マーケティングを活用する上での基本とは?分析手法もあわせて紹介
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マーケティングを活用する上での基本とは?分析手法もあわせて紹介

記載されている内容は2021年10月28日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

初回公開日:2021年10月28日

更新日:2022年03月01日

マーケティングを活用する場合、どのようなポイントを押さえれば良いのでしょうか。本記事では、マーケティングを活用する上での基本やマーケティングで活用される分析手法、デジタルマーケティングに活用される手法などを紹介していきますので、参考にしてみてください。

企業がマーケティングを活用すべき理由

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近年、多くの企業がデータ分析を行い、マーケティング活動を実施するようになってきています。その理由としては、かつての大量生産大量販売の時代と違い、消費者の身の回りにモノが溢れるようになった昨今では、簡単にモノが売れなくなってきていることが挙げられます。

一昔前であれば不特定多数に向けたテレビCMなどのマスプロモーションが主流でしたが、現在はマーケティングを行い、多様化した消費者ニーズに合わせたアプローチを行うことが必須でしょう。

デジタルマーケティングサービスの市場規模と将来性

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デジタルマーケティングサービスの市場規模は年々拡大し続けています。2020年頃のデジタルマーケティングサービス市場であるDMP市場、MA市場の規模は551億円ほどとなっており、DMP市場が約103億6,800万円、MA市場が447億3,500万円ほどとなっています。

デジタルマーケティング市場は今後も拡大し続けることが予測されていることから、高い将来性が期待できるでしょう。

マーケティングを活用する上での5つの基本

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マーケティングという言葉は知っていても、その内容は非常に幅広いことから企業によって実施するマーケティング活動の内容はそれぞれ異なります。しかし、マーケティングを行う上で基本となるポイントは存在しているため、まずは基本を押さえておきましょう。

ここではマーケティングを活用する上での5つの基本を紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

1:市場でサービスや商品の価値を伝える

マーケティングでは市場で自社のサービスや商品の価値を伝えることが基本となります。いくら優れた商品やサービスを開発したとしても、誰もそのことを知らなければ売れることもありません。そのため、まずは多くの方に自社の商品やサービスを知ってもらうことが大切でしょう。

また、市場に自社の商品やサービスを伝える際には、その価値が消費者にわかりやすいように意識して伝えることが重要です。

2:売れる仕組みや手段を考える

マーケティングでは自社の商品やサービスが売れる仕組みを検討することが基本となります。ヒット商品や根強いファンを作るような商品は、売れるようになるまでの仕組みがすでに確立されています。

そのため、マーケティングを行う場合は売り上げを伸ばすための宣伝活動を行うことがポイントになります。

ただし、広告宣伝活動にはさまざまな種類があるため、自社の商品やサービスが売れるようになるにはどの方法を使うのが適切なのかしっかりと検討する必要があるでしょう。

3:競合や消費者需要を分析する

マーケティングでは競合企業や消費者のニーズを分析することが基本となります。市場にはさまざまな競合商品やサービスが存在しているため、競合の動向を把握することで自社の独自性を前面に押し出す必要があるでしょう。

また、競合について調査するだけでなく、市場の顧客ニーズにも対応することが必要です。そのため、市場を調査する際には多角的な視点からさまざまな可能性を探りましょう。

4:差別化を図る

マーケティングでは競合他社との差別化を図ることが基本となります。先に紹介した市場調査で競合の動向を把握したら、競合との競争から抜け出すために差別化を図ることが大切です。

競争から抜け出すことは非常に困難ではありますが、差別化に成功して顧客の心を掴むことができれば、自社商品を購入する際に他社と比較されることもなくなるでしょう。

5:新規顧客の獲得や囲い込み戦略をとる

マーケティングでは、「新規顧客をどのように獲得するか」「より多くの顧客を獲得するための囲い込み戦略を考える」が基本となります。

顧客にアプローチを行ったら、新規顧客や自社商品やサービスに興味を持っている見込み顧客が他社に流れないような施策を実施することも大切です。

そのためには、品質の良いサービスを提供し、顧客の心を掴むことが重要になるでしょう。

マーケティングで活用される6つの分析手法

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マーケティングを行う際にはさまざまなデータを分析することになります。また、データ分析を行う際にはすでに確立されている分析手法を用いることで、効率よくデータを分析していくことができます。

ここではマーケティングで活用される6つの分析手法を紹介していきますので、参考にしてみてください。

1:STP分析について

STP分析とは、「Segmentation(市場を細分化する)」「Targeting(狙う市場を決定する)「Positioning(自社の立ち位置を明確にする)」の頭文字を取ったもので、自社商品やサービスのターゲットを把握するために用いられる分析手法となります。

