BtoCマーケティングに使われる5つの活用方法|MAツールの選び方も解説
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初回公開日:2021年09月24日
更新日:2024年06月18日
マーケティングにおけるBtoCとBtoBの5つの違い
BtoC(Business to Consumer)は企業が消費者へサービスなどを提供し、BtoB(Business to Business)は企業が企業へサービスなどを提供するというように、サービスの提供先が異なるという点が大きな違いです。
サービスやモノの提供先が異なることで、BtoCとBtoBにはマーケティングにおける違いが生まれています。
ここでは、マーケティングにおけるBtoCとBtoBの違いについて、5つの違いに注目して紹介していきます。
1:意思決定者が違う
1つ目の違いは、サービスやモノを購入する際の意思決定者が違うという点です。
BtoCの場合は消費者が意思決定するため、基本的には複雑な意思決定プロセスが不要です。一方で、BtoBの場合は担当者やその管理者、部門の責任者など多くの方が意思決定に関わることになるため、意思決定までに複雑なプロセスを辿ります。
2:購入に至るまでの判断基準やスピードが違う
2つ目の違いは、購入に到るまでの判断基準やスピードが異なるという点です。
BtoCでは購入者となる消費者が一人で判断することが多く、感覚的に判断する傾向にあり購入決定までの期間が短いです。
BtoBでは多くの方が判断に関わるため、購入には理に適った事由が必要であり、判断までに時間がかかります。
3:購買単価が違う
3つ目の違いは、サービスやモノの提供先が異なるため、購買単価が違うという点です。
BtoBは企業と企業が取引するため、購買単価が大きくなりやすいという特徴があります。BtoCでは一般の消費者に対してサービスを提供するため、企業相手の取引よりも購買単価が低くなりやすいです。
4:リードタイムの長さが違う
4つ目の違いは、意思決定のための期間が異なることから、リードタイムの長さが違うという点です。
BtoCの場合は個人が購入者となるため、リードタイムが短くなる傾向にありますが、BtoBの場合は購入の意思決定までに多くの方が関わるため、時間がかかることもあり、個人と比べるとリードタイムが長くなります。
5:商品や製品をデザインの要求度合いが違う
5つ目の違いは、商品や製品へのデザインの要求度が違うという点です。
BtoCでは消費者が提供先となるため、機能性のほかにデザイン性を工夫することが重要となりますが、BtoBでは企業相手の取引のため、デザイン性よりも機能性やコストパフォーマンスが重要な要素となります。
BtoCにおける意思決定プロセスの4つの変化
BtoCにおける意思決定プロセスは変化してきました。現代ではインターネットを活用したマーケティングが行われていますが、インターネットが使用される以前から普及していた意思決定プロセスも存在します。
ここでは、4つの意思決定プロセスについてご紹介します。それぞれのプロセスについて理解し、BtoCマーケティングに活用しましょう。
1:AIDMAとは
AIDMAとは、マーケティングにおける有名な購買行動モデルです。
AIDMAは、Attention(注目)、Interest(興味)、Desire(欲求)、Memory(記憶)、Action(購買行動)という5段階に分けられています。
メディアによって興味を引き、商品を欲しいと感じてもらい、購入を考え、実際に行動に移すという消費者の行動をモデル化したものです。
現代では適用しにくい部分も出てきているプロセスですが、マーケティングに関わる方であれば知っておくべきものであるといえます。
2:AISASとは
AISASは、インターネットの普及に応じた行動を取り込んだ購買行動プロセスとなっています。
Attention(注目)、Interest(興味)、Search(検索)、Action(行動)、Share(共有)という5段階に分かれています。
検索してから行動し、さらにそれを共有するという点が大きく変化したポイントです。
3:AISCEASとは
AISCEASとは、AISASにさらに行動を取り込んだ購買行動プロセスです。
