プロモーションを戦略的に行うポイント9つ|適切な広告媒体を選ぶコツとは?
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プロモーションを戦略的に行うポイント9つ|適切な広告媒体を選ぶコツとは?

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プロモーションを戦略的に行うポイント9つ|適切な広告媒体を選ぶコツとは?

記載されている内容は2021年07月19日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

初回公開日:2021年07月19日

更新日:2021年07月19日

ビジネスでマーケティングやプロモーションという言葉を聞くことがあるのではないでしょうか。今回はプロモーションとはどのようなものなのか、戦略的に行うためにはどのように進めたらいいのかといったことを紹介しています。是非とも参考にしてみてください。

プロモーション戦略において知っておくべきフレームワーク

プロモーションを戦略的に行うポイント9つ|適切な広告媒体を選ぶコツとは?
※画像はイメージです

ビジネスの世界においてのフレームワークとは、プロジェクトに携わるいろいろな部署と共通した考え方や認識を持ち、何かを決定するときにそれぞれと意思の疎通ができることや戦略の立案やそれに伴う分析、問題の解決方法など、プロジェクトにおける枠組みのことをさします。

プロモーション戦略を行うにあたってのフレームワークにもいろいろなパターンがあります。

3Cとは

3Cとは3C分析手法のことで自社(Company)、競合(Competitor)、顧客(Customer)の3つのCからなっています。

自社は自分の会社の技術力について分析をしたり、どうしたらリピーター率が向上するか、新規顧客を獲得するためにどのような戦略をたてたらいいのか、などといった分析を行います。

競合は同業他社の製品と比べてどうか、シェアを拡大するにはどうすればいいのかなどを分析し、顧客の分析は今、どのような年代の人がどのような製品を求めているのかといった分析を行います。

3C分析は、自社の商品について、フラットな考えと第三者の目線で考えることを目的としています。

4Pとは

4P分析は単独でも使われますがSTP(セグメンテーション(Segmentation)・ターゲティング(Targeting)・ポジショニング(Positioning))分析と一緒に使われることが多いです。

4Pとは商品(Product)、価格(Price)、流通(Place)、販促(Promotion)の頭文字からとっている分析手法です。商品の品質や保障について考え、支払方法やポイントサービスなどをどうするのか、どこで、どうやって販売するのか、といったことを戦略として分析していきます。

4Pは企業側の視点から商品を見たプロダクトアウトの観点からマーケティングを考える手法でもあるので、販売する商品などが決まっているときのプロモーション戦略に使うといいでしょう。

プロモーション活動の手段4つ

プロモーションは前述した4Pの中のひとつの戦略です。効果的なプロモーションを行うことによって売りたい商品をより多く売ることができる可能性が広がります。

プロモーションの手段として、広告や広報を利用した手法、人的販売やセールス・プロモーションを利用する手法があります。それらがひとつずつどのようなものかを確認していきましょう。

1:広告を利用した手法

プロモーション戦略の中で代表的なのは広告をだすことです。テレビやラジオなどの放送、新聞や雑誌といった紙面、SNSなどのオンライン、電車やバスなどの交通機関などに広告をだすことで商品の知名度をあげる狙いがあります。

また街中やビル、鉄道などの駅構内に設置されている屋外広告や小売店などで目にすることが多いPOPなども含まれます。小売店などでは効果的なPOPを掲示することで商品の売り上げに影響がでる場合もあります。

広告は基本的に有料で、広告費を媒体側に支払うことで掲載などをしてもらうので、ある程度の資金力も必要になってきますが、商品の特徴などを伝えたいターゲット層だけでなく、さまざまな人たちに届けることができるのが特徴といえます。

最近ではスマートフォンなどの普及率が向上してきた結果、動画を活用して幅広い年齢層に見てもらうことも可能になりました。それに伴いデジタルサイネージと呼ばれる手法もでてきています。

2:広報を利用した手法

プロモーション戦略の中には広報活動も含まれます。広報活動はPublic Relations(パブリックリレーションズ)略してPRともいわれています。

広報活動は新聞社、雑誌社、TV局といったメディアに知ってほしい商品の情報を提供するプレスリリースやイベントの開催などがあり、慈善活動への協力なども広報の戦略として行われることもあるのが特徴です。

また自社で広報雑誌などを出版して、小売店などに配布するといった方法もあり、積極的に商品や情報をアピールしていくことができるため、素早く情報が広がる効果もあります。

