インバスケットで得られる5つのものとは|会社における活用と行うポイント
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初回公開日:2021年08月25日
更新日:2024年06月24日
インバスケットとは?
インバスケットとは「決裁がまだされていない書類が入った未処理箱」という意味です。
お客様からのクレーム、部下からの相談といった、どの職場でも起こる可能性がある案件を、制限時間内に的確かつ迅速に、高精度で処理を行えるかどうかを測定するシミュレーション演習です。
インバスケットが注目されている理由
インバスケットは、昇格試験や人事考課で導入されていることがあります。
インバスケットでは、シミュレーション演習の中で、その職に求められるスキルや能力を模擬体験しつつ測定できます。効率よくその人の能力を測定することができるため、試験に採用されることが増えています。
また、社員の能力向上のためにもインバスケットの活用が増えています。
インバスケットで得られる5つのもの
インバスケットで得られる5つのものについて説明します。
得られる能力はもちろん他にもたくさんありますが、この記事では、問題解決力、主体性と自主性、判断力と決断力、視点の多角化、優先順位をつける力の5つを取り上げていきます。
1:問題解決力
1つ目は、問題解決力についてです。
問題解決力とは、目の前で実際に起こっている問題に対する対処だけを解決するのではなく、再び同じことが起こらないようにするなどといった本質的な問題を解決していくことです。
同じ問題であっても何度も何度も取り組むことで問題発見からの情報収集、そして対策方法を比較すること、関連性を考えること、意思決定といったプロセスをより洗練することで問題解決力に磨きがかかります。
2:主体性と自主性
2つ目は、主体性と自主性についてです。
インバスケットでは、一定の責任を負っている人物を想定して行うのが普通です。例えば、店長や営業部課長などといった、周りから判断を仰がれる立場を想定して行います。
判断を仰がれる立場ということは、自身で対応する能力が必要になります。そのうえで、会社の方針・状況に合わせて、どのようにしたら処理できるかを思考する必要があります。指示を待つのではなく、主体性と自主性をもってインバスケットをするとよいでしょう。
3:判断力と決断力
3つ目は、判断力と決断力についてです。
短時間で問題を解決するためには、もっている情報から良いと思われる処置を判断し、決断することが必要です。
職場に自分しかいないケースでは、判断と決断を自分で行うことになります。他人に判断や決断を任せているという人にとって、インバスケットは自分で判断を下す良い経験となるでしょう。
4:視点の多角化
4つ目は、視点の多角化についてです。
インバスケットでは、参加者の普段の役割とは全く違った役割を体験できます。それにより他者の理解が進み、日常の業務においても他者の視点で物事を考えることができるようになるでしょう。
他者の動きを予測・理解することで、より良い連携を生み出せます。さらに、一緒に参加している人の判断基準、案件の処理方法を実際に聞くことで、自分では考えられなかった観点に触れることもできます。
5:優先順位をつける力
5つ目は、優先順位をつける力についてです。
限られた時間内にたくさんの未処理案件を、的確に処理することは非常に重要です。初めに、自分自身がなにを優先的に考えているのかという判断軸を見つけることから始めます。
その後、その職ではなにを優先的に考えることが必要なのかを考えることで、優先順位をつける力を身につけることができます。
会社におけるインバスケットの活用
近年の日本では、労働生産人口が減少しており、多くの企業が人不足に頭を抱えています。これにより、採用競争が激しくなり、特に優秀な人材の採用においては競争が激しくなっています。
このような状況の中で、社員1人1人の労働生産性を向上させることが重要であるといわれています。
そこで、会社でインバスケットを活用する機会が増えています。ここからは、社員の能力開発、管理職の登用試験の2つについて説明します。
社員の能力開発
1つ目は、社員の能力開発についてです。
近年の日本では、労働生産人口が減少しています。そのため、社員1人1人の労働生産性を向上させる必要がでてきました。
インバスケットを活用することで、社員の能力開発を行おうという会社が増えています。
管理職の登用試験
2つ目は、管理職の登用試験についてです。
日本の労働生産性が減少していることもあり、会社にとって優秀な人材を獲得することが非常に重要なことであるといえるでしょう。
登用試験にインバスケットを採用することで優秀な人材を見抜くことができるので、インバスケットを試験で採用する会社が増えました。
インバスケットを行うポイント
次に、インバスケットを行うポイントについて紹介します。
楽しい研修で終わらないようにする、成果は参加者の能力と意欲に左右されるという2つのポイントについて説明していきます。
楽しい研修で終らないようにする
1つ目としては、楽しい研修で終わらないようにするということです。
研修をしていて楽しいといった場面があるかもしれません。確かに、楽しく研修をすることは重要であるでしょう。しかし、研修なので、しっかり学ぶ場であるといえます。
自分自身のためにも、インバスケット研修でできるだけ多くの能力を身につけ、能力を向上させることがなにより大切なことです。
成果は参加者の能力と意欲に左右される
2つ目としては、成果は参加者の能力と意欲に左右されます。
参加者によって、参加前の能力は当然1人1人異なります。
日頃からビジネスについての知識を取り入れている人は、参加前から能力があり、スムーズに研修に取り組むことができる人も多いでしょう。しかし、能力があっても意欲がない人は、大した成果を得られないことがありますので注意しましょう。
一方、参加者の中には、普段から知識を取り入れておらず、研修中においても戸惑うことがあるかもしれません。しかし、意欲があれば、しっかり能力を身につけ、向上させることができます。
インバスケット研修を有効活用しよう!
インバスケット研修は能力の発揮度を観察するトレーニングツールであり、受講者の能力を向上させるためのトレーニングをします。
インバスケット研修をすることで向上できる能力として、具体的には先述した5つの能力に加え、問題分析力や創造力、計画組織力、当事者意識、ヒューマンスキルなどといった能力があります。
インバスケット研修をすることで、会社で求められる様々な能力を向上させることが期待できます。興味がある方は、ぜひインバスケット研修に参加してみてください。