ブランディングデザインの4つの効果とは?実際の成功事例を挙げて詳しく解説
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初回公開日:2021年07月19日
更新日:2021年07月19日
ブランディングの意味とは?
企業が成長するために欠かせない戦略であるブランディングは、文字通りブランドを作るための様々な活動のことを言います。
ブランドはシンボルマークやブランドロゴ、名称、キャッチフレーズなど複数の要素が組み合わさって作られます。
そのブランドを認知させ、消費者がシンボルマークを見ただけでサービスを思い浮かべたりイメージを思い浮かべられるようにし、浸透させるのがブランディングの目的と言えるでしょう。
ブランディングにおいてデザインが果たす役割
ブランディングにおいて重要な役割を果たすのがデザインです。ブランドのコンセプトなどを表したり、イメージを視覚的に伝えたりすることで、最終的にこのブランドのロゴが入っていれば間違いないと言う信頼を獲得することを目指します。
ここではブランディングにおいてデザインが果たす役割について見ていきましょう。
ブランドの世界観やコンセプトを表す
デザインはブランドの世界観やコンセプトを表す役割を果たします。そのためデザインは良いデザインであるかどうかより、いかにブランドの世界観やコンセプトを上手く表現できているかが重要となります。
良いデザインにしようとオリジナリティを出すことを重視すると、ブランドの雰囲気からかけ離れたものになってしまう可能性があるので注意しましょう。
ブランドのイメージをビジュアル的に伝える
どんなサービスや商品でも消費者がいちばん最初に目にするのはロゴなどのデザインです。そのため、デザインは消費者にブランドのイメージをビジュアル的に伝え、消費に結び付ける役割を果たします。
その企業が持つコンセプトや信念がいかに素晴らしいものであっても、デザインでブランドのイメージを上手く伝えることができなければ、機会損失につながります。ブランディングを実現するためにデザインの果たす役割はとても重要であり、優れたデザインが必要です。
ブランディングデザインの効果4つ
では、ブランディングデザインにはどのような効果が期待できるのでしょうか。多くの企業がブランディングデザインに力を入れるのは、競合する他社との差別化や広告宣伝費の節約など様々な効果が期待できるからです。
ここではブランディングデザインの効果について4つご紹介します。
1:競合他社と差別化できる
デザインで企業イメージを統一することで、競合他社と差別化できると言う効果があります。
同じカテゴリーやジャンルの中で、同じ機能性を持つ商品はたくさんありますが、その中から消費者が商品を選ぶ際、好みのデザインで選ぶことは少なくありません。
企業イメージをデザインで統一しておくと、消費者は商品を目にしただけでどこの企業の製品なのかを認識することができます。
デザインの質が良いと、それだけで購入する消費者も多くなります。ブランディングデザインによって競合する他社との差別化ができると、業界内で商品を売りやすくなると言うメリットがあると言えるでしょう。
2:広告宣伝費を節約できる
ブランディングデザインが消費者に浸透していると、ロゴなどを見るだけで「〇〇といえばあの商品」と言う意識が消費者に根付いているため、広告費や宣伝費に多額の費用を投入して集客活動をしなくても消費者を獲得することができます。
そのため、広告宣伝費を節約できると言うメリットがあると言えるでしょう。
3:固定客が得られる
ブランディングデザインに力を入れて取り組むと、固定客が得られると言う効果があります。消費者がブランドに好感を抱くようになると、消費者が好んでそのブランドの商品を使い続けるようになることが多いからです。
消費者自身が自発的にブランドについて口コミを拡散することも多く、他の消費者に影響を与え、固定客が増えることもあります。
積極的に販促活動をしなくても、固定客が増えれば自然と知名度も上がって行くため、新規の消費者を獲得するのにかかる費用などを削減することができるでしょう。
