4P分析の具体的な7つの事例|マーケティングに活用するポイントも紹介
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初回公開日:2021年12月27日
更新日:2022年03月01日
マーケティングにおける4P分析って何?
4P分析は、Product(製品)Price(価格)、Place(流通)Promotion(プロモーション)の4つの頭文字からなる用語です。
この4P分析をマーケティングに取り入れると、自社の商品やサービスを分析するときや、新しい商品やサービスを企画開発するときに活用できます。さらに、競合他社と比較する際にも活用できるため、より効果的に成果が得られるでしょう。
4P分析の目的
4P分析は、顧客に提供するための道筋を明確にすることを目的としています。そのため、どういった商品をどのくらいの価格で、どういった経路で市場に出し、どの方法で情報を伝えるのかを明確にしなければなりません。
サービス業だけでなく、様々な業種にも積極的に取り入れることで、より効果的に顧客獲得に繋げられるでしょう。
【商品や企業に学ぶ】4P分析の具体的な7つの事例
ここからは、企業や商品に対して4Pをうまく取り入れたことで、顧客獲得に繋がった事例を7つ紹介していきます。
健康食品を取り扱う企業やファッションブランドなど、様々なジャンルで紹介していきます。ぜひ自分の環境に近い事例を参考に、うまく4Pを取り入れてみましょう。
1:人気コーヒーチェーン店
人気コーヒーチェーン店は、Product(製品)とPromotion(プロモーション)に独自の戦略で取り入れたことで、顧客獲得に成功しました。
店舗を「サード・プレイス」として居心地の良い環境として提供したり、CM広告を利用せず利用者のSNSや店頭の看板などで認知度を高めたりしたことが、他店との差別化に繋がった事例です。
2:プライベートトレーニングジム
プライベートトレーニングジムも、Product(製品)と、Promotion(プロモーション)に力を入れたことで、顧客獲得に成功しました。
印象的な音楽と有名人を起用することで知名度を向上させました。マンツーマンでトレーニングできることに加えて食事管理もしてくれるという新しいコンセプトが、なかなかダイエットが成功しない消費者のニーズに応えたためでしょう。
3:人気ファストファッションブランド
人気ファストファッションブランドでは、主にProduct(製品)とPrice(価格)、Place(流通)を取り入れたことで顧客獲得しています。
高級ブランドに手が出せない人や層をターゲットに、高級ブランドの類似品を低価格で提供しました。世界中の工場で製造し海運することで生産・輸送コストの削減に成功しました。
4:エイジングケア用基礎化粧品ブランド
エイジングケア用基礎化粧品ブランドは、Promotion(プロモーション)とPlace(流通)から、顧客を獲得しています。
CM広告だけでなく折り込みチラシなどを使うことで見込み客の獲得に繋げました。さらには肌悩みについてオペレーターがアドバイスしてくれるため、長年肌悩みがある人などが安心して使用できることも顧客獲得に繋がっているでしょう。
5:特定保健用食品として有名な緑茶
特定保健用食品として有名な緑茶は、4Pの全項目において様々な工夫を凝らし顧客獲得に繋げました。
まずは、公的に健康食品であるという許可が下りたものをProduct(製品)として使用し、Price(価格)は高めであっても商品がターゲット層に響くことを予測して販売しました。
さらには、誰しもが手に取りやすいPlace(流通)場所に販売を限定したことで、利用客の目にとまり、販売場所を限定していてもPromotion(プロモーション)には力を入れたことが、販売促進に大きく繋がったのでしょう。
6:メガネ型拡大鏡
メガネ型拡大鏡は、Promotion(プロモーション)に力を入れたことで知名度を上げ、各ターゲット層の気持ちに寄り添ったことで顧客獲得に繋げました。
主にターゲット層に近い年代の有名人をCM広告で起用し、CM広告だけでなく電車広告も大量に展開させたことで、来店数アップに繋がった事例です。
7:人気旅行列車
