主なIRの種類6選とは?投資家向けの情報発信だけじゃないそれぞれの意味を解説
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主なIRの種類6選とは?投資家向けの情報発信だけじゃないそれぞれの意味を解説

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主なIRの種類6選とは?投資家向けの情報発信だけじゃないそれぞれの意味を解説

記載されている内容は2021年07月19日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

初回公開日:2021年07月19日

更新日:2021年07月19日

IRという言葉には複数の意味があるため、どのような意味で使われているのかを正しく見分ける必要があります。この記事では、IRの意味や見分け方を始め、IRの特徴などについて解説しています。IRについて知りたい方は参考にしてください。

IRは分野によって意味が違う

主なIRの種類6選とは?投資家向けの情報発信だけじゃないそれぞれの意味を解説
※画像はイメージです

ビジネスの現場などで、IRという言葉を耳にするという方も多いのではないでしょうか。IRは、複数の意味を持つ言葉で、使われる場面によっては全く異なるものを指します。

例えば、投資の分野では投資家向けの広報のことをIRと呼び、観光業などの分野ではホテルやカジノなどを統合した統合型リゾートのことをIRと呼んでいます。

このように、IRという言葉は、分野によって意味が異なります。

主なIRの意味6選

ビジネスの現場においては、相手に正しく情報を伝えるためにも、IRにどのような意味があるのかを知って適切に使い分けることが大切です。

ここでは、主なIRの意味を6つ紹介していきます。主なIRの意味には、投資家向けの広報、統合型リゾート整備推進法、大学の部署、赤外線の略称、情報検索、航空分野の国名コードがあります。

1:投資家向けの広報

主なIRの意味の1つめは、投資家向けの広報です。

投資分野におけるIRはInvestor Relationsの略で、企業が株主や投資家に向けて財務状況や業績などの情報を発信する広報のことを意味します。

株主や投資家は投資先を決めるために企業の情報収集が必要で、IRを通じて企業の情報を収集し、財務状況などから将来性を判断してどの企業に投資するのかを判断しています。

企業側は「IR活動」

企業側の視点では、IRによって投資家に情報を発信することをIR活動と呼んでいます。投資家向けの企業の広報活動のこともIRと呼びますが、他の意味のIRと区別するために企業側の広報活動のことをIR活動といいます。

株式を上場している企業の多くは投資家に対して信用できる企業だと印象付けるために、ホームページ上での情報開示や資料の送付、自社の活動の説明会や施設見学などのIR活動を実施しています。

2:統合型リゾート整備推進法

主なIRの意味の2つめは、統合型リゾート整備推進法です。正式には「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」といいます。

観光業におけるIRは本来、カジノやホテル、ショッピングモールや展示会場などの施設を統合した統合型リゾートの意味で使われていました。

カジノやリゾート施設のあり方の見直しなどによって、統合型リゾート整備推進法(IR推進法)の法律案が提出されてからは、統合型リゾート整備推進法のこともIRと呼ぶようになりました。

出典:特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案|衆議院
参照:https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g18501029.htm

3:大学の部署

主なIRの意味の3つめは、大学の部署です。

大学内におけるIRはInstitutional Researchの略で、大学経営や学生の学習成果、教授の研究成果などのデータを収集して分析し大学運営で活用するための部署です。

年度別の成績推移などを分析して、適切なカリキュラムを組むための参考にしたり、退学者のデータを収集して退学の可能性がある学生をケアする際の参考にしたりなどして、データを活用しています。

4:赤外線の略称

主なIRの意味の4つめは、赤外線の略称です。

赤外線は、目に見えない領域の波長の光線で赤い可視光線の外側に波長があります。英語で
は赤より下という意味のInfra redから、Infrared raysという名前が付けられました。

赤外線はInfrared raysという英語を略してIRと呼ばれ、赤外線を利用した製品などにIRという名前が付けられることもあります。

医療機器でも使われる

赤外線は、医療機器にも使用されています。

赤外線が物質に吸収されると分子の熱運動が発生し、物質の温度を上昇させる効果があるため、温熱作用を利用して患部を治療するような医療器具などにも使用されています。

赤外線を利用した医療器具は赤外線を患部に当てることで体を温め、さまざまな症状を取り除くために使用されます。

出典:【光線治療器】とは?|一般社団法人 日本ホームヘルス機器協会
参照:https://www.hapi.or.jp/dictionary/kousen.html

5:情報検索

主なIRの意味の5つめは、情報検索です。

情報検索のことを英語でInfomation Retrievalといい、略してIRと呼ぶこともあります。特に大量の情報の中から必要な情報を探し出すことに対して使います。

