SWOT分析を活用する目的とは?ポイントや行う時のステップもあわせて紹介
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初回公開日:2021年12月27日
更新日:2022年03月01日
SWOT分析とは?
SWOT分析とは、企業や事業などの組織を分析し、主に経営戦略や事業分析を行う時に活用される手法です。
SWOTは「スウォット」または「スウット」と読まれ、組織の現状を知るための要素を表しています。
Sはstrength(強み)、WはWeakness(弱み)、OはOpportunity(機会)、TはThreat(脅威)をそれぞれ企業やその自社製品、内部環境や外部環境の中の要素として表しています。
SWOT分析を活用する目的とは?
SWOT分析を活用することで、組織の現状の問題点や強みなどを把握することで分析が可能になり、さらに方針や施策を考えることを可能にします。
事業の現状を分析することで理解を深め、それまで整理されてこなかった漠然とした問題への明確な改善策などを提案することを可能にする手法です。
そのため、swot分析を使って自社の環境や自社製品の強みや弱み、それらに影響を与える外部のチャンスとなる要素、脅威となる要素などを知ることができます。
SWOT分析を活用する際の5つのポイント
SWOT分析を効果的に活用するためには、ポイントを理解しておくことも大切です。何のために行うのか、また、分析することによって得られるメリットやデメリットなど、いくつかのポイントを確認しておくことで効率的な活用を可能にします。
ここでは、SWOT分析を活用する際のポイントを5つ紹介します。
- SWOT分析を行うための目的を明確にする
- 前提条件を確認しておく
- 分析を行う前に仮説を立てる
- 分析のメリット・デメリットを把握しておく
- 様々な視点を持ったメンバーで行う
1:SWOT分析を行うための目的を明確にする
何のためにSWOT分析を行うのかをはっきりとさせ、目的や目標を明確にすることで、効果的なSWOT分析が可能になるでしょう。
目的が曖昧だと、成果の出方もはっきりしなくなってしまいます。「どの程度の効果を目指すのか」をしっかり定めることによって、具体的な戦略を立てることが可能になります。
例えば、売上高の向上を目指す場合なども、明確な目標数値を設定することで、事業計画が立てやすくなるでしょう。
2:前提条件を確認しておく
明確な事業計画を施策するためには、前提条件の確認も必要です。前提条件がはっきりとしていないと、分析結果が目的からぶれてしまうからです。
例えば、外部環境を分析する場合であれば競合会社はどこで、どのような目標を掲げているのかなどの前提条件を把握していなければ、事業戦略を立てる際に自社の目標設定をする場合にも曖昧になってしまうでしょう。
3:分析を行う前に仮説を立てる
仮説を立てるために、SWOT分析をもととなる図表に落とし込んでから仮説を立ててみると、効果的な戦略の構築が可能になります。
SWOT分析事例として、強み(S)と弱み(W)の部分であれば、立地やスタッフ、製品の素材、料金、時間的な問題など、様々な観点から比較することである仮説を立てて検証ができます。こうした仮説を立てることで、数値による可視化や正確な分析が可能となるでしょう。
4:分析のメリット・デメリットを把握しておく
効果的に使うことでビジネスチャンスを広げられるSWOT分析ですが、メリットと共にデメリットもあります。
全体像の客観的な理解が可能になり、社員間での共通の理解や意志の統一ができるというメリットがあります。その反面、内部環境の分類が極端になりがちな部分や分析しづらい中間的な部分には、SWOT分析が困難なケースがあるというのも特徴です。
5:様々な視点を持ったメンバーで行う
SWOTの内容である、「強み」「弱み」「機会」「脅威」をもれなく把握するためには、様々なメンバーの意見や考えを交えて議論を行うことが大切です。
例えば、経営層、営業職、技術職など、業種の異なるメンバーによる議論であれば、多角的な観点からの問題点の洗い出しが可能になります。
SWOT分析を行う4つのステップ
SWOT分析のやり方では4つのステップを順番に追っていく方法が効果的です。
以下で紹介する4つの方法を順番に検証していくことで、企業の問題点や長所、外部環境を正確に検証することが可能になります。
- 外部環境分析(脅威・機会)を行う
- 内部環境分析(強み・弱み)を行う
- SWOT分析の各要素のクロス分析を行う
- クロス分析をもとに今後の戦略・計画を検討する
1:外部環境分析(脅威・機会)を行う
まずは市場や社会状況などを読み解く、脅威(T)や機会(O)である競合会社の状況や景気・経済の状況などの外部環境を検証していきましょう。
具体的なSWOT分析の例として、機会であれば、エリア内に競合店舗がないなどのチャンスとなる部分をチェックします。
脅威であれば、売上や需要の減少といった部分をチェックすることになります。
2:内部環境分析(強み・弱み)を行う
次に内部環境のS(強み)とW(弱み)の分析を行ってみましょう。例えば、商品の価格や品質、立地条件やサービスの他、サービスや技術力が検証項目にあたります。
具体的には、アクセスの良い立地である、高品質な素材を使った商品を扱っている、などの強みの部分をチェックすることです。
弱みであれば、高品質の反面、料金が高くなっているなど、弱みとなる部分をチェックします。
3:SWOT分析の各要素のクロス分析を行う
クロス分析とは、SWOTの要素を掛け合わせて検証を行う方法です。
例えば、強み×機会、弱み×機会のような形で要素を交差させて分析します。強み×機会は、機会を最大限に活かす方法を、弱み×機会は、機会を弱みによって逃がすことのない方法を考えることにつながるということです。
クロス分析には他にも脅威×強みや脅威×弱みがあり、全部で4種類の組み合わせで考えることができます。
4:クロス分析をもとに今後の戦略・計画を検討する
最終段階として、SWOTの内容を表にまとめ、クロス分析して目的達成のための戦略や計画を考えましょう。
クロス分析の4つの組み合わせを駆使して具体的な課題や目標に対して、強みは活かし、弱みは補強します。また機会を活かし、脅威を避ける戦術や計画を検討していきます。
SWOT分析を正しく理解して上手に活用しよう
SWOT分析の基本的な部分を正しく理解すれば、経営戦略や計画立案など、効果的に活用することが可能になります。是非、効果的に取り入れて新たなビジネスチャンスの獲得に活かしてみましょう。