広報に求められる5つの役割とは?具体的な仕事内容や必須スキルも合わせてご紹介
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広報に求められる5つの役割とは?具体的な仕事内容や必須スキルも合わせてご紹介

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広報に求められる5つの役割とは?具体的な仕事内容や必須スキルも合わせてご紹介

記載されている内容は2021年08月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

初回公開日:2021年08月25日

更新日:2022年03月03日

広報の仕事は、人気の高い職種とも言われています。できれば自分も広報の仕事をやってみたいと思う方も多いのではないでしょうか。この記事では広報に求められる役割やスキルについて紹介します。広報の仕事に就いてみたい方はぜひ読んでみてください。

広報とは?

広報とは、企業を取り巻く様々な利害関係者と信頼関係を築き企業価値を高めることを目的にした、情報開示とそれに伴うコミュニケーション活動全般を指して言います。

企業にとっての利害関係者は一般消費者、地域住民、取引先、行政機関、NGO(非政府性の民間団体)、従業員となります。これらの利害関係者に企業価値を知らしめ良好な信頼関係を築くことを目的にしたものです。

PRとの違いとは?

PRとは、自社にとって大切・重要な人たちに公平で中立的な情報を、WebやSNSなどを通して提供するコミュニケーションを可能にさせた宣伝手法のひとつです。しかし、大局的にみれば広報もPRもほとんど同じ解釈となります。

つまり広報はPRの内包的なものとして扱われます。PRが行う情報の提供は経営に大きく直結してくるものが対象ですが、広報はもっと広い意味で企業イメージを世の中全体の人たちに平等に提供する手段、と言えるでしょう。

広報に求められる役割5つ

広報に求められる役割を5つ、紹介していきます。広報は企業の姿勢やあり方を広く世の中に浸透させてゆく手法です。

そこには平等性や信憑性といった偏らない情報の伝達が求められます。広報が果たす役割は企業にとって重要なものになります。

1:社内外の関係者とのコミュニケーションを図る役割

広報は、社内外の関係者とのコミュニケーションを図る役割をもちます。

広報の情報伝達先は社外の対象者だけではありません。社内の人たちにも自社との関係性に強い関わりをもたせ、コミュニケーションをとっていく役割を担います。広報にとってTwitterなどのSNSは、情報拡散と双方の意志共有に好都合な媒体となるでしょう。

2:メディアリレーションズを築く役割

広報は、メディアリレーションズを築く役割を担います。メディアリレーションズとは「企業との関係性」という意味になり、企業とメディア機関(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、Webサイトなど)との良好な信頼関係を築くことです。

メディアリレーションズの身近な例は「マスコミ対応」になるでしょう。メディア機関との良好な関係作りは、企業イメージを損なわせないためにも非常に重要な役割といえます。

3:企業の認知度を高める役割

広報は、企業の認知度を高める役割を担います。

企業の広報部からの発表は、正確で適正な情報であることが必須です。そのため広報からの情報は、その会社のイメージを固定させ世間一般に対する認知度を高めさせます。それは虚飾や広告性のない真実を伝える姿勢が、会社の認知度をアップさせるからです。

4:世の中の動向を調べて自社に反映させる役割

広報は、世の中の動向を調べて自社に反映させる役割もあります。広報部を抱えている企業の幹部たちは、その会社や業界内における専門家でありプロです。しかし一方では、他業界や世の中の動向に疎くなってしまう可能性もあるでしょう。

広報担当は、自分たちの業界内の考え方に偏らないようにするために、広い視野をもって世間のトレンドに敏感になり情報収集して自社に反映させるのです。

5:ブランディングを促進する役割

広報はブランディングを促進する役割をもちます。

ブランディングの推進は、業界内での立ち位置や世の中における役割をPRしてくれるでしょう。また企業にとってブランディングを推進することは企業文化を育成し、従業員の自社への愛着を深め、新規採用におけるイメージアップにも貢献が期待できます。

広報はブランディングの促進により、自社イメージのブランド化にも寄与しているといえます。

広報が行う11の仕事内容とは

ここからは、広報が行う仕事内容を12個、紹介します。広報の仕事は多岐に渡っていて、その企業の経営方針によって行う仕事の内容も様々になります。

ここでは世の中から広く一般的に広報の仕事として認識されているものをみていきます。

1:プレスリリースの作成と配信

広報の仕事内容の1つ目は、プレスリリースの作成と配信です。プレスリリースは企業が経営方針・新商品・新サービスなどに関する情報をメディアに向けて発信する公式発表です。

プレスリリースがメディアに取り上げられれば、企業イメージやブランディングが認知されることになります。広報はメディア対応を円滑に行いプレスリリースの掲載をチェックする役割を仕事内容としています。

2:報道関係者への取材対応

広報の仕事の2つ目は報道関係者への取材対応です。

広報は報道関係者との取材対応を通して、自社の経営戦略や今後の方針などを説明します。それにより自社の現在置かれている立場やイメージなどのメッセージを広く一般に周知し、自社の認知度を高める役割を担います。

