ソーシャルリスニングとは?実施の方法からその始め方、分析手法まで解説!
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初回公開日:2025年12月21日
更新日:2025年12月21日
SNSやブログ・サイトなど、インターネット上からの情報を収集・分析することでマーケティングに活用できるとして、現代の企業活動で注目を集めるソーシャルリスニング。
インターネット・SNSが普及する近年では企業にとって不可欠とも言えるソーシャルリスニングですが、具体的にどのような方法で行えばよいのか分からないという方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、ソーシャルリスニングの詳しい概要とともに、実際にソーシャルリスニングを行うための始め方や実施方法、分析手法まで徹底解説していきます。
ソーシャルリスニングとは?
ソーシャルリスニングとは、SNSやブログ、レビューサイト、掲示板など、インターネット上で消費者が投稿している情報を収集・分析し、ビジネスに活用するというマーケティングの手法のことを指します。
X (旧Twitter)やInstagram、FacebookなどのSNS上の投稿など、個人が自由に発信できるインターネットでは、消費者の本音を知ることができるでしょう。
より本音に近い消費者の意見・ニーズを収集し、業務に役立てるということが、現代の企業活動では非常に重要視されています。
ソーシャルリスニングが重要とされる背景
企業ではこれまでも消費者のニーズや意見を把握するために、アンケート調査を行ったりといった様々な施策が行われてきました。
しかし、アンケート調査では質問を企業が用意しているため得られる情報が限定されること、また「企業が行っているアンケートである」「企業に回答を見られる可能性がある」という意識が働くために、本来の評価より甘くなりやすいなどという問題点がありました。
しかし、ソーシャルリスニングは消費者が忖度なく自由に発信した投稿を収集するため、よりリアルな意見を知ることができたり、調査対象者を限定せず調査ができたりといったメリットがあります。
嗜好・意見も多様化する中で消費者に寄り添ったマーケティングをより効果的に行う方法として、ソーシャルリスニングが注目されているのですね。
ソーシャルリスニングの実施方法
ソーシャルリスニングを実際に実施する方法としては、以下のような方法があります。
3-1. キーワード検索を行う
まずは、各SNSや検索エンジン、掲示板などのそれぞれの検索機能を用いてキーワード検索を行い、目視で調査するという方法です。
無料でいつでもできる方法のため、自社内で小規模に始めたいという場合、お試しでできる手法ではありますが、人員や手間を割かなければならないほか、各検索機能により精度が異なることなどのデメリットも存在するでしょう。
3-2. ツールを活用する
もうひとつが、ソーシャルリスニングツールを活用する方法です。
ソーシャルリスニングツールは多くあり、無料で利用できるものから有料のツールまで様々です。
無料ツールでも基本のキーワード検索や検索数の調査など一通りの機能がある場合もありますが、多くは収集できるデータが限定されたり、自動化機能が無かったりするため、より高度な分析を便利に行いたい方は有料のツールを利用しましょう。
中には分析はもちろん、施策実施のサポートや施策の成果分析まで行えるツールもありますので、自社の施策に合わせて選択しましょう。
ソーシャルリスニング実施までの4STEP
それでは、実際にソーシャルリスニングを実施する場合、どのような手順で行うのが良いのでしょうか。
手順をステップごとに分け、ポイントとともにご紹介します。
4-1. STEP1:目標・目的を明確にする
まずは、ソーシャルリスニングを何のために行い、情報をどう活かすのかという目的と、どんなことが知りたいのかを明確にすることです。
・自社やブランドへの評判
・特定の商品・サービスに対する口コミ
・競合の評価
など、ソーシャルリスニングでは多くの情報が手に入れられます。
目的を明確にし、その目的のためにどのような情報を集めるべきかがはっきりすれば、その後の進行がスムーズに進められるでしょう。
4-2. STEP2:調査メディア・分析対象を決定する
調査の目的・知りたいことが明確になったら、どのメディア・どんな人を調査の対象とするかを決定しましょう。
調査メディアを選ぶ際には、
・欲しい情報の有無
・情報の信頼性
・情報のタイムリーさ
を重視して選定しましょう。
商品を購入した人のみを調査対象としたい場合には自社の公式アカウントのフォロワーのみを対象とするなど、調査の目的がより叶えやすそうな調査対象を選択するのが効率的です。
4-3. STEP3:キーワード選定・データ収集
次に、実際のデータ収集に向けて、キーワードを選定します。
調査対象・欲しい情報がどのようなキーワードと関連性が高いかなどを事前に確認しながら、いくつかの調査キーワードを決定しましょう。
対象メディア・キーワードが決まったら、実際にデータ収集を行います。
前述したようなツールなどを活用して、データを収集していきます。
4-4. STEP4:データの分析と改善
データを集められたら、収集したデータを分析していきます。
分析では発言の件数だけでなく、投稿を「ポジティブ」「ネガティブ」「ニュートラル」に分けるなど、細分化して具体的に深堀りすることが重要です。
定量、定性の両面から分析して、改善しながら情報の発信を行うというのを繰り返し、次の企業活動に活かしていきましょう。
ソーシャルリスニングの分析手法
ソーシャルリスニングを進める上での分析手法は、基本的に大きく次の3つに分けられます。
1.数値分析
2.アカウント分析
3.セグメント分析
まずは、指定のキーワードの投稿数・リーチ数などの数値分析です。
キーワードによる投稿を抽出し、繋がりのあるアカウントのリーチ数やその投稿のポジティブ・ネガティブかなども見ていきます。
アカウント分析は、その抽出した投稿にどのようなワードが多く含まれるか、またアカウントの中でも特に影響力が高いのはどのアカウントかといった、アカウントや投稿に関する詳細の分析ですね。
3つ目のセグメント分析は、数値分析やアカウント分析で抽出したデータを、さらに細かく分類・分析するものです。
投稿内容を投稿者の「関心」や「購入」といったセグメントごとで分けることで、消費者の動向をよりイメージしやすくなるでしょう。
ソーシャルリスニングでは、このような様々な分析手法により、投稿を詳細に分析していきます。
まとめ
今回の記事では、SNSをはじめとしたインターネット上での情報を収集・分析し、それをマーケティングなどに活用していくソーシャルリスニングについて、その重要性や実施方法、実施までのステップなどを詳しくご紹介しました。
ソーシャルリスニングは、SNS・インターネットが普及した現代での企業経営において、ユーザーの本音を知り、そのニーズをより深く理解するためには欠かせない施策とも言えるでしょう。
ぜひ本記事も参考にしながらソーシャルリスニングを行い、より効果的なマーケティングに役立ててみてはいかがでしょうか。