マーケティングに活用できるフレームワーク30選|活用の注意点も紹介
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マーケティングに活用できるフレームワーク30選|活用の注意点も紹介

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マーケティングに活用できるフレームワーク30選|活用の注意点も紹介

記載されている内容は2021年09月24日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

初回公開日:2021年09月24日

更新日:2022年03月03日

マーケティングに活用できるフレームワークにはどのようなものがあるのでしょうか。この記事では、マーケティングに活用できるフレームワーク30選やフレームワーク活用の注意点などを紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

マーケティングに活用できるフレームワークとは?

マーケティングに活用できるフレームワーク30選|活用の注意点も紹介
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フレームワークとは既に確立している考え方などの枠組みのことです。マーケティングに活用できるフレームワークにはさまざまな種類があり、マーケティングに重要な事象をもれなく、素早く全体を把握するために使用されます。

また、マーケティングに利用できるフレームワークには、「市場分析・戦略立案」「データ分析」「課題抽出・思考整理」「計画実行・目標達成」「消費者行動」などの種類があります。

マーケティングに活用できるフレームワーク30選

マーケティングに活用できるフレームワーク30選|活用の注意点も紹介
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企業のマーケティングプロセスで活用できるフレームワークにはさまざまな種類があります。フレームワークを適切に活用することで、ビジネスを成功へ導くこともできるでしょう。

ここではマーケティングに活用できるフレームワーク30選を紹介していきますので、どのようなフレームワークがあるのか参考にしてみてはいかがでしょうか。

市場分析・戦略立案

フレームワークの中には、マーケティングプロセスの初期の段階である市場分析やマーケティング戦略の企画、立案などに活用されるものがあります。

ここではまず、市場分析・戦略立案に活用できるマーケティングフレームワークを紹介していきます。

1:SWOT分析

SWOT分析とは、内部要因である「Strengths(自社の強み)」「Weaknesses(自社の弱み)」と、自社がコントロールできない外部要因である「Opportunities(機会)」「Threats(脅威)」という4つの要素によって事業を分類するフレームワークです。

また、これらの4つの要素をそれぞれ組み合わせることにより、自社の強みを生かして機会に活かす戦略、自社の強みを活かして脅威を除く戦略、弱みを補強して機会を活かす戦略、弱みを補強して脅威を避ける戦略などを探る方法を「クロスSWOT分析」と呼びます。

2:PEST分析

PEST分析とは、「Politics(政治)」「Economy(経済)」「Society(社会)」「Technology(技術)」の4つの視点からマクロ環境を見るフレームワークです。

これらの4つの視点で企業経営に科刑する外部環境を分析することで、自社にとってのプラスとマイナスの要因を整理していきます。PEST分析を行うことで社会全体の動きを掴み、自社がビジネスを展開する上での脅威や機会を発見することができます。

3:5F(ファイブフォース)分析

5F(ファイブフォース)分析とは、「売り手」「買い手」「競争業者」「新規参入業者」「代替品」というビジネスにおける5つの脅威を表したフレームワークです。

自社を取り巻く外部環境からの脅威を5つの分類に整理したフレームワークで、これらのバランスによって企業の収益性が決まるという理論になります。

5F分析ではこれらが自社ビジネスに対するどの程度の脅威になるのか、対抗する場合のリソースの配分はどのくらいが良いのかなどを検討することができます。

4:STP分析

STP分析とは、市場をグループごとに分割する「セグメンテーション」、優先順位を決定する「ターゲティング」、自社の商品やサービスの位置づけを行う「ポジショニング」の3つの頭文字を取ったフレームワークです。

STP分析は、自社の商品やサービスを消費者に訴求する前に実行する一連の分析事項です。STP分析は、自社のポジショニング戦略を立案するために必要となる、基本的なフレームワークとなっています。

5:4P分析

4P分析とは、「Product(製品)」「Price(価格)」「Place(流通)」「Promotion(販売促進)」という4つのPを適切に組み合わせるフレームワークです。