AISASの5段階の間に、Compare(比較)、Examination(検討)の2段階を追加したものとなっています。
インターネットを使用するようになった消費者が、商品を購入する前に情報をチェックするようになったことがわかります。
4:DECAXとは
DECAXは、SNSの活用も取り込んだ購買行動モデルです。
Discovery(発見)、Engage(関係)、Check(確認)、Action(購買行動)、experience(体験・共有)の5段階に分けられ、SNSを活用して消費者と関係を築いていくという段階へ変わっています。
消費者の感情に寄り添い、直接アピールする形式に変遷してきたといってもいいでしょう。
BtoCマーケティングに使われる5つの活用方法
ここからは、BtoCマーケティングに活用される手法について紹介していきます。
情報技術が発達したことで、マーケティングの手段も変遷しつつあります。SNSの活用をはじめ、自動化ツールや検索エンジンにおける広告表示など、その手段はさまざまです。
ここでは、各手法についてどのように活用するかを見ていきます。インターネットを活用し、効果的なマーケティングにつなげましょう。
1:SNSの活用
スマートフォンの普及により、SNSを利用したマーケティングが行われるようになり、SNSがひとつの広告媒体のようになりました。
企業のアカウントを用いて情報や商品について発信することで、消費者に直接的にアプローチすることが可能です。
BtoCマーケティングにおいて効果的な手法であると考えられており、実践している企業が多く存在します。
2:MAの活用
MAとはマーケティングオートメーションのことで、マーケティング業務を自動化するツールを用いることを意味しています。
顧客などのデータに基づいてマーケティングを行うツールで、効果的なマーケティングを期待できるほか、自動化できることからコストカットや時間の節約なども同時に期待できます。
MAツールは種類が多く存在するため、自社に合ったツールを選ぶことも可能です。
3:メールの活用
メールを使用したマーケティングは、従来にも使用されてきた手法です。
インターネットが利用されるようになって長く使われてきましたが、今でも有効な手法であるといえます。消費者のニーズに合ったメッセージを届けることで、より高い効果が期待できるでしょう。
4:コンテンツの活用
コンテンツマーケティングは、近年注目されている手法のひとつです。
消費者の求めている情報に絞って、継続的に情報を提供していくことで、消費者との関係を築いてコンテンツに長く関心を持ってもらう手法となっています。
長期的に消費者を確保できるほか、新規の顧客獲得も期待できるため、活用したい手法であるといえます。
5:リスティング広告の活用
リスティング広告を活用することで、検索エンジンを利用する消費者に対して広告を見てもらいやすくなります。
Googleのような検索エンジンを利用した際、広告が検索結果の上部に表示されるため、消費者の目に入りやすい手法です。
広告をクリックしてもらった先で購買行動につなげられるようにすることで、利益を大きく上げられるでしょう。
BtoC向けMAツールの5つの選び方
ここからは、MA(マーケティングオートメーション)ツールを選ぶ際のポイントについてご紹介します。
マーケティングを進める上でコストカットや時間の有効活用が期待できるMAツールですが、種類が多く存在するため、自社に合ったツールを選ぶには、ポイントをおさえておくのがいいでしょう。
それでは、MAツールを選ぶ時のポイントについて見ていきましょう。
1:作成のしやすさを確認する
MAツールを選ぶ時には、作成のしやすさを確認しましょう。
MAツールの中には作成するのが難しく、エンジニアやプログラマーに依頼しなければならない場合もあります。
マーケティングを進める上で、Webサイトやコンテンツ展開をするのに問題なく作成できるかという点に注意しましょう。
2:カスタム性を確認する
MAツールを導入する際には、カスタマイズ性を確認しましょう。
マーケティングの施策は不変ではないため、将来手法を変更する可能性もあります。そのような時のために、MAツールのカスタム性を事前に確認し、どこまで対応できるのかをチェックしておきましょう。
3:機能性を確認する
ツールを選ぶ際は、目当ての機能があるかどうかを確認しましょう。
