マーケティング戦略立案の7つの手順|成功例や注意点もあわせて紹介
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マーケティング戦略立案の7つの手順|成功例や注意点もあわせて紹介

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マーケティング戦略立案の7つの手順|成功例や注意点もあわせて紹介

記載されている内容は2021年12月27日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

初回公開日:2021年12月27日

更新日:2022年03月01日

マーケティング戦略とはどのようなものなのでしょうか。本記事ではマーケティング戦略の概要やマーケティング戦略立案の手順、マーケティング戦略の注意点、マーケティング戦略の成功事例などを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

マーケティング戦略とは?

マーケティング戦略立案の7つの手順|成功例や注意点もあわせて紹介
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マーケティング戦略とは、自社の製品やサービスを誰にどれくらいの価格で、どのように提供していくのかを決めていくことです。マーケティングとはもともと売れる仕組みを作ることを意味するため、マーケティング戦略はそのための戦略ということになります。

マーケティング戦略を立案する工程では、STPや4Pなどのさまざまなマーケティングフレームワークを使用することになります。

マーケティング戦略立案の7つの手順

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マーケティング戦略を立案するためには、マーケティングプロセスに沿って順番に進めていく必要があります。十分な市場調査や分析を行わなければ、自社にとって適切な戦略を検討することができなくなるため、よく理解して行うようにしましょう。

ここではマーケティング戦略立案の7つの手順について順番に解説していきます。

  • 市場調査をする
  • 市場を細分化する
  • 有望な市場をターゲティングする
  • ポジションを明確にする
  • マーケティングミックスを最適化する
  • 実行に移す
  • データを分析する

1:市場調査をする

マーケティング戦略を立案する上で、まず重要になるのが市場調査です。市場調査とは、自社が属している業界の外的環境、内的環境の調査や分析を行うことを意味します。

具体的には、自社を取り巻く環境をマクロ、ミクロで分析し、自社の強みや顧客にとっての価値などを明らかにしていきます。市場調査ではPEST分析や3C分析、SWOT分析などのフレームワークが用いられるのが一般的です。

2:市場を細分化する

市場調査や市場分析の結果を踏まえて市場を細分化しましょう。この作業をセグメンテーションと呼びます。

セグメンテーションは自社の事業に最適な市場を見つけるために行うもので、市場を消費者の年齢や性別、価値観、ライフスタイルといった評価軸によって細かくグループ分けしていきます。

どのような軸でセグメンテーションを行うかにより、マーケティング戦略の方針も大きく異なっていくため、非常に重要な工程です。

3:有望な市場をターゲティングする

ターゲティングとは、セグメンテーションによって細分化された市場の中から自社の商品やサービスがもっとも優位になれる市場を選定する工程です。

ターゲティングはセグメンテーションと深く関連しており、セグメンテーションが「市場細分化」であるのに対して、ターゲティングは「市場の絞り込み」と呼ばれています。

ターゲティングでは市場の顧客の特徴や競合などを分析し、自社がもっとも強みを活かせる場所を見つけることが大切です。

4:ポジションを明確にする

セグメンテーション、ターゲティングの次はポジショニングと呼ばれる工程へ移ります。ポジショニングとは、ターゲティングによって選定したターゲットに対して、自社の商品やサービスがどのような価値を持っているのか認識してもらうために行われる工程です。

ポジショニングを行うためには、競合との差別化が重要なポイントとなります。また、ここまでのセグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングの3つを合わせて「STP」と呼びます。

5:マーケティングミックスを最適化する

マーケティングミックスとは「実行戦略」という位置づけの工程です。これまでのSTPによって準備した内容に対して、実際にアプローチする方法を構築していきます。

マーケティングミックスと呼ばれているのは、複数の要素の組み合わせによって行われることからです。また、マーケティングミックスでは「4P」や「4C」などのフレームワークが用いられます。

6:実行に移す

ここまでのマーケティングプロセスによって決まった戦略を実行に移しましょう。マーケティング戦略を実行する際には、マーケティングミックスの工程で決めたKPIを意識し、細かく検証することが大切です。

7:データを分析する

最後にデータ分析を行い、評価しましょう。マーケティング戦略の結果を分析するには、「良かった悪かった」のような全体評価ではなく、マーケティングプロセスのどこでどのような問題があったのかを見つけることが重要です。

マーケティングプロセスに当てはめて細かい分析を行うことにより、どの段階でミスがあったのか把握できるようになります。そのためにも、段階ごとにKPIを設定しておくことが大切です。