4P分析は企業目線で分析を行うフレームワークで、STP分析により定めたターゲットに対してビジネスの成果を実現するために行われます。4P分析では自社のビジョンとターゲットが求めているものの合致点を探ることがポイントとなります。

6:4C分析

4C分析とは、「Customer Value(顧客にとっての価値)」「Cost(顧客が費やす費用・負担)」「Convenience(顧客にとっての利便性)」「Communication(顧客とのコミュニケーション)」という4つのCを分析するフレームワークです。

前述した4Pとは反対に顧客の視点で分析を行うフレームワークとなっており、顧客の目線で商品やサービスの特徴をまとめることにより、ニーズをより深く分析することができます。4P分析と組み合わせて利用することで、企業目線、顧客目線両方での分析が行えます。

7:3C分析

3C分析とは、「Company(自社)」「Customer(市場・顧客)」「Competitor(競合)」という3つのCから自社の経営環境を分析するフレームワークです。

「自社」では自社の理念や強み、「市場・顧客」では市場規模や顧客ニーズ、「競合」では業界のポジションや競合のシェアなどを分析します。先に紹介したPEST分析がマクロ環境の分析手法であるのに対して、3C分析はミクロの環境分析手法となっています。

8:PPM分析

PPM分析とは、「市場成長率」「市場占有率(マーケットシェア)」の2つによって自社の商品やサービスを分類し、リソースの適切な投資配分を検討するためのフレームワークです。

PPM分析では、自社製品やサービスを「花形」「金のなる木」「問題児」「負け犬」の4つに分類することができます。この分析結果をもとに、経営資源の配分や競合との売上格差を把握することができるでしょう。

9:VRIO

VRIOとは、「Value(経済価値)」「Rarity(希少性)」「Imitability(模倣困難性)」「Organization(組織)」の4つの頭文字を取ったもので、市場における自社の競争優位性を確保するために用いられるフレームワークです。

VRIO分析では、企業の経営資源の観点から経済価値、希少性、模倣困難性、組織の順に分析していきます。また、その結果で自社の競争優位の状態を「競争劣位」「競争均衡」「一時的な競争優位」「持続的な競争優位」のいずれかの状態に位置づけることができます。

10:バリューチェーン

バリューチェーンとは、原材料の調達から商品やサービスが消費者の手に渡るまでの事業活動における一連の活動を、価値の連鎖(バリューチェーン)として捉えたフレームワークです。

バリューチェーンでは、原料の調達、製造、物流、販売を通して消費者の手に渡るまでの流れを価値のつながりとして表現します。

また、これらのプロセスのどこでより多くの価値が生み出されているのか、コストがかかっているプロセスはどこなのかを把握することで、自社の事業戦略やコスト削減に活かすことができます。

11:ビジネスモデルキャンパス

ビジネスモデルキャンパスとは、9つの要素によって構成された1枚のシートを使ってビジネスの構造を可視化するフレームワークです。

ビジネスモデルキャンパスでは、「顧客セグメント(CS)」「価値提案(VP)」「 チャネル(CH)」「顧客との関係(CR)」「収益の流れ(RS)」「リソース(KR)」「主要活動(KA)」「パートナー(KP)」「コスト構造(CS)」という9つの要素を使用します。

データ分析

マーケティングを行う際には、顧客データや売り上げデータなどさまざまなデータを分析することになります。そういった場合にデータ分析に活用できるフレームワークを利用すれば、効率的な分析が可能になるでしょう。

ここではデータ分析に活用できるマーケティングフレームワークを紹介していきますので、参考にしてみてください。

12:RFM分析

RFM分析とは、「Recency(直近の購買日)」「Frequency(購買頻度)」「Monetary(購買金額)」の3つの要素によって顧客をグループ分けし、分析するフレームワークです。