メール配信の機能を活用していきたいのであれば、自動配信の機能や分析したい情報が見られるかといった機能性をチェックし、位置情報を使用していく場合はそれに対応しているかどうかといった部分を確認してください。
4:配信チャネル数の多さを確認する
MAツールは、配信できるチャネル数の多さも重要な機能となってきます。
メールはもちろん、LINEやTwitterなどのSNSやその他のアプリ、ショートメッセージなどを使ってメッセージを配信できるかどうかも確認が必要です。
ひとつだけでなく、複数のチャネルでマーケティングを展開することも効果的なため、どの媒体に対応しているかは忘れずにチェックしましょう。
5:他ツールと簡単に連携できるか確認する
ほかのツールとの連携が簡単かどうかの確認をしましょう。
すでに使用しているツールとの連携に対応しているか、別のツールに移行する際にデータを移せるか、といった部分をチェックしてください。
また、新たなツールを導入する際に問題なく移行できるか、連携できるかという点も重要となってくるため、外部連携の機能について確認することが大切です。
BtoCマーケティングに役立つMAツール4選
ここでは、BtoCマーケティングに役立つMAツールについて、具体的なツールを挙げて紹介していきます。
MAツールには多くの種類が存在し、それぞれのツールによって得意不得意があり、導入実績もさまざまな違いがあります。
各ツールの長所や実績などを比較することで、自社のマーケティング展開にぴったりのMAツールを見つけましょう。
1:Salesforce
Salesforce(セールスフォース)は、株式会社セールスフォース・ドットコムが提供する、顧客管理に強みがあるツールです。
CRM(顧客管理)、AIとの連携が可能で、アプリやSNS、広告などチャネルの対応幅が広くなっていることから、外部連携の幅も広めであるといえます。
大企業における導入実績もあり、顧客一人一人に合ったマーケティングができるツールです。
2:Marketo Engage
Marketo Engageは、アドビ株式会社が提供するツールで、導入企業の多さやコミュニティの大きさが特徴のツールです。
システムがわかりやすく扱いやすいため、ITに関する専門知識が少なくても活用できるように作られています。また、外部連携機能が豊富である点、別部門との連携を想定している点がメリットのひとつとして挙げられるほか、機械学習を活用したマーケティングも可能です。
世界規模で導入事例の多いツールであり、さまざまな要求に対応しています。
3:b→dash
b→dash(ビーダッシュ)は、業界シェア率が高い点、データの扱いが簡単である点を特徴とする、株式会社データXが提供するツールです。
「データパレット」と呼ばれるテクノロジーによりコードを使わなくてもデータを扱うことができ、プログラミングの知識がない方でも扱えるようなわかりやすいインターフェースとなっています。
外部連携機能も充実しているほか、国内の大手企業での導入実績もあることから、安心して使えるツールです。
4:MOTENASU
MOTENASUは、それぞれの顧客に合った施策ができる点を特徴とする、株式会社FIDが提供しているツールです。
顧客のタイプに合った適切なチャネルを選択できる点が魅力で、BtoCに特化した機能が揃っています。
また、DMを一斉送信するのではなく、顧客の属性に合ったDMを作成できるという特性を持っていることから、オフラインでのマーケティングに注力したい場合に向いているツールであるといえます。
BtoCマーケティングについて把握しておこう
ここまでは、BtoCとBtoBのマーケティングの違い、BtoCにおける意思決定プロセスの変化BtoCマーケティングで活用される5つの手段や、MAツールについて紹介してきました。
情報技術の発展によりマーケティングの媒体は変化しており、今まで蓄積されてきた情報を活用するMAツールのような便利なツールが利用されるようになっています。
このようにさまざまな手段が存在する中で、自社のマーケティング展開にあった手段やツールを選ぶことは重要なことです。
BtoCマーケティングにおいて、使われている考え方や媒体、ツールについての理解を深め、自社に合った方法を見つけ出すことでBtoCマーケティング効率化につなげましょう。