データ分析の5つの手順|マーケティングで使える分析の手法と目的・メリット
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データ分析の5つの手順|マーケティングで使える分析の手法と目的・メリット

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データ分析の5つの手順|マーケティングで使える分析の手法と目的・メリット

記載されている内容は2021年08月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

初回公開日:2021年08月25日

更新日:2024年06月18日

データ分析を行う場合、どのような手順に沿って行えばよいのでしょうか。こちらの記事ではデータ分析の手順やマーケティングで使えるデータ分析の手法8選、データ分析の3つの目的などを紹介します。ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

データ分析の手順とは?

データ分析の5つの手順|マーケティングで使える分析の手法と目的・メリット
※画像はイメージです

近年では企業でもデータ分析を行い、得られた結果をもとに戦略を立案するなど、マーケティング活動に活用しています。しかしデータ分析の効果を最大化するためには、正しい手順を踏んでデータ分析を行うことが重要です。

データ分析を行う場合、まずは「なぜデータ分析を行うのか」という明確な目的を立てる必要があります。こちらの記事ではデータ分析の手順や手法などを紹介していきます。参考にしてみてください。

データ分析の5つの手順

データ分析の5つの手順|マーケティングで使える分析の手法と目的・メリット
※画像はイメージです

データ分析を行う場合、とりあえずデータ分析を行ってみて、得られた結果から施策を立案したいと考えるケースも多いでしょう。

しかし、正しくデータ分析を行うには、「目的の明確化」「仮説の構築」「分析方法の検討」「データの収集」「分析」という5つのステップで行う必要があります。

ここではデータ分析の5つの手順を紹介していくため、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

1:目的の明確化

1つ目の手順としては、まずはデータ分析を行うことの目的を明確にしましょう。目的が明確になっていないということは、ゴールが定まっていないということになります。

そのため、データ分析自体を誤った方向へ進めてしまい、無駄な時間をかけてしまう可能性があります。一方で、目的をきちんと定めることで、ゴールに向かってデータ分析を行うことができるようになるため、時間をかけずに最適な戦略立案を行うことができるようになります。

最初から具体的な目的を設定することが難しい場合は、まずは曖昧な目標を立てておき、徐々に明確化していくと良いでしょう。

2:仮説の構築

2つ目の手順としては、仮説を構築しましょう。真偽は別として、特定の論点に対する仮説を設けることは非常に重要です。

ただし、膨大な量の仮説を全て検証すると時間がかかり過ぎるため、仮説の中にも優先順位を設けることが大切です。データ分析を行いながら、複数ある仮説の中でも問題解決に効果がありそうな仮説を選択することで、確度が高い手法を絞り込んでいけるでしょう。

3:分析方法の検討

3つ目の手順としては、仮説を検証するために適した分析方法を検討しましょう。そのためには、必要なデータや分析手法を整理しなければなりません。

具体的には、自社が保有しているデータ以外にどのようなデータを使って分析を行うのか、漏れなく検証するために何を分析する必要があるのか、などです。

4:データの収集

4つ目の手順としては、データ分析方法に基づいて必要なデータを収集します。データ分析で使用するデータは、具体的に何を分析するのか、用いるデータ分析手法などによっても変わってきます。

しかし、いずれにしても、できるだけ多くのデータを収集し、データ分析ができるように整理することがポイントになります。

5:分析

最後に、収集したデータを使用して実際に分析を行っていきましょう。データ分析のスピードや精度は経験で差が出ますが、繰り返し行うことでポイントを掴むことができるでしょう。

また、データ分析手法の中には、クロス集計などの初心者でも簡単に実践できるような手法もあります。

マーケティングで使えるデータ分析の手法8選

データ分析にはさまざまな手法があるため、目的に合わせた手法を選定する必要があります。ここではマーケティングで使えるデータ分析の手法8選を紹介していきます。ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

1:クロス集計分析

クロス集計は、Excelの機能でも実行できる基本的なデータ分析手法となります。クロス集計は、集めたデータを年齢や性別、地域などの属性別に集計するというものです。

そのため、クロス集計では2、3種類の属性の相関関係の分析などに適しており、アンケートの集計などにもよく使用されています。Excelでも実施できることから、データ分析初心者にもおすすめのデータ分析手法です。

2:ロジスティック回帰分析

ロジスティック回帰分析とは、特定の質問に対する回答を「はい」または「いいえ」で集計することで、事象が発生する確率を予測する手法です。ロジスティック回帰分析で導き出される結果は0から1の間の数値となります。

ロジスティック回帰分析では、顧客が商品を購入してくれる確率や、病気などが発生する確率を予測することができます。

3:線形回帰分析

線形回帰分析は、さまざまなデータ分析手法の中でも基本的な手法の1つです。線形回帰分析は、変数yの値を既知の変数xによって予測するというもので、変数xが1つだけの場合は「単回帰分析」、変数xが2種類以上ある場合は「重回帰分析」と呼ばれています。

線形回帰分析は他方のデータを用いることで、一方のデータを予測するというものです。また線形回帰分析を実際に利用する場合は、複数の変数を用いる重回帰分析を使用するのが一般的です。