STP分析はマーケティングプロセスにおける戦略立案のフェーズで用いられます。

ターゲティングについて

ターゲティングでは、細分化した各グループの中から自社の商品やサービスと最も相性が良いターゲット設定を行います。ターゲティングは自社製品やサービスの特徴を踏まえて、アプローチすべきグループを絞り込んでいく工程となります。

ターゲティングを行うことで、相性の良いターゲットに対して限られた資源を活用して効率的なアプローチが行えるようになるでしょう。

セグメンテーションについて

セグメンテーションでは、市場に存在している不特定多数の顧客をさまざまな軸で分類し、属性ごとにグループ分けします。

セグメンテーションはターゲティングの前に行う作業で、年齢や性別などの人口動態変数、住んでいる地域などの地理的変数、ライフスタイルなどの社会心理的変数、購買回数や知識の有無などの行動変数といった基準を使用して市場を細分化していきます。

ポジショニングについて

ポジショニングとは、ターゲットに対する自社のポジションなどを比較し、立ち位置を掴むことです。市場での自社や自社の商品、サービスがどのように位置づけられるのか、位置づけられるべき立ち位置などを検討します。

ポジショニングによって同業他社と自社を比較して分析することにより、ターゲットとするセグメントで自社の強みが発揮できるか見極められるようになります。

また、ポジショニングを行う際にはターゲットが重要視する2軸によって業界を分析する「ポジショニングマップ」を使用するケースが多いでしょう。

2:3C分析について

3C分析とは、「顧客(Consumer)」「競合(Competitor)」「自社(Company)」という3つの観点から経営環境を分析するフレームワークです。3C分析では自社を取り巻く競争環境を把握することができるため、企業としての戦略を立案するのに適しています。

また、3C分析では客観的な事実を収集し、プラス、マイナスの両面から分析することが重要です。

3:PEST分析について

PEST分析とは、「政治的要因(Politics)」「経済的要因(Economics)」「社会的要因(Society)」「技術的要因(Technology)」という4つのマクロ環境で自社が受ける影響を分析するフレームワークです。

PEST分析は企業経営に影響を与えるマクロ環境について分析するもので、大局的な見地から社会の動向を把握することができます。

4:バリューチェーン分析について

バリューチェーン分析とは、原材料の調達から製造、物流、販売を通して消費者の手に渡るまでの事業活動の一連のプロセスを「価値の連鎖」として捉えるフレームワークです。

バリューチェーン分析では、プロセスのどの部分で競合に優位性を持つ付加価値が生み出されているのか、コストがかかっているプロセスはどこなのかを把握することができ、競合との差別化ポイントを抽出することができます。

5:4P分析について

4P分析とは、「製品(Product)」「価格(Price)」「流通(Place)」「プロモーション(Promotion)」の4つのPから分析を行うフレームワークです。

4P分析はマーケティング戦略に必須の4つの視点を組み合わせて戦略を練るための手法となっており、企業の目線で考えるフレームワークとなっています。

6:SWOT分析について

SWOT分析とは、内部環境である「自社の強み(Strength)」「自社の弱み(Weakness)」と外部環境である「機会(Opportunity)」「脅威(Threat)」の4つの観点によって自社の強みや弱み、市場に潜むリスクや可能性を分析するフレームワークです。

これら4つの要素を洗い出すことにより、自社の強みを生かして脅威に打ち勝つ戦略や、自社の弱みを補強して機会を活かす戦略などを検討することができます。

デジタルマーケティングに活用される手法13個

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デジタルマーケティングとは、名前のとおりデジタル化できる情報を利用したマーケティングのことです。近年では、オフラインのマーケティングよりもデジタルマーケティングに力を入れている企業も多いでしょう。

ここではデジタルマーケティングに活用される手法13個を紹介していきますので、参考にしてみてください。

1:SNSマーケティングについて

SNSマーケティングとは、TwitterやFacebook、LINE、InstagramなどのSNSを使用するデジタルマーケティング手法です。双方向性のコミュニケーションが可能なSNSを活用することで、自社商品やサービスの認知を促進し、ブランド力を向上します。