人気旅行列車を運営する企業ではProduct(製品)とPrice(価格)によって、顧客獲得に繋げました。
今まで移動手段としてしか考えられていなかった列車を高級感あふれるデザインにしたりなど新しいブランドを確立し、豪華さや高級感が相乗効果となったことで新しい価値を見出しました。
マーケティングにおいて4P分析を活用するポイント4つ
ここまで様々な企業の事例を紹介してきましたが、ただ4P分析を取り入れるだけでは顧客獲得には繋がりにくいでしょう。
ここからは、4P分析を活用するためのポイントを紹介します。4P分析のポイントについて知り、顧客獲得に繋げられるようにしましょう。
- ターゲティングをしっかりと行う
- 4つのPを関連付けて分析する
- 定期的に効果測定し戦略を見直す
- 4つのP内でシナジー効果を狙った戦略をうつ
1:ターゲティングをしっかりと行う
製品を売り出すうえでどの顧客をターゲットにするかによって、製品の価格や流通などが明確になります。
他にも、ターゲット層に合わせた方法の広告媒体を決めることで、より重点的にターゲット層に見てもらえるでしょう。
例えば、若い世代をターゲットにするのであれば、SNSを使った広告や電車の広告に力を入れてみるなどです。ターゲット層に合った方法で取り入れることで、より効果的に顧客獲得に繋げられるでしょう。
2:4つのPを関連付けて分析する
マーケティングをしていくなかで、1つのPの要素のみを考えて取り入れても、4P分析の効果は発揮されません。
4つのPを関連付けて分析することに加え、各要素間で整合性がないと活用できたことにはなりません。製品に対しての価格が妥当か、なども大切なポイントになります。
3:定期的に効果測定し戦略を見直す
4P分析をうまく活用するためには、定期的に戦略を見直す必要があります。商品構成や価格帯、競合、購入ニーズに合わせて流通経路を見直すことも大切なポイントです。
また、ターゲット層に合わせてプロモーションも徐々に変えなければならない場合もあります。
4:4つのP内でシナジー効果を狙った戦略をうつ
シナジー効果とは、様々な企業や事業部門が一緒になることで得られる相乗効果のことを言います。
4つのP内でシナジー効果を狙うことで、それぞれの効果がさらに発揮されるでしょう。共同運営や業務提携などが一般的な代表例です。
4P分析と関連性の高い3つのフレームワーク
4P分析以外にも、マーケティング戦略にはいくつかのフレームワークが存在します。ここでは、4P分析と関連性の高いフレームワークを3つ紹介していきます。
どのフレームワークをどういったときに活用すれば良いのか、確認しましょう。
- 自社の環境を把握するための3C分析
- サービス業に適用しやすい7P分析
- 4Pと対となる関係の4C分析
1:自社の環境を把握するための3C分析
3C分析は、競合や自社の市場環境、顧客のニーズを把握するためのフレームワークです。3C分析を活用することで、どのように事業展開させれば顧客や市場が求めているものに合致し、他社といかに差別化できるかが分かります。
自社の良い点と悪い点も洗い流せるため、自社の環境を把握するために取り入れたいフレームワークと言えます。
2:サービス業に適用しやすい7P分析
4P分析にさらに3つのPを加えたものを、7P分析と言います。
4P分析は目に見えるものに対する手法ですが、7P分析には物理的環境やサービスプロセス、サービスを提供するスタッフが含まれます。サービス業に適用しやすいフレームワークにと言えるでしょう。
3:4Pと対となる関係の4C分析
4C分析は、自社の製品やサービスを顧客目線に立って分析する方法です。4P分析が企業目線に立って分析する手法のため、対となっていることが分かるでしょう。
活用する際に4P分析と4C分析を掛け合わせることで、より深く分析できます。
4P分析の具体的な事例について知ろう
ここまでマーケティングにおける4P分析についてや、様々な企業や商品の事例について紹介しました。他企業の活用例を知ることで、4P分析についてより具体的に理解できるでしょう。
この記事を参考に4P分析についてや4P分析に関連性のあるフレームワークについて知り、顧客獲得に繋げましょう。