報道関係者との良好な関係を維持することは、PR活動の一環でもあるのです。

3:SNSなどを活用した情報発信

広報の仕事内容の3つ目は、SNSなどを活用した情報発信です。

今やネット環境は、企業にとどまらず個人のレベルにまで大きく浸透しています。そこで広報はTwitterやInstagramなどのSNSを駆使して、自社の情報発信を行い企業イメージの向上に役立てています。

ユーザーとのコミュニケーションやシェア拡大に大きな効果を発揮するSNSを有効に活用するためにも、広報は常に世の中のトレンドに敏感になる必要性にも迫られているでしょう。

4:社内情報の共有

広報の仕事内容の4つ目は、社内情報の共有です。社内情報は、従業員にとって速やかに共有する必要があるものだと言われます。それは経営者や上層部の思惑や事業の進め方、新しい制度等の方針の認知につながるからです。

会社の上層部と従業員との間に意見の食い違いがおこらないよう、広報は社内情報の共有を役割のひとつとして推し進めます。

5:広報活動に対する効果の検証

広報の仕事の5つ目は、広報活動の効果の検証です。広報が行う様々な広報活動が社員や世の中にどのくらい浸透し、認知されているのかを検証する必要があります。

広報が発信する情報は即時的なのか、あるいは時間をかけてゆっくり浸透していくものなのか、その効果の検証は広報にとって欠かせない役割だと言えます。

6:PRイベントの企画運営

広報の仕事の6つ目は、PRイベントの企画運営です。

PRイベントは、自社のイメージを世の中に浸透させる宣伝手段のひとつです。広報はいつでもPRイベントの企画運営を行えるように日頃から情報を収集・分析する必要があるでしょう。

7:社内の各部署との人脈づくり

広報の仕事の7つ目は、社内の各部署との人脈づくりです。

人脈は広報のみならず組織を円滑に機能させるためには必要不可欠な要素と言えるでしょう。幅広い人脈があれば、豊富で信憑性の高い情報を手に入れ仕事に生かせることが期待できるからです。

PRイベントを企画立案する際など、広報は様々なところから情報を収集していかなければなりません。そのためにも各部署との密な連携と人脈作りを疎かにできないのです。

8:社内報や出版物の制作

広報の仕事の8つ目は、社内報や出版物の制作です。

広報の役割は社外に情報を発信するだけではありません。社内報や社内向け出版物の制作は、自社の社員に対して一体感と情報共有の意識が期待できます。活発な広報の活動は、組織の一体感づくりにも一役買っていると言えるでしょう。

9:求人票の広報チェック

広報の仕事の9つ目は、求人票の広報チェックです。広報は自社イメージを壊さないようにするため、自社サイトや求人情報のチェックを行うでしょう。

求人票の掲載内容における全体的な調子や様式、公開してはいけない情報や法律やモラルに触れる内容になっていないかをチェックするのです。

10:社会や業界動向のリサーチ

広報の仕事の10個目は、社会や業界動向のリサーチです。企業は社会や世の中の動きや変化に対して敏感に反応し、会社としてのスタンスを時代に合わせる必要があるでしょう。そのような動きを、広報は会社を代表して行います。

広報は情報収集のため常にアンテナを張り巡らせ、自社を取り巻く環境や今後の業界の変貌を予期させる動向をリサーチします。時代に取り残されることは企業が淘汰されてしまう可能性につながってしまうからです。

11:寄付や協賛など社会貢献の活動

広報の仕事の11個目は、寄付や協賛など社会貢献の活動です。広報は社外に向けて自社イメージやブランド認知の活動も行います。寄付や協賛などの社会貢献は、企業をよりよいイメージで広く世の中に浸透させる社外広報の役割を果たしてくれるでしょう。

広報を活用するメリット5つ

広報を活用するメリットについてみていきます。広報は社内外に情報発信することで、多くの利害関係者に企業イメージを浸透させていくでしょう。

ここからは、そのような広報活動を行うメリットについて5つ紹介していきます。

1:自社のファンを作ることにつながる

広報を活用するメリットの1つ目は、自社のファンを作ることにつながることです。

広報はテレビやラジオ、新聞等のメディアを通じて広く世の中に自社の情報を発信しています。そのようなメディアに接する機会が多ければ多いほど自社イメージの印象をよくする効果は高まるでしょう。

そうなれば自ずと自社のファンを世の中に作りだすことも可能になります。広報がメディアを効果的に使うことで自社ファンを作るメリットが生まれるでしょう。

2:信頼度が高い

広報を活用するメリットの2つ目は、信頼度が高い、ということです。

広報はメディアリレーションを築いて自社の認知の拡大を図る役割を果たします。テレビ・ラジオなどを含むメディア媒体は連日、膨大な情報を世の中に発信しています。このメディアに自社の情報を発信してもらえればより多くの人に認知拡大が可能となるでしょう。

メディアリレーションの良好な関係づくりを維持していくことによって、自社イメージの信頼度が高い水準で保たれることになります。企業は信頼度に対する消費者からの期待を裏切らない活動が求められるでしょう。