広告はお金を支払えば情報を媒体に掲載したり、動画を流してくれたりします。広報の場合はアプローチをした媒体が必ず情報を流してくれるかは不確定で、情報を見る視点が第三者目線になり、こちらが意図した内容と違っていないかチェックしないといけない場合もあります。

3:人的販売を利用する手法

人的販売とは文字どおり人間が直接商品に携わって販売する方法で、すでに1度でも商品を購入したことがある人や、これから購入する見込みのある人を顧客とし、実際に会ったり話をして商品を販売する方法です。

内容は営業活動全般やダイレクトコール、展示会や見本市、イベントなどでの接客、店頭や通販番組での実演販売、訪問販売やキャッチセールスなどです。また商品の利用方法の説明やアフターフォローなどが含まれます。

人的販売を行うことによって、顧客は商品に対する疑問などを直接、接客担当者に聞くことができるので理解を深めることができますし、その商品への理解が深まると購入意欲をあげることができる可能性が広がります。

4:セールス・プロモーションの手法

セールス・プロモーションは販売促進、いわゆる販促とも呼ばれ、広告よりもターゲット層にダイレクトにアプローチをして商品などを購入してもらうことを主な目的として、売り上げにつなげていく方法です。

具体的な内容は小売店など店頭のPOPやポスター、商品に関連しているイベント会場でのデモンストレーション、クーポン券の発行、サンプリングやキャンペーン、チラシの配布など購買に繋がるような活動です。

セールス・プロモーションは売りたい商品やサービスをターゲット層に直接アプローチすることにより購入率をあげるとともに知名度や認知度をあげる効果もあるのが手法の特徴といえるでしょう。

プロモーションを戦略的に行うポイント9つ

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プロモーション活動を行うための方法はお分かりいただけたでしょうか。では次はプロモーションを戦略的に行うためにはどのようなポイントがあるのかを確認していきましょう。

1:広告費の数値目標を設定

まずは「広告費の数値目標」を設定することです。広告費は商品を売るための必要経費ですが、だからといって計画性もなく使っていると予算が足りない、ということにもなりかねません。

そのようなことを防ぐためにもKPIを設定しましょう。KPIとはKey Performance Indicator(主要業績評価指標)の略称で、数値を可視化してチーム全体で情報などを共有できるように設定することです。

KPIの設定の仕方として、例えば、「どれだけの商品を売り上げるか」というゴールから逆算して段階を決め、「1カ月で」「これだけの金額で」「これだけの商品を販売する」という目標を数値として皆が共有できるようにしましょう。

KPIを設定するときには、あまり細かすぎる数値を設定しないようにすることが、うまくプロジェクトを進ませるコツでもあります。また一定期間ごとにKPIの設定を見直す作業をしていくと、プロジェクトの最終目標からずれることのないプロモーションを行うことができます。

2:目的を明確化する

プロモーションを戦略的に行うためには目的を明確にすることも大切です。商品の情報などをどれくらいの期間で認知してもらうようにするのか、などといった目標とは別に目的を明確にすることでプロモーションに関わっている人たちの意識も変わってきます。

前述した顧客・競合・自社という視点の3C分析を行うことで情報も入ってきます。分析を行うと目的を明確にすることができ、明確にした目的を達成するためには、どのような手法を使ってプロモーションを行っていけばいいのか、ということも分かってきます。

3:市場リサーチでニーズを把握する

市場リサーチを行うことでどのような商品にニーズがあるのか、といったことを把握することができます。人は自分の好みや使用目的に合わせて商品を購入します。いい方を変えれば、どれだけその商品が優れていても自分の好みに合わなかったりすると購入はしません。

また、プロモーションの行い方も、市場リサーチをすることでどの手法がいいのか判断することができます。アンケート調査などでターゲットにしたい人たちが、どのような商品を求めているのかといったことをしっかりと把握しましょう。

4:データを活用して循環させる

ターゲットを決めて商品の開発などを行ったり、販売を開始するときに役に立つのが顧客データです。

市場のニーズを知るためにはアンケートなどで購買行動を調査をする必要もありますが、顧客データを活用することでも分析ができ、どのような商品を購入しているのかということも分かります。

5:最も適した手法を組み合わせて相乗効果を狙う

プロモーションを行うときに必ずしもひとつしか手法が使えないということではありません。

例えば、まず広告で商品の情報を認知してもらい、そのあとサンプリングで実際の商品を手にとってもらうというように、“広告”と“販促”を組み合わせてプロモーションを行うということは、相乗効果を狙える可能性があるためよく使われます。

