プレスリリースとは何か?良い点や作成する時のポイントについて解説!
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また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。
初回公開日:2021年07月19日
更新日:2021年07月19日
そもそもプレスリリースとは何か
プレスリリースとは、「プレス“press”」と「リリース“release”」の2つの単語を組み合わせた造語です。「プレス」は新聞・新聞社を指し、「リリース」は発表を意味しています。
報道機関(新聞社やマスコミなど)に対して企業として新しい情報を発表・公開することを定義としています。通常、文書による発表が主とされていますが、広報や報道の現場においては、文書そのものを指して「プレスリリース」とされています。
プレスリリースの目的は、自社の活動についてメディアで取り上げてもらうことで、第三者の報道を通じて認知を広げていくことができます。
日常生活におけるニュースや報道はこのプレスリリースが起点となって、メディア関係者によって編集され、読者や視聴者に有益な情報で提供されています。
広告との違い
プレスリリースは、企業活動における顧客やマスコミなどのステークホルダーとの関係性構築のために用いられる点が広告との違いといえます。また、メディアの掲載枠を契約して掲載するわけではないため、配信されたプレスリリースは半永久的に公開されることとなります。
つまり、プレスリリースはアパレル業界や音楽業界のようなプロモーションなどの一環で配信されているものではありません。
ニュースリリースとの違いは?
「プレスリリース」と「ニュースリリース」の内容には大きな違いは見受けられません。違いがある点は、「誰に対して配信しているのか」にあります。
プレスリリースとは主として報道機関に向けての資料であり、「ニュースリリース」は一般的に幅広く世の中の人に情報を配信する際に用いられています。
プレスリリースとして配信可能な情報とは?
プレスリリースとは、企業がテレビ・新聞・雑誌・ニュースサイトなどの報道機関に向けて活動情報を公開・提供することを指しています。
配信可能な情報としては、企業が展開する新商品やサービス・イベントなどの情報が主とされています。
プレスリリースの良い点6つ
ここからは、プレスリリースの良い点を6つ取り上げていきます。
プレスリリース配信の大きなメリットは、現代に即した情報提供であるといった点です。情報化社会が進化している現代において、プレスリリースはより効率的でかつ効果的な情報提供といわれています。
1:信用・共感や支持を得られる
1つ目は、「信用・共感や支持を得られる」といった点です。プレスリリースとは反復継続的に配信することによって、企業活動の方針や理念が伝わり、会社の信頼や共感・支持を得ることができます。
これによって、以下より取り上げる「売上の向上」や「知名度アップ」・「幅広い層への情報発信」に繋がっていきます。
2:売上向上に繋がる事がある
2つ目は、「プレスリリースの配信自体が企業の売上向上に繋がる事がある」といった点です。プレスリリースによって、企業の信用や共感・支持を得ることで商品・サービスの売上向上に寄与することもあります。
現代においては、商品・サービスの品質レベルが一定程度担保できていることが常であるため、消費者は企業姿勢やブランドなどに重きを置く傾向にあります。実質的価値はもちろんのこと、それ以外にプラスアルファで付加価値を加えて配信することがポイントといえます。
また配信直後には効果が出ることが少ないため、プレスリリース配信によって得られるメリットは中長期的なものとして捉える必要があります。
3:業務提携・投資などのきっかけに繋げる事が可能である
3つ目は、「業務提携・投資などのきっかけに繋げる事が可能である」といった点です。プレスリリースとは、報道機関関係者以外からも重要な情報源として活用されることがあります。
具体例としては、業務の提携先を探す企業や投資先を探している投資家などがこれに該当します。業務提携・投資の分野では、成長性や新規性に視点を置いているため広報担当者は、読み手にこれらの魅力が伝わるプレスリリースを作成することが好ましいといえます。
4:メディアに掲載による知名度アップの可能性がある
4つ目は、「メディア掲載による知名度アップの可能性がある」といった点です。プレスリリースを配信することによってその情報がメディアに掲載される可能性が高まります。メディアに配信することは企業にとっては大きなメリットとなります。
5:一般消費者をはじめとする幅広い層への情報発信が可能である
5つ目は、「一般消費者をはじめとする幅広い層への情報発信が可能である」といった点です。
プレスリリースとは配信することで、メディア関係者だけでなく、自社のステークホルダーさらには、一般消費者にも広く情報発信することができるため、幅広い層への情報配信が可能となります。
6:コストを抑えることが可能である
そして6つ目は、「コストを抑えることが可能」といった点です。これまで5つ取り上げてきたメリットのほとんどが無料で享受することができます。
そのため、最低限かかる作成コスト・配信業務にかかる時間・配信サービス料金だけで、低コストで高いパフォーマンスを発揮することが期待できます。
プレスリリースの作成をする時の5つのポイント
ここからは、プレスリリースを作成する際の5つのポイントについて解説していきます。
これから紹介するプロセスによって、おおかたのプレスリリースを完成させることができます。言い換えれば、これらの項目を充足していない場合は、期待する効果が得られないため、注意が必要です。
1:7つの項目を必ず含めて作成する
1つ目のプロセスが、「7つの項目を必ず含めて作成する」ことです。ここでいう7つの項目とは、「タイトル」・「リード文(本件内容の要約)」・「特徴」・「背景」・「展望」・「企業情報」・「問い合わせ先」のことをいいます。
プレスリリースの大元になるのが「タイトル」と「リード文」のため、これらにはとくに注力してプレスリリースを作成していくことがポイントです。
