて久しいにもかかわらず、マーケティングコミュニケーション技法の統合が実現できていない企業は少なからずあります。

商品の価格や機能、品質だけでは差別化が難しい市場において、消費者目線のIMCをおろそかにすれば、企業にとってはメッセージやコンセプトが正確に伝わらず、消費者にとっては欲しい商品に到達しづらく非効率になります。

両者にとって望ましい、マーケティング全体の最適化を目指すために、IMCを単なるマーケティング手法論と捉えるのではなく、「戦略的ビジネスプロセス」として捉えることが求められています。

企業によるIMC活用の成功事例とは

1990年代、バブルの崩壊とともにIMCの方法論が盛んに取り入れられるようになりました。

さらに、近年のインターネットやスマートフォンの普及によって、特にソーシャルメディアが急速に発達し、各企業はソーシャルメディアを活用したマーケティングコミュニケーションを積極的に取り入れるようになりました。

ここでは、いち早くIMCにおけるソーシャルメディアの活用法を取り入れた某大手清涼飲料水メーカーの事例について見ていきましょう。

IMCのソーシャルメディアでの事例

まず、このメーカーが行ったのは、Web上に会員制サイトを開設し、それをプラットフォームとすることで、独立したブランドイメージをもつ各商品のベクトルをつなげる役割をさせることに成功しました。

続いて、サイトをTwitter公式アカウントと紐づけ、その数年後にはFacebookやmixi、Ameba、Instagramなどの主要なソーシャルメディアの運営・管理をその会員制サイトで一括して行えるメディア環境を作り上げました。

それによって、ブランドイメージの形成から新商品発売、キャンペーンの告知などを各ソーシャルメディア間で連動させることや、リアルタイムで消費者(会員)の声を集めることに成功し、IMCの確立につなげています。

ブランドカラーを統一させたことで消費者のイメージを絞った事例

また、同メーカーではブランドカラーを統一させ、ロゴや商品パッケージ、自販機などにブランドカラーを使っています。したがって、この色を見れば多くの人がこの企業の商品だと認知することになります。

この戦略を打ち出すために、メーカーはブランドカラーに名前をつけ、由来を明確にしてストーリー性を持たせ、ブランドの資産として大切にしています。

IMCはマーケティング戦略の一つである

消費者の購買行動が複雑化する中で、企業はIMCというマーケティング戦略を確立させて、消費者に愛されるイメージと、共感されるメッセージを発信する必要があります。そのためには、消費者目線でニーズを捉え、IMCに取り組むことが重要です。

統合したメッセージ・コンセプトを社内で周知徹底させ、IMCの確立を目指しましょう。

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