マーケティング戦略の注意点4つ

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マーケティング戦略の立案を行う際には、いくつか気を付けなければいけないポイントもあります。たとえば、前述のようにマーケティング戦略立案には十分な調査が必要となるため、調査が不足していると分析結果にも誤りが発生する可能性が高いです。

ここではマーケティング戦略の注意点について解説していきますので、参考にしてみてください。

  • 調査不足によって誤った分析をしてしまう
  • 対象が広すぎる
  • マーケティングの手法を限定してしまう
  • 営業部門とうまく連携する

1:調査不足によって誤った分析をしてしまう

市場調査はマーケティング戦略を立案する上で非常に重要なポイントです。市場調査が不足していると、分析も誤った結果を導き出してしまう可能性があります。

たとえば、調査不足によってターゲティングの間違いや自社の強みの認識違いなどに繋がってしまうリスクもあるため、初期段階の市場調査は漏れがないよう十分に行う必要があります。

2:対象が広すぎる

ターゲットの対象が広すぎると、マーケティングの効果を得られにくくなる可能性があります。たとえば年齢や性別などでターゲットを絞ったとしても、家族構成やライフスタイルによって購入する商品やサービスの嗜好は異なってきます。

また、近年では消費者の好みが多様化しているため、ターゲットが広すぎると宣伝の方向性もぼやけてしまうでしょう。ターゲティングを行う際には、できるだけピンポイントにターゲットを絞ることが重要です。

3:マーケティングの手法を限定してしまう

マーケティングの手法にはテレビや雑誌などのマスメディアを使うものもあれば、Web広告やDMなどオンライン上で行われるものなどさまざまな種類があります。そのため、マーケティングの手法を限定している場合、効果も限定的になってしまう可能性があります。

たとえば、昔から行っているからといってチラシや新聞の折り込み広告のみに絞ってしまうと、時代の変化によって効果が減少してしまうリスクもあるでしょう。

4:営業部門とうまく連携する

マーケティング戦略によって商品を売るためには、営業との連携も重要になります。マーケティングによって自社の商品やサービスを購入してくれる可能性が高いターゲットにアプローチすることができたとしても、それだけでは商品は売れません。

売上に繋げるためには、企画の段階から営業部門とうまく連携していくことが大切です。

マーケティング戦略の成功事例

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自社のビジネスに合ったマーケティング戦略を立案、実施することにより、成功へと繋げられた事例も多くあります。ここでは最後に、マーケティング戦略の成功事例を紹介していきます。

1:大手ハンバーガーチェーン店

世界的に有名な大手ハンバーガーチェーン店の事例では、自社の基本理念である「品質」「サービス」「清潔さ」「価値」を再認識し、メニューやキャンペーンに活かしました。

また、マス広告だけでなくSNSやWebメディアも活用して多くの消費者の目に触れるようにしたことで、一時期不振に陥っていた業績をV字回復へと繋げました。

2:完全個室のプライベートジム

完全個室のプライベートジムの事例では、「ダイエット」という目的に特化することで他のトレーニングジムとの差別化を行っています。テレビCMでも、トレーニング前後の身体の変化をわかりやすく示すことで、視聴者にインパクトを与えました。

その結果、価格が他社より高いにもかかわらず業績を上げることに成功しています。

3:エナジードリンクで有名な会社

エナジードリンクで有名な会社の事例では、自社でマーケティングを行い、製造や流通に関しては委託するという独自の形式をとっています。

たとえばマイナースポーツのスポンサーとして盛り上げたり、派手なサンプリングカーを走らせたりするといった施策でブランディングを行いました。その結果、日本でも大きなシェアを獲得しました。

4:衣類や日常雑貨などを扱うブランド

衣類や日常雑貨などを扱うブランドの事例では、マーケティング戦略としてネットとリアルの融合を目指しています。アプリやサイト、SNSなどを活用することで、顧客からの共感を得ることに成功しました。

また、自社サイトでは顧客によって届ける情報を変えるなどの施策を実施することで、多くの顧客を獲得しています。

5:子供や家族写真で有名な写真館

子供や家族写真で有名な写真館の事例では、子供を持つ家族をターゲットとした「子供写真館」という新規事業を始めました。当時の写真館は地位のある人のためのビジネスだったため、競合が存在しない状態でした。

そのため、「ハレの日の写真を撮って思い出を残しておきたい」という家族のニーズにマッチし、大きな市場シェアを獲得することに成功しています。

マーケティング戦略の事例を知って役立てよう

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マーケティング戦略を立案するためには、十分な市場調査を行うことが大切です。ぜひ本記事で紹介したマーケティング戦略立案の手順や注意点、マーケティング戦略の成功事例などを参考に、自社にマッチしたマーケティング戦略を立案しましょう。

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