広告を流して商品の認知度があがったからといって、そのことがすぐに商品の売り上げに繋がっているわけではなく、いきなりサンプリングをしてもその商品がどういうものなのかという情報がなければ、やはり購入しようという気持ちにはなってもらいにくいでしょう。

商品やターゲット層によって選択をする手法は違ってきますが、効果的な手法を組み合わせることで良い相乗効果がでるように考えるのも戦略といえるでしょう。

6:訴求メッセージを工夫する

「訴求ポイント」は聞きなれない言葉ですが、顧客やターゲットに商品やサービスに興味を持ってもらい、購入や利用をしてもらえるように情報を提示することです。簡単にいえばアピールポイントのことです。

市場のニーズや他社製品との違いなどを考慮して、自社の商品のどのような点をアピールすれば購入してもらえるのか、ということを考えましょう。

7:媒体への予算配分を考える

プロモーション活動の予算は決められていることがほとんどです。自社の商品の知名度や認知度をよりあげていくには、その決められている予算の中からどの媒体がいいのかを検討していかなくてはいけません。

ひとつの媒体に特化して予算を配分する方法や、いろいろな媒体にまんべんなく配分する方法などがありますが、どの媒体にするかは過去のレスポンス実績を参考にすることも視野に入れておくといいでしょう。

8:ターゲット層を定める

ターゲット層を決めることはプロモーションを行ううえで重要な戦略といえるでしょう。

化粧品のように商品そのものに年齢層やターゲット層が設定されているものもありますが、そうでない商品やサービスの場合は全年齢を対象としていたりと、漠然としたイメージになっているものもあります。そういった場合はより詳細に戦略を考えていきましょう。

ターゲット層が決まっている場合でも定義は明確にしておきましょう。例えばターゲット層が高齢者となっている場合は具体的に何歳からなのか、どのような生活環境の高齢者なのかなどを決めておくといいでしょう。

9:ユーザーに適したチャネルや媒体を選定する

若い年代の人たちがターゲットならばインターネットを中心に携帯電話やタブレット、パソコンなどの媒体を使うと商品の広告などを目にすることが多いですが、高齢者となるとそうもいきません。

プロモーションを行う媒体などを選定するときは、商品やサービスにあった内容とターゲット層にあった媒体を選ぶようにしましょう。

プロモーション戦略で広告媒体を選ぶコツ5つ

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広告の媒体といってもテレビやラジオ、新聞や雑誌といった出版物、駅構内のポスター、バスや電車などといった交通広告、インターネットなどさまざまな媒体があります。

プロモーション用の資金が豊富ならば、どの媒体にでも広告を載せることができますが、一般的には予算も決められているのでどれか選んで広告を載せます。

ではこれらの中で自社の商品やサービスの広告を載せる媒体はどれがいいのか、選ぶときに気をつけたいことを確認していきましょう。

1:ターゲットのライフスタイルなどを調査する

商品のターゲットになる年代のライフスタイルを調査して確認することはプロモーション戦略を進めるうえでも大切なことのひとつでしょう。

例えば、インターネットを多用している年代は携帯電話やパソコンといったデバイスをよく使用しているため、こういったターゲットに向けての商品の広告を紙の媒体に掲載してもあまり効果は得られないでしょうし、逆もまた然りです。

ターゲットのライフスタイルにはどのような特徴があるのか、ということを調査しておくといいでしょう。

2:Webツールはセグメントを設定する

InstagramやTwitterといったSNSを使って広告を流す場合は、セグメントを設定しておくとデータの取りまとめなどがしやすくなります。

セグメントとは「商品を購入した人の年齢や職業などによって分けられる区分」のことです。この区分をあらかじめ設定しておくと、設定された条件にそって購入者のグループ分けを行ってくれます。

3:運用コストを把握する

自社のホームページなどに商品を掲載する場合は費用はかかりませんが、自社以外の広告媒体を利用するということはそれだけ費用もかかってきます。また、広告を流したり紙媒体に掲載する期間が長くなれば長くなるほどさらに費用がかかってきます。

費用がある程度かかってしまいますが、その金額がどれくらいになるのか、ということはきちんと把握をしておくべきです。

4:自社のポジションを理解する

広告媒体を選ぶときは、販売を考えている商品について自社はどれくらいのシェアがあるのか、市場での認知度はどれくらいあるのか、といったこと理解をしたうえで選ぶことも大切なポイントのひとつです。