2:トレンドなどを含めて興味を持ってもらえる情報を盛り込む
2つ目のプロセスが、「トレンドなどを含めて興味を持ってもらえる情報を盛り込む」ことです。
ここでいうトレンドとは、「新規性(斬新性)」、「意外性(希少性)」、「特異性(唯一性)」、「人間性(ドラマ性)」、「社会性(時代性)」、「記録性(実績性)」、「実利性(お得性)」、「経営性(国際性)」を指します。
「新規性」とは「新商品」、「意外性」とは「画期的」、「特異性」とは「独創的」、「人間性」とは「イベント」、「社会性」とは「流行」、「記録性」とは「実績」を「実利性」とは「特典」、「経営性」とは「社会貢献・コラボ」などの要素を指しています。
これらの要素を盛り込むことで、情報の話題性が注目されることが期待できます。プレスリリースを配信する企業は数多くあるため、これらの要素を盛り込むことで、情報の差別化を図ることがポイントです。
3:業界などによってテンプレートを使い分けて作成する
3つ目のプロセスは、「業界などによってテンプレートを使い分けて作成する」ことです。報道には、新聞・TV・ラジオ・Webなどさまざまな種類の媒体があります。そのため配信先の媒体に応じて、使用するプレスリリースのテンプレートを使い分けて作成する必要があります。
ただし、本文すべての内容を書き換える必要はなく、配信先によって見出しや画像を変えるだけでも足ります。あくまでも該当する媒体の読み手側に立って作成することがポイントとなります。
4:画像などを入れて分かりやすくする
4つ目のプロセスは「画像などを入れて分かりやすくする」ことです。プレスリリースとは、素早く理解できることも利点の1つといわれています。そのため、図表や画像を挿入することによってこれらを補うことができます。
文字だけの情報になってしまうと読み手側が最後までその情報に目を通してもらえなかったり、本当に伝えたい内容まで到達しなかったりといったリスクがあるため、こういった要素も重要になります。
5:正確なデータを記入する
最後のプロセスは、「正確なデータを記入する」ことです。
データのエビデンスとしては、具体的な数字やデータなどが最適とされています。数字・データを活用しながら、データの正確性を担保していることも読み手側に伝えることでより効率的にプレスリリースの効果を期待することができます。
また、抽象的な表現や形容詞などを多用することは読み手によって解釈の差異が生じてしまうため、好ましいとはされていません。
プレスリリースを配信する方法
ここでは、プレスリリースを配信する方法について紹介していきます。
ここで取り上げるのは主として、「直接配信」と「Web配信ツールを利用する」方法の2つです。それぞれのメリットなどを理解して、どちらの方法を採用するべきか検討をして下さい。
各メディアへの直接配信
1つ目が、「各メディアへの直接配信」といった方法です。主として「記者クラブ」へ直接配信・投函を行います。
記者クラブには、複数の新聞社・テレビ局・ラジオ局などが加盟・構成されており、そこからニュースなどを発信しています。これらの報道機関に直接情報を提供します。
この方法の注意点としては、情報の配信方法がメディアによって異なるということです。紙媒体での配信方法の場合、FAXが基本とされており、ほかにも郵送やメールといった配信方法を採用しているため、逐一確認が必要となります。
Web配信ツールを利用する
2つ目が、「Web配信ツールを利用する」といった方法です。これによって自社に媒体ツールを有していなくても複数の報道機関にプレスリリースを配信することが可能となります。
また、一般ユーザーがプレスリリース配信サイトで情報を収集していることもあり、これによって目に留まったユーザーのブログやSNSなどさまざまな経路から情報が拡散・配信される可能性もあります。
プレスリリースを配信する時に注意すべき事3つ
ここからは、プレスリリースを配信するときの注意点を3つ取り上げていきます。プレスリリースにはメリットだけではなく、潜在する注意点があるため、これらを適切に押さえておく必要があります。
1:電話・メールなど問い合わせが殺到する可能性がある
1つ目は、「電話・メールなど問い合わせが殺到する可能性がある」といった点です。メディア掲載によって得られる知名度アップの裏には、問い合わせ件数の増加が潜在しています。
会社規模の小さい企業であると、これらの処理に追われてしまい業務に支障をきたしてしまう場合があります。電話・メールでせっかく得られた顧客にアプローチする機会を無駄にすることがないように、ある程度の体制や人員を確保しておく必要があります。
2:メディア掲載がされるとは限らない
2つ目は、「メディア掲載がされるとは限らない」といった点です。たとえどれだけコスト・時間をかけて作成したプレスリリースであっても、メディア掲載が確約されるわけではありません。
報道機関関係者は日々、多くの量のプレスリリースを得ているため、自社のプレスリリースが情報に埋もれてしまい読んでもらえない場合もあり得ます。また、掲載が決まったとしても重大事件やニュースが生じた場合は掲載が見送りになるケースがあるため、注意が必要です。
3:企業側が報道内容に対するリクエストが出せない
3つ目は、「企業側が報道内容に対するリクエストが出せない」といった点です。
プレスリリースとは、報道関係者の編集を経て、世の中に発信されます。そのため、プレスリリースを読んだ報道関係者の解釈によって、内容が転換されるため、作成側の目線と報道側の目線において差異が生じてしまうケースもあります。
こういった事態において原則として、企業側が報道内容に注文やリクエストをすることができないことを心得ておく必要があります。
プレスリリースとは何か理解して活用しよう
ここまで「プレリリースとは」について解説してきました。これらの内容を正確に押さえることでより企業での広報活動が効率的になります。
企業でプレリリースが用いられる際には念入りに広報会議を行い、より良いプレリリースが作成できるように理解を深めておくことをおすすめします。