企業のためのSNS炎上対策!その原因から炎上防止・炎上発生時の対処まで徹底解説
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初回公開日:2025年12月01日
更新日:2025年12月01日
公式アカウントを運営したり、マーケティングにSNSを活用する企業も多い現代では、SNS炎上のリスクに悩まされているという方も多いのではないでしょうか。
一度炎上してしまえば、企業イメージの低下など大きな損失を招くことにもなりかねません。
そこで今回は、SNS運用を行う企業に向けて、炎上の原因から防止のための対策法、万が一に備えた対処法まで、SNS炎上対策のイロハについて解説していきます。
SNS炎上とは?
SNSでの「炎上」とは、個人や企業など特定の対象に対して批判・非難が殺到し、収拾がつかなくなる状態のことを指します。
企業でもマーケティングに活用しているなど、SNSが普及し生活の一部となっている現代で問題となっている事象のひとつですね。
企業がもし炎上を起こしてしまえば、企業のブランドイメージの低下を招き売上減少などにつながってしまったり、採用活動が難しくなったりと、企業活動に大きな悪影響を招いてしまう可能性もあります。
取引先や金融機関からの信頼を失ってしまうこともあり、最悪の場合取引の停止や融資の停止となることもあり得るでしょう。
企業にとって、SNS炎上対策は重大な課題となっています。
企業のSNS炎上の原因
企業がSNS炎上を起こしてしまう原因としては、次のようなものが挙げられます。
・不適切なSNS発信
・個人情報・機密情報の漏洩
・企業の不祥事
それぞれ詳しく見ていきましょう。
2-1. 不適切なSNS発信
まずは、企業の公式アカウントや従業員の個人アカウントでの不適切な発信です。
政治やジェンダーといったセンシティブな内容や差別的な発言など、企業のSNSでの顔である公式アカウントが不適切な投稿を行ってしまうことが原因になる事例も多くあります。
また、アルバイトなど一従業員の個人アカウントでの発信も、炎上してしまえば管理責任を
問われ、企業が炎上の的となることもあるでしょう。
2-2. 個人情報・機密情報の漏洩
次に、個人情報・機密情報がSNSなどから漏洩してしまうことでの炎上です。
SNSでの発信は世界中多くの人が閲覧することができるため、誤って個人情報や機密情報を載せてしまった場合、大きな問題になってしまうでしょう。
最悪の場合法的な責任を負うことになったり、SNS炎上に留まらないリスクのひとつでもあります。
2-3. 企業の不祥事
情報漏洩もその一端になりますが、ハラスメントの実態などが取り上げられたり、商品・サービスに不備があったりなど、企業の不祥事も炎上の大きな要因のひとつでしょう。
商品やサービスへのクレームをユーザーがSNSに投稿し、それが炎上の火種となることもありますし、労働環境について従業員や元従業員がSNSで内部告発を行い不祥事が広まるということもあり得ます。
企業のSNS炎上事例
炎上対策を効果的に行うためには、実際に企業がSNSで炎上してしまった事例を知り、より炎上について理解を深めておくことも重要です。
著名なテーマパークの運営企業の事例では、公式のSNSアカウントで「なんでもない日を祝う」という自社作品のセリフに沿った投稿を行ったところ、投稿した日にちが8月9日、かつて長崎に原爆が落とされた日であったことから、不謹慎であるとして炎上の火種となりました。
その後、その日のうちに投稿は削除され謝罪が行われたことで事態は徐々に収束しましたが、投稿内容自体に問題がなかったとしても、発信のタイミングを考慮しなかったことで炎上につながる恐れもあるという事例ですね。
炎上を防ぐ対策とは?
それでは、企業は炎上を防ぐためにどのような対策を行えばよいのでしょうか。
・SNSの運用ルールを整備する
・従業員研修を行う
・炎上時の対応フロー構築
・モニタリング
主な対策として挙げられる上記4つについて、詳しくご紹介していきます。
4-1. SNSの運用ルールを整備する
まずは、SNS運用ルールを社内で整備するということです。
公式アカウントの運営に関するルールはもちろん、従業員の個人アカウントが炎上の原因になることもあるため、特に社内情報の取り扱いなど、SNS発信時のポリシーを策定しておくと良いでしょう。
公式アカウントの運用で特に重要なのが、運用が属人化しチェックが疎かにならないよう、複数人での運用をルールとし、ダブルチェックが欠かさず行える体制を整えることです。
4-2. 従業員研修を行う
策定したルールの周知と合わせて、従業員への炎上リスクに関する研修を行うのも効果的な対策のひとつです。
なぜルールを守る必要があるのか、SNS炎上によって企業にどのような影響を及ぼすのかを研修で理解させることで、当事者意識を持ち、SNS対策の重要性を意識してもらうことができるでしょう。
アルバイトから管理職まで、それぞれの立場に合わせた研修を全従業員に対して行うのが理想的ですね。
4-3. 炎上時の対応フロー構築
炎上は、どれだけ対策を行っていても、思わぬところから起きてしまうこともあり、可能性をゼロにすることはできません。
そのため、万が一の炎上時にどのように対応すべきか、対応フローを構築しておくことも炎上対策の一環になります。
炎上時の適切な対応は、被害を最小限に抑えるために非常に重要です。
対応を間違えば二次炎上を生み、さらに大きな被害となってしまうこともあるでしょう。
事前に対応フローを考えておき、いざとなった時に冷静に対処できるようにしておきましょう。
4-4. モニタリング
炎上の火種となる投稿をできるだけ早く見つけるために効果的なのが、SNSモニタリングです。
日ごろからSNSモニタリングを行っておくことで、炎上につながりそうな投稿をいち早く見つけ、大きな炎上になる前に対処を行うことができるでしょう。
モニタリングは自社で行うことも可能ですが、より効果的に行うには専門的な知識が必要なことや、人手を割かなければならないこともあるため、外部の専門対策会社に委託するのもおすすめです。
炎上が起きてしまったときの対処法
対応フローを構築しておくことが重要だとお話ししたように、万全の対策を行っても、炎上が発生してしまうこともあります。
万が一炎上が発生してしまったときの対処のポイントとして重要なのが、以下のような点です。
・まずは冷静に事実確認を行う
・投稿の削除は慎重に行う
・対応が完了したら、レピュテーション回復や再発防止に努める
炎上は瞬く間に広がっていくためもちろん迅速な対処は重要ですが、事実確認もせず慌てて対応を行ってしまうと、その場しのぎの謝罪だと判断されてしまったり、適切な対応ができず二次被害を呼ぶ可能性もあります。
また、同様に二次被害を防ぐため、投稿の削除はタイミングを見て慎重に行いましょう。
炎上したからと慌てて削除することで、証拠を隠滅しようとしていると捉えられかねません。
まとめ
今回の記事では、現代の企業に欠かせないSNS炎上対策について、その原因と効果的な対策法、炎上時の対処法まで詳しくご紹介しました。
SNS炎上は企業に大きな悪影響を与えかねず、対策が必須とも言える経営リスクのひとつです。
ぜひ本記事を参考に、専門対策会社への依頼なども視野に入れながら、炎上対策に力を入れてみてください。