近年ではSNSを活用して情報収集を行うユーザーが非常に増えていることもあり、SNSマーケティングを行う企業も増加しています。

2:Webマーケティングについて

Webマーケティングとは、Webサイトを使用したデジタルマーケティング手法です。

Webマーケティングとデジタルマーケティングが混同されているケースもありますが、デジタルマーケティングがオンライン全般のマーケティングであるのに対して、WebマーケティングはWebサイトに限定しているという違いがあります。

WebマーケティングにはSEOやコンテンツマーケティング、アフィリエイト広告などが含まれます。

3:コンテンツマーケティングについて

コンテンツマーケティングとは、顧客に対して価値のあるコンテンツを発信するデジタルマーケティング手法です。継続的にコンテンツを発信することにより、見込み顧客のニーズを育成し、購入へと繋げ、最終的にはファンへと育て上げることを目指します。

4:動画マーケティングについて

動画マーケティングとはYouTubeなどの動画コンテンツを活用したデジタルマーケティング手法です。動画コンテンツはテキストや画像だけの情報よりも伝えられる情報量が多いため、効率的に自社商品やサービスの情報をユーザーに伝えることが可能になります。

近年ではYouTubeやInstagramなどの動画を配信できるプラットフォームが普及したことにより、動画マーケティングが注目されるようになってきています。

5:メールマーケティングについて

メールマーケティングとは、見込み顧客や既存の顧客などのアドレスに対してメールを送ってコミュニケーションを取るデジタルマーケティング手法です。

デジタルマーケティングの中でも顧客に近いマーケティング手法となっており、オウンドメディアなどと比較するとコストがかからず導入もしやすいというメリットがあります。

また、顧客のアドレスへ直接自社商品やサービスに関する情報を送ることができることから、高い効果が期待できます。

6:SEOマーケティングについて

SEOマーケティングとは、検索エンジン最適化によって検索エンジンからの流入を増やすデジタルマーケティング手法です。いくら優良なWebサイトであっても、顧客が自分からサイトを訪問してくれるというわけではありません。

そのため、SEOマーケティングによって、Googleなどで特定のキーワードで検索が行われた際に自社サイトが検索順位上位に表示されるようにする必要があるでしょう。

7:O2Oマーケティングについて

O2Oマーケティングとは「Online to Offline Marketing」を略した言葉で、オンラインでの活動をオフラインの集客や購買に繋げたり、オフラインでの集客によってオンラインでの購買に繋げたりするデジタルマーケティング手法です。

実店舗や自社サイト、ECサイトなどさまざまなチャネルを連携するマーケティング手法となっています。

8:アプリマーケティングについて

アプリマーケティングとはスマホアプリを使って顧客とコミュニケーションを取るデジタルマーケティング手法です。スマホが多くの消費者に普及した現代では、アプリを活用したマーケティングも積極的に行われています。

9:Pay Per Clickについて

Pay Per Clickとはクリックすることによって広告費が発生する広告のことです。「PPC広告」と呼ばれることも多く、広告をクリックする人=興味を持った人からのアクセスに対して広告費を支払うことから、費用の無駄を抑えることができます。

10:IoT活用について

デジタルマーケティングではIoTが活用される事例も多々あります。

IoTとは「モノのインターネット化」のことで、たとえば自動販売機や商品のタグ、センサーにIoTを取り入れることで、顧客の購買行動をデータとして自動的に収集し、マーケティングに活用することも可能になります。

11:バナー広告について

バナー広告とはWeb画面上に設置される画像、動画広告のことです。バナー広告が表示される場所はさまざまで、検索エンジンのトップページなどの目立つ場所に配置されているケースも多いでしょう。

また、バナー広告の費用形態にはクリック型やインプレッション型、成果報酬型、月額保証型などさまざまなタイプがあります。

12:リスティング広告について

リスティング広告とは、ユーザーが検索したキーワードに連動して掲載される広告のことです。検索エンジンの結果と連動することから、ユーザーが興味を持っている内容に合わせて広告を配信することができます。

また、リスティング広告もクリックすることによって広告費用が発生することからPay Per Clickと呼ばれることもあります。

13:アフィリエイト広告について

アフィリエイト広告とは、アフィリエイターが保有するサイトやブログなどに設置してもらう広告のことです。アフィリエイト広告を通してユーザーが商品を購入した場合に報酬を支払う成果報酬型の広告となっています。

マーケティングを活用する基本をおさえよう

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マーケティングを活用する場合は5つの基本を知っておくことが重要です。

ぜひ本記事で紹介したマーケティングを活用する上での基本やマーケティングで活用される分析手法、デジタルマーケティングに活用される手法などを参考に、自社のマーケティング活動に活かしてみてはいかがでしょうか。

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