4:商品開発や顧客サービスに従事できる
前述したように、ブランディングデザインで固定客が得られ、広告宣伝費を節約することができると、新規顧客を獲得するのにかかるコストや時間を削減することが可能です。
そのため、ブランディングデザインに取り組むと、削減できた広告宣伝費を商品開発や顧客サービスに充てることができ、また削減時間も商品開発や顧客サービスに従事できると言う効果があります。
ブランディングで決めるべき要素5つ
ここまではブランディングデザインの効果についてご紹介してきました。では実際にブランディングを行う際は、どのようなことを決めて行えばよいのでしょうか。
ここでは、ブランディングで決めるべき要素5つについて見ていきます。
1:キーワード
企業理念や商品・サービスのコンセプトをビジュアル的にイメージに反映させるため、ブランドアイデンティティを視覚化できるキーワードを探しましょう。
キーワードを設定することで、企業イメージがより伝わりやすくなります。キーワードを絞り込んだら、そのキーワードをベースに色やフォントなどを決めましょう。
キーワードを設定しておけば、ロゴを作る時にスタッフ間の認識を統一することができます。
2:コンセプト
企業のコンセプトもブランディングで決めるべき大切な要素です。企業のサービスや商品を通して、誰にどうなってほしいのかをよく考えて、言葉で表してみましょう。
それらを基にしながら、企業のコンセプトを考えてみて下さい。
3:コンタクトポイント
キーワードやコンセプトを決めたら、次はコンタクトポイントを把握して、どこでブランディングを行うのかを決めましょう。
コンタクトポイントは企業サイトや店舗、SNSやチラシ広告など多岐にわたります。これらのコンタクトポイントについてそれぞれデザインを考える必要がありますが、重要なのは全てのデザインをブランドの世界観で統一すると言うことです。
広告では高級感があるのにパッケージは安っぽいなど統一感がなければ、消費者の購買意欲が損なわれるので注意しましょう。
4:ターゲット
ターゲットもブランディングで決めるべき重要な要素です。ターゲットとはサービスや商品を利用してほしい消費者層のイメージを言います。
年齢や性別、職業など、ターゲットとする消費者のイメージを具体的に決めると、より消費者に響きやすいサービスや商品を作り出すことができるでしょう。
ターゲットを決める時には実際の消費者にインタビューをして聞き出すのがおすすめです。
5:ポジショニング
市場の中で自社の立ち位置を決めるポジショニングもブランディングで決めるべき要素です。他社のサービスや商品と比較して、価格や機能、デザインなど、どんな強みが自社にあるのかを分析しましょう。
自社のポジショニングを把握しておくことで、競合する他社とは異なる魅力を見つけ出すことができます。
ブランディングデザインを成功させるためのポイント3つ
ブランディングデザインを成功させるためには、デザイナーにブランドコンセプトを理解してもらい、正確なイメージを伝えることが大前提となります。
キーワードを基にフォントやカラー、画像などデザインの要素となるものを決めたり、イメージをすり合わせることが重要です。
ここではブランディングデザインを成功させるためのポイントを3つご紹介します。
1:コンセプトを書類で具体的に伝える
デザインの制作をデザイン会社やプロのデザイナーに依頼する場合は、企業が発信したいブランドイメージとデザイナーが作り出すイメージを合致させるため、コンセプトを書類で具体的に伝えましょう。
これまでのプロセスとコンセプトをデザイナーと共有し、企業とデザイナーのイメージを綿密にすり合わせることが、ブランディングデザインを成功させるポイントです。
2:色やフォントのイメージを伝える
ブランディングで決めるべき要素のキーワードを選定したら、それに基づいて色やフォントのイメージを伝えましょう。
企業の制作スタッフとデザイナーが、キーワードに基づいた色やフォントのイメージをしっかりと共有しておかなければ、イメージの相違から修正作業などが必要となり、時間とコストが余計にかかってしまう可能性があります。