5:地域やエリアに応じた媒体を選ぶ

極端な例ですが、北海道に住んでいる人向けの商品を発売するのに、九州地方や離れた地域の媒体に広告を掲載したらどうでしょうか。ターゲットの生活に関係がなければ関心も持たれないでしょう。

販売する商品やサービスについて見当はずれな地域やエリアの広告媒体を選んでも意味がありません。自社の商品がどういった地域向けなのか、きちんと把握をしておきましょう。

BtoCのプロモーション戦略のポイント3つ

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BtoCは、「Business to Consumer」の略称で、企業の商品やサービスを一般の消費者と取引をするビジネスのやり方です。私たちの普段の買いものがBtoCにあたります。

BtoBと比べると一部をのぞき単価が低いことが多いため、自社の商品やサービスをいかにひとつでも多く売り上げるのかが重要になってきます。

ここからは、BtoCのプロモーション戦略のポイントを3つ紹介します。

1:知名度アップを目指す

BtoCの場合、家電製品や家庭用の洗剤、清涼飲料水といった普段の生活に密着している商品がほとんどです。そのため新商品の場合は、まず知名度や認知度をあげなくてはいけません。

知名度や認知度があげるためにはポスターや店頭にPOPを設置する、実演販売などを行ったりするなど、幅広いターゲット層の目につくようにアピールをして購入してもらうようにします。

2:マス媒体が有効

BtoCの場合、広告の媒体にはTVやラジオのCMや新聞、雑誌といったマスメディアが有効です。マスメディアは日常生活の中で一度は目にするため、これらに広告を掲載することで商品の知名度や認知度をあげていき、売り上げにつなげていくことができます。

3:O2Oも活用する

飲食店で「メルマガに登録したらその日から割引になる」という文章に惹かれて登録したら、頻繁に「このメールをお見せいただければランチが割引になる」という内容のメルマガが届くようになった人もいるのではないでしょうか。

これはO2Oというプロモーション戦略のひとつで、顧客をメルマガなどのオンラインを通して実際の店舗へ誘導する手法です。O2Oも活用していくといいでしょう。

BtoBのプロモーション戦略のポイント

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BtoBは企業と企業とのあいだで取引をするビジネスのことです。企業向けに販売する商品の場合、展示会や見本市といったイベントに出展することからビジネスが始まります。

会場でチラシやパンフレットなどを配布して、必要であればカタログを渡すなど顧客になりそうな人と直接、話をして商品説明を行うなどして自社の商品の認知度をあげていきます。

マス媒体はあまり使わない

BtoBの場合、BtoCのようにマスメディア媒体を使用した認知度の向上をはかることはあまりありません。これは販売先は契約をした企業であり、取引先もその商品が「必要なため購入」するからです。

見込み客にダイレクトにプロモーションする

展示会や見本市などで交換・収集した名刺の中から購入の見込みがありそうな客のピックアップを行い、その人に対して直接メールを送るなどダイレクトにプロモーションを行う会社もあります。

プロモーションと関連する用語との相違点3つ

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ビジネスの世界にいるとよく耳にする「プロモーション」と「マーケティング」という言葉ですが、この2つには明確な違いがあります。

プロモーションは、消費者に商品やサービスのことを認知してもらい購入してもらう活動のことで、マーケティングとは違いますので注意しましょう。

1:マーケティングとの相違点

マーケティングとプロモーションの違いはプロモーションはマーケティングの中に含まれるということです。この記事のはじめに記述したフレームワークの4Pの中の販促戦略の一環としてプロモーション活動が行われます。

マーケティングは商品やサービスを販売するための手法を指し、消費者に商品を購入してもらうためにプロモーション活動が必要なのです。

2:販促との相違点

販促は”販売促進”の略称で、英語ではセールス・プロモーションといいます。前述したセールス・プロモーションの項でも述べていますが、販促はターゲット層にダイレクトにアプローチをして、商品などを購入してもらうことを主な目的とし、売り上げにつなげていく方法です。

3:PRとの相違点

PRはPublic Relations(パブリックリレーションズ)の頭文字をとっていて、あくまでもプロモーション戦略の一部です。自社の商品やサービスの内容をよく知ってもらうために積極的にアピールをしていくのがPRです。

プロモーション戦略を考えて事業を進めよう

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いかがでしたでしょうか。プロモーションといってもその戦略や手法にはいろいろな種類があります。自社の商品やサービスにはどの方法が合っているのか、環境や目的がはっきりとしているか、どの手法をとるのか検討して事業を進めてください。

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