情報検索におけるIRは、素早いデータの処理が可能なコンピューターシステムと相性が良く、検索エンジンなどのツールの発達によって、急速な発展を遂げています。

6:航空分野の国名コード

主なIRの意味の6つめは、航空分野の国名コードです。

空港では飛行機の目的地やどこから来た飛行機なのかをわかりやすくするために、ISOの国際規格に則って、アルファベット2文字で国名を表記しています。国名コードがわからない場合には、ハイフン(-)で表記されています。

航空分野の国名コードで使われているIRは、イランのことを指しています。

出典:ISO国名コード一覧|株式会社ゆうちょ銀行
参照:https://www.jp-bank.japanpost.jp/kojin/sokin/kokusou/pdf/isocountrycodes.pdf

広報活動におけるIRの特徴4つ

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※画像はイメージです

1つの単語で複数の意味を持つIRという言葉は、投資家向けの広報活動としての意味でよく使われます。ここでは、広報活動におけるIRの特徴を4つ紹介していきます。

広報活動におけるIRの特徴に、目的は投資家と企業の信頼関係構築、セミナーやWebサイトで開示される、場合によってはリスクも開示する、PRとの違いがあります。

1:目的は投資家と企業の信頼関係構築

広報活動におけるIRの特徴の1つめは、目的は投資家と企業の信頼関係構築であることです。投資家が投資先を選ぶ際には、投資先の企業が信頼できるかどうかを判断するために、企業に関するさまざまな情報を収集します。

IRは、経営状況や財務状況、経営のビジョンや今後の経営戦略など、投資家が投資先を判断するために必要なあらゆる情報を開示し、投資家と企業の信頼関係を構築することを目的としています。

2:セミナーやWebサイトで開示される

広報活動におけるIRの特徴の2つめは、セミナーやWebサイトで開示されることです。

IRの情報は企業が主催する各種説明会などのセミナーや、企業の公式Webサイトなどで開示されていて、多くの投資家が情報を入手できるように配慮されています。

特に近年では、個人投資家の存在が大きくなっていて、リモートでの説明会を開催するなどして、個人投資家向けのIR活動に力を入れる企業も増えています。

3:場合によってはリスクも開示する

広報活動におけるIRの特徴の3つめは、場合によってはリスクも開示することです。

IRの目的は企業と投資家の信頼関係を構築することですが、企業のポジティブな情報だけを開示していると、投資家が不信感を抱いてしまいうまく信頼関係を築けない可能性があります。

業績が不振に陥ったりした際には、投資家からの信頼を勝ち取るためにも、業績不振の理由や要因の説明と共に投資によるリスクも開示することが大切です。

IRを参考にする就活生もいる

広報活動におけるIRを参考にして、企業研究などに役立てる就活生もいます。

就活の際に、OB・OG訪問や企業のWebサイトの採用ページなどを利用する場合、少なからず人の主観が入り混じってしまい企業像が曖昧になってしまう可能性があります。

IRにて開示している情報は信頼性の高い客観的なデータで示されているため、主観だけではなく、データからどのような企業なのかを客観的に判断するための判断材料として就活に役立てられています。

4:PRとの違い

広報活動におけるIRの特徴の4つめは、PRとの違いです。

投資家に向けた広報活動としてのIRは、ポジティブな情報だけでなくネガティブな情報も開示することで、投資家と企業の信頼関係構築を目的としています。

一方でPRは投資家だけでなく一般の人も対象にした広報活動で、ポジティブな情報を流して商品やサービス、企業のイメージアップに繋げることを目的としています。

IRの意味を正しく見分けるコツ

IRという言葉の意味を正しい意味を見分けるためには、文脈などから判断する必要があります。

ここでは、IRの意味を正しく見分けるコツについて紹介していきます。

どの分野で使われているか

前述したように、IRという言葉がどの分野で使われているかによって異なる意味を持ちます。また、今後色々な略称で「IR」が増えていく可能性も考えられます。

文脈や使われる場面でどのような意味を持つか、きちんと理解しておくことが大切です。

誰から誰への情報か

IRという言葉は、誰から誰へ向けた言葉なのかによって、異なる意味を持ちます。

例えば、医療の分野でIRという言葉が使われる際には、医療機器に使われてる赤外線のIRや、医療機器メーカーなどの外部の企業から、医療機関への広報活動としてのIRなどがあります。

このように、IRという言葉を使う対象によって、意味が異なります。

分野で違うIRの意味を正しく理解しよう

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※画像はイメージです

ここまで、IRという言葉の意味などについて紹介してきました。IRという言葉は、使われる分野や場面、何を対象にしているかなどによって、複数の異なる意味を持ちます。

それぞれのIRの意味を正しく理解して、どのような意味で使われているのかを正しく見分けられるようにしましょう。

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