マーケティングリサーチの手法とは?段階や目的別の使い分けについても解説
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初回公開日:2022年02月01日
更新日:2022年03月01日
そもそもマーケティングリサーチとは?
マーケティングリサーチとは、マーケティング活動で発生する課題についてデータを収集し、分析することです。
マーケティングリサーチを行うことによって、消費者のニーズをより正確に把握できるようになるため、マーケティング目標を達成するために最適な戦略を立案し、実行することができるようになります。
また、消費者にとっても満足度の高いマーケティング活動が行えるようになるでしょう。
マーケティングリサーチの3つの手法
マーケティングリサーチには「定性調査」「定量調査」「ニューマーケティングリサーチ」などの種類があります。マーケティングリサーチを実施する場合は、目的を達成するために必要なデータを収集するために、これらの手法を適切に使い分けることが大切です。
ここでは、マーケティングリサーチの3つの手法について解説していきますので、参考にしてみてください。
- 定性調査
- 定量調査
- ニューマーケティングリサーチ
1:定性調査
定性調査とは、調査対象者の行動や言動、状況といった質的データを収集する調査のことです。
定量調査によって収集されるデータは数値で表現することができますが、定性調査によって収集されるデータは数値で表現することができません。定性調査の手法としては、グループインタビューやデプスインタビューなどが代表的です。
定性調査は商品やサービスに関する情報の深堀や、仮説立案を目的としてよく用いられています。
2:定量調査
定量調査とは、数値によって結果を表すことができる量的データを収集する調査のことです。定量調査を行う際には、アンケートの結果を割合によって表すことができるように設計する必要があります。
定性調査の手法としては、インターネット調査や郵送調査、訪問調査、会場調査、ホームユーステストなどさまざまな種類があります。
定量調査は商品やサービスの実態把握などで用いられることが多い手法です。
3:ニューマーケティングリサーチ
ニューマーケティングリサーチとは、デジタル時代に新しく登場した調査のことです。近年では、大量のデータ収集が可能になったことや、SNSが普及したことから、さまざまな調査手法が登場しています。
ニューマーケティングリサーチの調査方法としては、モバイル定量、モバイル定性、モバイル・エスノグラフィー、MROC、ソーシャルメディア分析、ビッグデータ分析などの種類があります。
マーケティングの6段階と適切な手法
マーケティング活動は、「企業の環境分析」「商品のコンセプト調査」などの6段階に分類されます。
また、それぞれの段階には一般的によく用いられる手法が存在しています。ここでは、マーケティングの6段階と各段階における適切な手法について解説していきますので、参考にしてみてください。
- 企業の環境分析
- 商品のコンセプト調査
- 戦略を練るための調査
- ブランディング調査
- マーケティングミックス分析
- マーケットリサーチ
1:企業の環境分析
マーケティングリサーチでは、まずは企業の環境分析を行う必要があります。企業の環境分析でよく用いられるのは、「3C分析」と「SWOT分析」です。
「3C分析」は、「Company(自社)」「Customer(顧客)」「Competitor(競合他社)」の3つの関係について分析します。
「SWOT分析」は、内部環境である「Strength(強み)」「Weakness(弱み)」と外部環境である「Opportunity(機会)」「Threat(脅威)」を分析する手法です。
2:商品のコンセプト調査
企業が属している市場環境について調査を行ったら、商品のコンセプトに関する調査を進める段階に入ります。どのような商品でビジネスを進めていくのか、既存の商品の改善方法についてなどの調査を行いましょう。
商品のコンセプト調査では前述の環境分析をベースに市場のニーズを確認し、新しいアイデアを加えることによって実際に提供できる商品の分析を行い、商品コンセプトを固めていきます。
具体的な調査手法としては、インタビューやSNS調査、会場テスト、ホームユーステストなどがあります。
3:戦略を練るための調査
自社の市場でのポジショニングを決定し、コンセプトの具体化へ向けた戦略を練るための調査を行う段階です。戦略策定での調査では、市場調査や競合調査、アンケートなどの調査を実施します。
4:ブランディング調査
自社のプランドやシンボルを設置するためのブランディング調査を行います。ここでは、競合他社のブランディング調査を行うことはもちろん、自社のブランドや商品を踏まえたうえで新しいブランドを構築するのか既存ブランドを修正するのかなども決定していきましょう。
ブランディング調査では、オフィステストやヒアリング、アンケート調査などを行います。
5:マーケティングミックス分析
マーケティングミックス分析では、「Product(製品)」「Price(価格)」「Place(流通)」「Promotion(販売促進)」の4つを決定します。
実際に商品を提供するために、商品の最終的なデザインやパッケージ、価格、流通経路、広告宣伝の経路などを決定していきましょう。マーケティングミックス分析では、アンケート、インタビュー、会場調査、観察調査などを実施します。
6:マーケットリサーチ
マーケットリサーチではこれまでの調査に対する追加調査や、想定通りに進んでいるかどうか確認するための調査を実施します。
具体的な調査手法としては、ヒアリング調査やアンケート調査、インタビューなどを行っていくことになるでしょう。
目的で選ぶ適切なマーケティングリサーチ
リサーチを行う目的は、探索・実態把握・成果測定・因果関係の発見などに分類することができます。マーケティングリサーチでは、こうした目的に合わせて適切な調査手法を選ぶことが大切です。
たとえば、探索を目的とする場合はグループインタビューやデプスインタビュー、実態把握を目的とする場合は定量調査やオフィステスト、会場テスト、ホームユーステストを用いることが多いでしょう。また、因果関係の発見を目的とする場合は実験計画法などがあります。
マーケティングリサーチの基本的な手順とは?
マーケティングリサーチの基本的な手順は、「企画」「設計」「実施・調査」「分析」「レポート作成」「提案」です。
まずは自社の課題を明確にして企画を行い、適切な調査手法を選択して調査設計を行いましょう。その後、調査を実施してデータ分析を行い、分析結果をレポートにして、自社の取るべき行動の提案を行います。
マーケティングリサーチの手法を正しく理解しよう
マーケティングリサーチとは、マーケティング課題に関連したデータを収集し、分析することです。
本記事を参考に、マーケティングリサーチの手法について理解を深め、課題解決のために活用してみてはいかがでしょうか。