これらの要素で顧客をグループ分けすることにより、それぞれのグループの特性にマッチしたアプローチができるようになります。

13:デシル分析

デシル分析とは、顧客を10のグループに区切って分析を行うフレームワークです。分類に用いられるフレームワークの中でもデシル分析は特にシンプルな手法となっており、指標である購入金額順に顧客を並べ、10等分します。

また、グループごとに適したプロモーションを行うことで売り上げの向上を目指します。

14:クラスター分析

クラスター分析とは、さまざまな異なる条件が混ざったデータの中から似たもの同士でクラスターを作るデータ分析のフレームワークです。クラスター分析の手法にはさまざまな種類がありますが、大きく「階層的手法」「非階層的手法」の2つに分けることができます。

クラスター分析は膨大な量の統計データや顧客データなどを扱う際に適した分析手法となっています。

15:コホート分析

コホート分析とは、顧客を登録日、訪問日、世代といった要素によってグループ分けし、グループごとのアクセス状況や離脱率を追跡するフレームワークです。

コホート分析を活用することで、顧客が初回のアクセスから何日目に離脱しやすいのかなどを把握することが可能になります。

16:ヒューリスティック分析

ヒューリスティック分析とは、UI/UXの専門家が経験則(ヒューリスティック)によってWebサイトやアプリケーションを評価するフレームワークです。ヒューリスティック分析を行うことで、Webサイトやアプリケーションのユーザービリティ上の課題を把握することができます。

17:アトリビューション分析

アトリビューション分析とは、マーケティング効果を測定する際に成果に直接つながった接点だけでなく、間接的なコンバージョンを含めたさまざまな接点のマーケティング効果を測定するフレームワークです。

従来の効果測定手法では、直接効果が出た接点のみが評価対象とされていましたが、アトリビューション分析を行うことでコンバージョンに至るまでのすべての接点の効果を測定できます。

課題抽出・思考整理

フレームワークの中には、課題や戦略を検討する際の考え方として役立つフレームワークも多く存在しています。ここでは課題抽出・思考整理に活用できるマーケティングフレームワークを紹介していきますので、参考にしてみてください。

18:MECE

MECEとは、「Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive(漏れもなくダブリもない)」という状態を意味する言葉で、情報の漏れや重複をなくして正確な判断を行うための論理的思考のフレームワークです。

MECEを意識することによって、課題に対して適切にアプローチができるようになります。

19:As is/To be

As is/To beとは「As is(現状)」と「To be(あるべき理想の姿)」との間にあるギャップを分析するフレームワークです。問題を解決するためには、まずは現状の姿とあるべき姿を比較することが重要です。

As is/To beではそのギャップ(問題)を可視化することで、問題解決のためのアクションを導き出します。

20:5W1H

5W1Hとは情報を「When(いつ)」「Where(どこで)」「Who(誰が)」「What(何を)」「Why(何故)」「How(どのように)」という要素に分けて検討するフレームワークです。

5W1Hはマーケティングに限らず、どのような状況でも利用できる汎用性の高さが特徴です。

21:ロジックツリー

ロジックツリーとは、大きく複雑な課題をツリー上に分解していくことで小さく単純な問題にし、原因や解決策を見出すフレームワークです。

ロジックツリーを利用することで、問題の全体像を把握しやすくなり、原因や問題解決策を論理的に分析することが可能になります。

22:ピラミッドストラクチャー

ピラミッドストラクチャーとは、伝えたい結論と根拠をピラミッド状に図式化するフレームワークです。結論が論理的に正しいことを証明するためには、複数の根拠が必要になります。これを図で表現すると自然にピラミッド型の構造になるというものです。

計画実行・目標達成

フレームワークの中には実行した計画の効果を測定したり、そのことによって目標達成へ繋げたりするために効果的なフレームワークも存在しています。ここでは計画実行・目標達成に活用できるマーケティングフレームワークをご紹介します。