3:低コストで行えてリスクも低い

広報を活用するメリットの3つ目は、低コストで行えてリスクも低い、ということです。

広報による企業PRはメディアリレーションズを有効に使って行われます。PR活動は宣伝や広告の類ではありませんので広告宣伝費といった経費を計上しなくて済みます。必然的にコストが抑えられその広報活動によるリスクも低くなる可能性があるでしょう。

4:興味のある人に情報を届けやすい

広報を活用するメリットの4つ目は、興味のある人に情報を届けやすいことです。

ある分野や特定企業に興味をもっている人たちは、それらのファンとなっていて定期的に発表されるニュースや情報をチェックしているでしょう。広報を活用すれば、このように興味がある人たちに情報を届けやすいというメリットがあります。

広報が信頼性と企業コンプアライアンスを順守した活動を続ければ、ファンや興味をもってくれている人たちは良質なインフルエンサーとなって情報の拡散にも一役買ってくれるでしょう。

5:早く実施することで結果につながりやすくなる

広報を活用するメリットの5つ目は、早く実施することで結果につながりやすくなるからです。

企業はビジネスの最前線でだと言えるでしょう。そして、ビジネスにとってスピードは命です。他社に先駆けて、広報が新製品や新分野への進出などの発表をいち早く行うことも大切な仕事です。

もし広報部がなくて情報発信が後手に回ればビジネスチャンスを失うかもしれません。広報の活用は、情報を早く発表できるため結果が早く帰ってくるというメリットを生むでしょう。

広報の役割を担う際に必要なスキル6つ

広報の仕事は多種多様な情報を統括的に扱うため、求められるスキルも多くの要素を要求されます。広報の役割を担うために必要な6つのスキルを紹介しながら、それぞれの特徴についてみていきます。

1: コミュニケーションを円滑にとる力

広報に必要なスキルの1つ目は、コミュニケーションを円滑にとる力です。広報は仕事柄、マスコミ対応をはじめメディアとの折衝が欠かせないでしょう。その際、情報を発表するだけではなく質疑応答の場面も想定されます。

広報はどのような場面においても円滑なコミュニケーションを求められます。常にアンテナを張り巡らせて必要な情報を取捨選択しなければならないため、コミュニケーション能力が不足していると広報としての役割を果たしにくくなるでしょう。

2:会社の信頼を得る力

広報に必要なスキルの2つ目は、会社の信頼を得る力です。「会社の信頼を得る力」とは、コンプライアンスや社内ルールを順守し広報としてのスキルを備えた「人間力」とも言えるでしょう。

広報という役割を担うためには知識や経験は勿論、社会規範に則ってものごとの真偽を正しく見極める能力も求められます。広報は会社の「顔」的役割です。会社の信用や名誉を失墜させてしまうような人は、会社からの信頼は得られないでしょう。

3:経営状況を把握する力

広報に必要なスキルの3つ目は、経営状況を把握する力です。広報は会社の経営陣と近い立場に位置しています。自社の経営状況を正しく把握していないことには経営陣と意思の疎通ができなくなり、対外的にも情報を発表することが困難になるでしょう。

広報は常に自社の経営状況を把握し、公表すべきことやそうでないことを含め、自社に関わる危機管理意識を常に考慮しておかなければならないと言えます。

4:広報活動の成果を長期的に活用する力

広報に必要なスキルの4つ目は、広報活動の成果を長期的に活用する力です。

広報は情報発信を通じて消費者たちに自社のイメージやブランド力を認知してもらわなければいけません。そのため、一過性ではなく、長期的計画に立って自社ブランドの構築を狙っていく必要があります。

広報は世の中の動向やトレンドを敏感に察知し、これまで行ってきた広報活動の成果がこれからの時代にも長期的に活用されるように戦略を立てていかなければいけない立場だと言えるでしょう。

5:世間のトレンドをつかむ力

広報に必要なスキルの5つ目は、世間のトレンドをつかむ力です。広報は自社のPR活動に役立つであろう世間のトレンドをチェックし、それらを取捨選択していく能力が求められるでしょう。

トレンドは日々変化していきます。広報は、新製品の情報や若者たちの動向などのトレンド情報を収集して、自社ブランドの認知拡大を行っていく役割を担っていると言えるでしょう。

6:情報発信の方法の変化を予測する力

広報に必要なスキルの6つ目は、情報発信の方法の変化を予測する力です。

広報の情報発信は、マスコミ対応に伴うプレスリリースの発行が従来の一般的な形と言われていました。

しかし、今ではWebサイトやSNSにその場を移していっているのが現状でしょう。TwitterやInstagramで情報発信を行う手段は今や珍しいことではありません。このような時代の流れに伴う情報発信方法の変化を、敏感に予測する力も広報には求められるでしょう。

広報に求められる役割やスキルを理解して仕事に取り組もう

広報はPR活動の一環として情報発信を行い、自社イメージを認知拡大させブランド化させる役割を担っていると言えます。そのため、広報の仕事を任された人は世の中の動向やトレンドに目を配り、社外広報・社内広報の両方をバランスよくこなしていかなければならないでしょう。

広報に求められる役割を知り、必要なスキルを習得していくことで自社にとって相応しい広報活動に取り組めるでしょう。

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