社内外を問わず制作に関わるスタッフは1つのチームとして活動できるよう、イメージを共有しておくことが大切です。
3:SNSやWebサイトを活用する
ブランドイメージを文章や画像だけで伝えるのはとても難しいことです。どんなに優れたデザインでも、伝えきれないコンセプトが出てくる可能性が高く、全てのコンセプトを伝えられるような優れたデザインを考え出すのは至難の業と言えるでしょう。
伝えきれないコンセプトを伝えるため、SNSやWebサイトなど、動画を利用できる媒体は積極的に活用するのも重要なポイントです。
ブランディングデザインが成功した事例4つ
ここまでブランディングデザインの効果や、決めるべき要素、成功させるためのポイントについてご紹介してきました。
ここからは実際にブランディングデザインに取り組み、成功した事例を4つ見ていきましょう。
1:スターバックスコーヒー ジャパン株式会社
2つの尾を持つ人魚Sirenのロゴで知られるスターバックスは、経営戦略に大きな変更のあるタイミングでロゴを変更しています。
直近のロゴ変更では、Sirenを囲んでいた「Starbucks Coffee」の文字を取り払ったことで、大きな話題となりました。「Starbucks Coffee」の文字を取り払ったのはコーヒー事業だけでなく他の事業にも乗り出そうと言う事業の拡張性を表しています。
賛否両論あったロゴの変更ですが、結果的に受け入れられ事業の多角化にも成功しました。ブランディングデザインを通して消費者に企業のメッセージを伝えられることや、ロゴが消費者にどれだけの影響力を持つのかを表している事例です。
2:今治タオル工業組合
今治タオルはブランディングデザインに取り組むことで経営改善に成功し、日本を代表するタオルブランドになりました。
今治タオルはかつて安価な海外製タオルに市場を奪われ、経営の危機に陥りました。そこで、安価な海外製タオルと価格競争するのではなく、今治タオルの品質の良さをアピールしていこうとロゴを制作してブランディングに取り組みました。
日本を象徴する赤と品質の安心感を表す青、清潔感と柔らかさを表す白の3色を使ったシンプルなロゴを中心にブランディングを進め、今では品質の高い安心な日本のタオルブランドと言う地位を確立しました。
ブランドイメージとロゴなどのデザインに統一感を持たせることで、ブランディングを成功させた事例です。
3:レッドブル社
オーストリアの清涼飲料水メーカーであるレッドブルは、カフェインを含むエナジードリンクで有名です。
この商品を宣伝するのに、商品の特徴をそのまま使うのではなく「レッドブル、翼を授ける」と言うキャッチコピーを前面に打ち出し、独特の世界観を表現することに成功しました。
また、ブランディングデザインの一環として、音楽やゲーム、スポーツなどのイベントに協賛することで、若者にターゲットを絞っています。
キャッチコピーとターゲットを重視してブランディングを成功させた事例です。
4:SMX Search Marketing Expo
SMX Search Marketing ExpoはSEOやデジタルマーケティングの専門家による情報発信を目的に定期的に開催されるカンファレンスです。
旧ロゴはイタリック体で使用している配色も古く、時代を感じさせるものでしたが、フォントと配色パターンを変更し、SEOを連想させるアイコンも加えて現代的なイメージに一新しました。
また、開催場所によってロゴに開催地名を入れたり、ロゴのカラーバリエーションを変更して、会場別のブランディングイメージも作り出しています。
時代の先端を行くブランドにふさわしく、古めかしいロゴから現代的なロゴへリニューアルすることで、その団体のイメージを保ちました。
時代に合わせたブランディングの再検討を成功させた事例です。
ブランディングデザインを考えて事業を進めよう
ブランディングの重要性や成功させるためのポイント、具体的な成功事例などをご紹介してきました。
ブランディングデザインに取り組み成功すれば、顧客の増加やコストの削減など企業に大きな恩恵をもたらします。効果的なブランディングデザインを考えて事業を進めていきましょう。