23:ガントチャート

ガントチャートとは、プロジェクト管理や生産管理などの工程管理に用いられるもので、スタッフやタスクごとに工程や納期を棒グラフで表したものです。

ガントチャートは段取りを項目別にまとめたもので、ガントチャートを作成することでプロジェクト全体の計画が視覚化できるようになります。

24:マンダラチャート

マンダラチャートとは、アイデアの整理や新しい発想を生み出すために用いられるフレームワークです。3×3や9×9などの枠を用意し、中央にあるマスにテーマやアイデアを書きます。

さらに周囲のマスに連想されるアイデアなどを書いていくことで、新しいアイデアのイメージを膨らませていくことができます。

25:KPT

KPTとは、プロジェクトの振り返りで用いられるフレームワークです。「Keep(良かったこと・継続すること)」と「Problem(問題点・課題)」を洗い出し、「Try(改善策)」を検討します。

KPTは後述するPDCAの「Check(評価)」の工程で活用されることもあります。

26:PDCA

PDCAとは「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Action(改善)」という4つのプロセスを通じて、業務改善を図るフレームワークです。また、これらのプロセスを繰り返すことを「PDCAサイクル」と言います。

プロジェクトは計画して実行するだけでなく、結果を評価し、問題点を改善していくことが重要です。PDCAサイクルは改善を繰り返し、業務効率の改善を生み出すために用いられるフレームワークです。

27:SMART

SMARTとは「Specific(具体的である)」「Measurable(測定可能である)」「Attainable(達成可能である)」「Result-based(成果を重視している)」「Time-oriented(期限が明確である)」という5つの要件により、適切な目標設定を行うためのフレームワークです。

SMARTを活用することで、目標設定の質を高めることができます。

消費者行動

マーケティングを行う際には、どのようなプロセスで商品が購入されるのかといった消費者行動を分析することも重要です。ここでは最後に、消費者行動に関連したマーケティングフレームワークをご紹介します。

28:AISAS

AISASとは、「Attention(注意)」「Interest(関心)」「Search(検索)」「Action(購買)」「Share(共有)」の5つの要素によってインターネット時代における消費者の購買行動を表したフレームワークです。

消費者が日常生活でインターネットを利用することが普通の現代における消費者の購買行動を表すフレームワークとなっており、商品を購入するだけでなくその感想をSNSでシェアするという特徴があります。

29:AIDMA

AIDMAとは、「Attention(注意)」「Interest(関心)」「Desire(欲求)」「Memory(記憶)」「Action(行動)」の5つの要素によって消費者がある商品を購入するまでのプロセスを表したフレームワークです。

AIDMAによって消費者の心理が5段階のどの部分にあるのかを見極めることで、最適なコミュニケーションプランを検討することができます。また、AISASはAIDMAを現代風に改良したフレームワークとなっています。

30:SIPS

SIPSは、「Sympathize(共感)」「Identify(確認)」「Participate(参加)」「Share&Spread(共有&拡散)」の4つの要素によってSNSを前提とした消費者行動プロセスを表したフレームワークです。

SNS時代における消費者行動に注目したフレームワークとなっており、他の2つのフレームワークと違って、SIPSでは「購入」をゴールにしていません。SIPSを活用することで、SNSを通じた消費者行動における各段階に適切な施策を実行することができます。

フレームワーク活用の注意点

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フレームワークは時代の変化によって適切でなくなったり、利用の仕方によってはミスリードを招いたりする可能性もあります。

そのため、フレームワークをマーケティングに利用する場合は、フレームワークが適切かどうか、より適切なフレームワークがないかどうかなどを事前に検討することが大切です。

マーケティングにフレームワークを活用しよう!

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マーケティングに活用できるフレームワークにはさまざまな種類があります。

ぜひ、この記事で紹介したマーケティングに活用できるフレームワーク30選やフレームワーク活用の注意点などを参考に、マーケティングに適切なフレームワークを利用して作業を効率化してみてください。

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