4:決定木分析

決定木分析とは、1つの原因からはじまりさまざまな仮説を繰り返すことで、結果から何通りもの予測を行うデータ分析手法です。仮説を繰り返すことで樹木状のモデル図になることから、ディシジョンツリーなどとも呼ばれています。

決定木分析では、分岐点で複雑な要因の整理や分析を行うことができ、分岐ごとの確率計算も行えます。

5:アソシエーション分析

アソシエーション分析とは、ビッグデータを利用して商品やサービスの相関関係を分析する手法です。アソシエーション分析では、一見すると関連がないように見えるデータでも、同時に起こる項目を分析することで両者に潜んでいる関連性を見つけることができます。

アソシエーション分析を利用することで、ECサイトで同時に購入されるケースの多い商品を抽出することができるため、関連性のある商品を表示するレコメンドエンジンにも利用されています。

6:バスケット分析

バスケット分析は、前述のアソシエーション分析と同じもので、購入かごの中身を推測するデータ分析手法のことです。また、バスケット分析は何と何が同時に発生しやすいかを分析することができ、有名な例として「ビールとおむつは一緒に購入されている」というものがあります。

このようにバスケット分析で相関性を発見することにより、一緒に購入されやすいものの売り場を隣同士にすることで、売り上げをアップすることができます。

7:クラスター分析

クラスター分析とは、さまざまなものが入り混じっている中、類似性によってグループ分けを行い、属性を分析する手法です。

また、商品やサービスを購入した人のデータの中から、近い行動を取っている人をグループ化することをクラスタリングと言い、作成されたグループをクラスターと呼びます。

クラスター分析は、ブランディングを行う際などに利用されます。

8:グレイモデル

グレイモデルは、過去のデータをもとに今後の数値を予測していくデータ分析手法です。グレイモデルでは内容が明らかなデータと明らかではないデータをもとに、今後のデータを予測していきます。

また、グレイモデルは状態を色で表すという特徴があり、明らかなデータを白色、不明なものを黒色、曖昧性の高いデータを灰色で定義していくことから、灰色理論とも呼ばれています。

データ分析の3つの目的

データ分析を行う場合、まずはなぜデータ分析を行うのかという明確な目的を設定することが大切です。それでは、データ分析にはどのような目的があるのでしょうか。

ここではデータ分析の3つの目的について紹介していきます。

1:課題の早期発見

データ分析には、ビジネスにおける課題や問題点を早期発見するといった目的があります。実際にデータ分析を行うことで、これまで誰も把握できていなかった課題が浮き彫りになることもあります。

課題を早期発見することで、迅速な対応も可能になります。そのため、課題が顕在化する前に課題の芽を摘み取ることもできるでしょう。

2:仮説の検証

データ分析を行うことで、仮説を検証することが可能になります。仮説とは正解が分かっていない論点に対して設定する仮の答えであり、たとえば問題の原因がどこにあるのかといった仮説を立てることがあります。

データ分析では事実を収集して分析するため、仮説が事実なのかどうかを実際のデータで検証することが可能になります。そのため、データ分析では仮説を構築することが重要になります。

3:必要な情報や知識を得る

データ分析は、必要な情報や知識を得ることも目的です。そもそも的確なデータ分析を行うには、目的を達成するための数値などを収集する必要があるため、ビジネスに関する情報や業務知識などが必要不可欠になります。

また、データ分析を行うことで、これまで気づいていなかった新しい知見を得ることができます。さらにそれをもとに戦略を立案することで、ビジネスに活かすこともできるでしょう。

データ分析の3つのメリット

データ分析にはさまざまなメリットがありますが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。最後に、データ分析の3つのメリットを紹介していきます。ぜひ、参考にしてみてください。

1:客観的に現状を把握できる

データ分析を行うことで、得られた結果をもとに現状を客観的、視覚的に把握することができるようになります。ビジネスでデータ分析を利用する場合には、今後の方向性を決めるために分析結果を使用することもあるでしょう。

その際に、現状をどのようにとらえるかは、方向性を決定づける重要なポイントになります。また、根拠のない判断よりも客観的なデータによって分析結果を示すことで、説得力も増すため、社内での意思統一を行うためにも役立つでしょう。

2:有意義な情報が得られる

膨大な量のデータの中から、人が手作業でビジネスに役立つデータを見つけることは困難です。しかし、機械学習や統計などを利用したデータ分析を行うことで、大量のデータの中から有益な情報をピックアップすることができるようになります。

また、得られた情報から気づきを得ることで、新しい施策のアイデアも膨らむでしょう。

3:方針を検証することができる

データ分析を行うことで、マーケティングの成果を分析する際の判断基準として用いることができるため、マーケティングやビジネスの方針を検証することができます。

そのため、データ分析によって施策を立案し、実行した施策の検証を行い、改善した施策を再び実行する、というPDCAサイクルを回すことができます。データ分析をもとにマーケティング施策の精度を改善していくことができるでしょう。

手順や手法について理解を深めてデータ分析を行おう!

精度の高いデータ分析を行うためには、目的を明確化し、仮説を構築してから正しい手順でのデータ分析を行うことが重要です。

ぜひ、こちらの記事で紹介したデータ分析の手順やマーケティングで使えるデータ分析の手法、データ分析の目的などを参考にし、マーケティングに活用してみてはいかがでしょうか。

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